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きみを嫌いな奴はクズだよ の商品レビュー

4.4

47件のお客様レビュー

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    20

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    16

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2023/03/14

立てるかい 君が背負っているものを君ごと背負うこともできるよ 君とゆく道は曲がっていてほしい安易に先が見えないように

Posted byブクログ

2023/02/01

表紙がピンクとブルーのカラフルな色合いに特徴的なフォント 木下龍也氏の第二歌集。 直筆サイン入りを手に入れ、読了後しばらくたっていた。上坂あゆ美さんがこの歌集についてコメントされていたので再読。 余白が贅沢にとられ一首ごとの世界がひろがる。小テーマごとにまとめられた歌の独自性が繰...

表紙がピンクとブルーのカラフルな色合いに特徴的なフォント 木下龍也氏の第二歌集。 直筆サイン入りを手に入れ、読了後しばらくたっていた。上坂あゆ美さんがこの歌集についてコメントされていたので再読。 余白が贅沢にとられ一首ごとの世界がひろがる。小テーマごとにまとめられた歌の独自性が繰り広げられる。 木下さんを知るきっかけになった「二階堂ふみと四階堂ふみと六階堂ふみふみふみ」 言葉遊びのような歌 リフレインの効いた歌 現代風刺の効いた歌 抒情的な歌 比喩が効いた歌など美しくバリエーションが豊富でうっとりする。生死を扱ったドキッとする歌もある。 赤青黄緑橙茶紫桃黒柳徹子の部屋着 ああサラダボウルにレタスレタスレタス終わらないんだもうねむいのに 「たすけて」は認識されずGoogleは「マツタケ」のWikipediaを映す みずうみの光の膜の治癒力を平たい石で何度もためす もうずっと泣いてる空を癒そうとあなたが選ぶ花柄の傘 近すぎてぼくらはきっと出会えないまゆげとなみだみたいなものだ

Posted byブクログ

2022/12/24

想像するとふっと笑えちゃうような、 よく読んでみると切なくなるような、 ふしぎな瞬間を切り取った短歌が多くて面白い。 サラとジェシカとパーカーと、風に負けるしょくぱんまんに笑ってしまった。 後半にある戦争をテーマにした短歌も、印象深く、わかりやすいけれど、想像を深めるとああ…...

想像するとふっと笑えちゃうような、 よく読んでみると切なくなるような、 ふしぎな瞬間を切り取った短歌が多くて面白い。 サラとジェシカとパーカーと、風に負けるしょくぱんまんに笑ってしまった。 後半にある戦争をテーマにした短歌も、印象深く、わかりやすいけれど、想像を深めるとああ…と打ちひしがれてしまう短歌もある。 現代短歌ってユーモアがあって好きだな。

Posted byブクログ

2022/11/23

木下龍也の歌って、すごくわかりやすくて、日常や有名なキャラクターを使ったフックが多くて、「ここで感動してください」って明確に歌のくびれを示してくれる。逆にいえば教科書みたいに感じることが多くてたまに冷めちゃうんだけど、 . あの虹を無視したら撃てあの虹に立ち止まったら撃つな...

木下龍也の歌って、すごくわかりやすくて、日常や有名なキャラクターを使ったフックが多くて、「ここで感動してください」って明確に歌のくびれを示してくれる。逆にいえば教科書みたいに感じることが多くてたまに冷めちゃうんだけど、 . あの虹を無視したら撃てあの虹に立ち止まったら撃つなゴジラを この歌はすごい好き

Posted byブクログ

2022/11/17

歌人木下龍也さんの第二歌集。 自分は最近短歌にハマったのでまず先に 第三歌集の『オールアラウンドユー』を読んだ。 それに比べると同じ人が作ったとは思えないぐらい 作品が変わっていると思う。 歌人は今を生きているんだなと思えた一冊。

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2022/12/02

続けて読んだ木下さん。 だってすぐ読めちゃう余白の多い短歌集。 確かに現代短歌なんだな~ サラ・ジェシカ・パーカーも使えるのか(笑った)

Posted byブクログ

2022/10/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私は、芸術に驚きを求めている。 世界や日常を、思いもよらない視点から見せてくれるものに出会いたい。 ✩「罰という電車を待ったこの罪はどこまで行ける切符だろうか」(p,48) 罪は、"切符"だったなんて。心から驚いた。 この三十一音で納得してしまう。 生まれてからどれほどの人を傷つけてきただろう。 それらの罪に対する罰は、一つ一つ異なった。 まだ罰を受けていないものもあるし、現在進行形で受けている罰もある。すでに罰せられる時期を終えた罪もある。 この歌は、未だ罰せられていない罪を持て余しているところのようだ。 屋根がないホームのベンチに座っている。夜だ。寒い。吐く息が白い。手の中には小さい切符。それを手持ち無沙汰に弄ぶと、四隅の角が手の平を傷つける。電車は来ない。待つことは不安。 私はどこまで行くのだろうと距離や行き先を想像する時、頭だけでなく身体も大いに思考している。 知らない土地に行くことに対する緊張や、移動距離によって疲労する度合いの予想など、こちらの身体に迫る臨場感がある。 そうして待っていると、電車が来る。その明かりが夜の暗闇を裂いて、遠くからやって来る。 私をここから連れていってくれる。 罰は明るい面もある。罪を罪として認めることを促してくれるから。罪を罪として認めないと、進めないこともあるから。 罰せられなかった罪人は、どこへも行けない地縛霊のようだ。

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2022/04/08

心をぎゅっと掴まれるものからクスッとするものまで。気持ちが荒んだときに読むと心がきれいになる気がする。短歌をもっと知りたいと思った。

Posted byブクログ

2022/03/31

初めて詩集たるものを購入。 世界一短いバットエンドのドラマを見るような、日常で普通に見落とすシュールな側面のクローズアップ。 思わず下手くそな詩を書き足してしまいました。

Posted byブクログ

2021/10/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久々に歌集を読んだ。 短歌は言葉の数が限られているぶん、読者側の想像力に委ねられている感じがする。 色んなイメージが広がっていくから、場面を頭に描きながら読むのが楽しい。 以下、お気に入りの短歌をいくつか書き留めておこうと思う。 自転車に乗れない春はもう来ない乗らない春を重ねるだけだ ついてきてほしかったのに夢の門はひとり通ると崩れてしまう 天使に声変わりはない 少年はそう告げられて喉を焼き切る ぼくなんかが生きながらえてなぜきみが死ぬのだろうか火に落ちる雪 虹 土葬された金魚は見ているか地中に埋まるもう半輪を 独白もきっと会話になるだろう世界の声をすべて拾えば うつくしい名前をもらいそれ以外なにももらえず死ぬ子どもたち 近すぎてぼくらはきっと出会えないまゆげとなみだみたいなものだ 立てるかい 君が背負っているものを君ごと背負うこともできるよ 君とゆく道は曲がっていてほしい安易に先が見えないように 花瓶 その花の終わりにふさわしくまたうつくしいお墓でしたね

Posted byブクログ