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きみを嫌いな奴はクズだよ の商品レビュー

4.4

47件のお客様レビュー

  1. 5つ

    20

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

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2023/12/04

この作者の最近のものから読み始めたせいか、現代短歌らしいなと最初に思い、次に浮かんだのが悔恨の印象。 自分の届く世界の事をそれより外の言葉で書いている気がして、なんだかファンタジー感が強くあったけれど、繰り返し読むとなまなものへと変わって行った。 好きなのは 悪人は悪人なりのめ...

この作者の最近のものから読み始めたせいか、現代短歌らしいなと最初に思い、次に浮かんだのが悔恨の印象。 自分の届く世界の事をそれより外の言葉で書いている気がして、なんだかファンタジー感が強くあったけれど、繰り返し読むとなまなものへと変わって行った。 好きなのは 悪人は悪人なりのめでたしで終わる話でありますように

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2023/11/29

短歌の枠を越えて人気の木下龍也の第二歌集。作者は歌を始めて一年で全国短歌大会で賞を得たという。「オレンジの一本足を曲げられてカーブミラーは空を映した」「あとがきにぼくを嫌いな奴はクズだよと書き足すイエス・キリスト」「ぼくたちが核ミサイルを見あげる日どうせ死ぬのに後ずさりして」「夏...

短歌の枠を越えて人気の木下龍也の第二歌集。作者は歌を始めて一年で全国短歌大会で賞を得たという。「オレンジの一本足を曲げられてカーブミラーは空を映した」「あとがきにぼくを嫌いな奴はクズだよと書き足すイエス・キリスト」「ぼくたちが核ミサイルを見あげる日どうせ死ぬのに後ずさりして」「夏になればとあなたは言った夏になればすべてがうまくいくかのように」「うつくしい名前をもらいそれ以上なにももらえず死ぬ子どもたち」「好きだって言うより先に抱きしめた 言葉はいつも少し遅れる」「立てるかい 君が背負っているものを君ごと背負うこともできるよ」「自転車に乗れない春はもう来ない乗らない春を重ねるだけだ」

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2023/08/22
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よく分かんないんだけど、クスッとなるような歌があってそれがクセになる。 タイトルの元になってる歌だって、キリストって隣人愛説いてる人だよねって知ってたらちょっと笑える。 何回も読んで、その都度発見がありそうな本。

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2024/09/04

このタイトルで人生を強く生きていく!!!刺さりまくり、大好き。短歌でゲラゲラ笑えたり鳥肌が立ったり凄い体験させてもらった。

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2023/07/30

1ページに1つの短歌。 たった31文字だから、5秒で読める。 さっぱり意味が分からないのもあるけど、好きな歌からは無限の想像が広がる。

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2023/06/16
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くすっと笑いたくなるようなものから、胸がギシギシするようなものまで。 飛ぶ鳥の腹を見ながら花を踏む縦の視界のせまいぼくらは が好きでした。

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2023/05/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

好きな短歌 55 負けたとき私が何と戦っていたのか君も知ることになる 60 戦争が両目に届く両耳に届く時間を与えられずに 93虹 土葬された金魚は見ているか地中に埋まるもう半輪を 100 独白もきっと会話になるだろう世界の声をすべて拾えば 107 恋人を鮫に喰われた斎藤が破産するまでフカヒレを食う 125 君とゆく道は曲がっていてほしい安易に先が見えないように 126 冬、僕はゆっくりひとつずつ燃やす君を離れて枯れた言葉を

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2023/04/11

それぞれの詩が万人に共感されずとも、誰か刺さる人にだけ刺さればいいかという意図で書かれている様な印象です。 1ページにつき、詩が1つずつ書かれているのですが、個人的に物凄く好きだったり共感できるものもあれば、反対に元ネタや言葉遊びの意味が分からないものもあります。 好きな言葉も、...

それぞれの詩が万人に共感されずとも、誰か刺さる人にだけ刺さればいいかという意図で書かれている様な印象です。 1ページにつき、詩が1つずつ書かれているのですが、個人的に物凄く好きだったり共感できるものもあれば、反対に元ネタや言葉遊びの意味が分からないものもあります。 好きな言葉も、自分にとって意味が分からない詩も平等に1ページ使って大きく書かれていて、その歪さがかえって心地よいと感じました。

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2023/04/09

今最も注目されている歌人、木下龍也の第二歌集だ。話し言葉に近い口語で詠まれた短歌で、短歌をあまり読んだことがない奴にもおすすめしたい。 短歌の基本である五・七・五・七・五を守っている短歌がほとんどで、これから短歌を作る人の教科書にもなると思う。 いくつか紹介したい。 “銀幕を膀...

今最も注目されている歌人、木下龍也の第二歌集だ。話し言葉に近い口語で詠まれた短歌で、短歌をあまり読んだことがない奴にもおすすめしたい。 短歌の基本である五・七・五・七・五を守っている短歌がほとんどで、これから短歌を作る人の教科書にもなると思う。 いくつか紹介したい。 “銀幕を膀胱破裂寸前の影が一枚ゆらゆらとゆく” “後藤氏が壁にGOTOと書いた日の翌朝ぼくが付け足すHEAVEN” “もうずっと泣いてる空を癒そうとあなたが選ぶ花柄の傘” “幽霊になりたてだからドアや壁すり抜けるときおめめ閉じちゃう” “君という特殊部隊が突き破る施錠してない僕の扉を”

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2023/03/31

タイトル秀逸。 私の事嫌いな奴はクズって思いながら生きる。 好きな詩5選↓ ・真夜中の耳でとらえるシルバニアファミリー邸のベッドのきしみ ・天使に声変わりはない 少年はそう告げられて喉を焼き切る ・モザイクのぼくは友人Kとなり「わかりません」とソプラノで言う ・死に終え...

タイトル秀逸。 私の事嫌いな奴はクズって思いながら生きる。 好きな詩5選↓ ・真夜中の耳でとらえるシルバニアファミリー邸のベッドのきしみ ・天使に声変わりはない 少年はそう告げられて喉を焼き切る ・モザイクのぼくは友人Kとなり「わかりません」とソプラノで言う ・死に終えた電池のように明確な拒絶でぼくを安心させて ・キャサリンはバスのいちばん後ろから世界を支配する女の子

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