あやかし恋古書店 僕はきみに何度でもめぐり逢う の商品レビュー
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一人ぼっちで寂しかった主人公の幼い頃…そこに「大切な誰か」がいてくれた。その人と過ごす時間が…とても大切だった。 故郷に戻ってきた主人公が古書店で働きはじめて元気に楽しく働いている姿がとても素敵でした。 店主の影野にめげずに話しかける姿も微笑ましいです。 誰もが1度は聞いたことがあるであろう名作の絵本や小説などがでてくるので「ちょっとこの絵本を読んでみたいな」と思うこともあるのではないでしょうか 主人公の心の変化にも注目です。 最初は楽しく読んでいたのですが、最後はもう大号泣しました…。 最後の「ただ、目の前の人に、恋をする予感がする。」という主人公の言葉に止まっていた涙がまた流れだしました。 そして、出逢いということの大切を考えさせられました。この本を読んで、普段の何気ない日常に心から感謝しました。 切なくて…でも暖かい恋物語だと思います。
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主人公がひとりぼっちで寂しかった幼少の頃、「誰か」が側にいてくれた。その存在を少しずつ記憶と共に思いだしていく。でも、その記憶を思いだすことによって消えてしまうものもある。それは……。 1話ごとにテーマになっている妖たちの物語もあって、絵本を使って解決というのも面白いし、どれもが素敵なエピソードだったと思う。それも、笑ったり切なかったり、個性的なキャラが多く、温かくなれるものが多い。 人と人ならざるものの恋愛……その立場の違いだけでも切ないのに、他にも過去に交わしたタブーのために犠牲にしなくてはならないものがある二人。二人はあやかしたちによって引き合わせられたのだけど、それはもうすぐ訪れるタイムリミットのためだった。 おすすめされた本で、ほんとう評判どおり私好みのお話でした。一度目はただ純粋に泣いて、二度目はなぜラストの展開にたどり着いたのか知りたくなって繰り返し読んで、また胸を打たれました。なんだかとっても心が洗われるような気持ちです。
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帯の下に可愛い後ろ姿発見!あやかしと人、この2つの種の恋をテーマにした本は多々あります。ハッピーエンドで終わるか、あるいは悲恋で終わるか。これはどちらでもないし、どちらでもあるといったところでしょうか(個人の感想ですが)。何故そう思うのかというと人である女性主人公が記憶を失うから...
帯の下に可愛い後ろ姿発見!あやかしと人、この2つの種の恋をテーマにした本は多々あります。ハッピーエンドで終わるか、あるいは悲恋で終わるか。これはどちらでもないし、どちらでもあるといったところでしょうか(個人の感想ですが)。何故そう思うのかというと人である女性主人公が記憶を失うから。その記憶をこれから先取り戻すことができるのか?取り戻さなくとも新たな出会いでそれに替わるものを手に入れるのか。どうでしょう?最後、あやかしの記憶はあるの?そもそもどうやって戻ってきたの?とツッコミは入れたくなりますが(^_^;) 作中でいろんな本が紹介されています。しろいうさぎとくろいうさぎ、よるくま、あらしのよるに、ぐりとぐら、100万回いきたねこ、ないたあかおに、どんなにきみがすきだかあててごらん、わすれられないおくりもの、かみさまからのおくりもの、銀河鉄道の夜、ハゴロモ、ごんぎつね、ラチとらいおん。
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おすすめの絵本などで主人公があやかしたちとの関係を築いていくのがとても楽しくてテンポよく、店主と主人公のやりとりにもニヤニヤドキドキしながら読んでいたら………… 物語の半ばごろからどんどん秘密が解かれていって、関わるあやかしたちの恋愛事情もうるうるきてたけど、最後の砦といえる店主と主人公の関係性がわかる後半はもう、涙で視界が曇って文字が読めなくなりそうでした。あやかしと人間の生きる時間が違う「純愛」切ないです。 消えてしまった記憶「約束だよ。忘れないで」の意味、残された絵本に綴られた真意、神社でデートしたときのお守り、全部が繋がっていて、鳥肌が立ちました。「何度でもめぐり逢う」ってそういう意味だったのかと納得です。 たとえ記憶が消えてしまってもきっとふたりはまた恋に落ちるんだろうなぁ。 泣くつもりはなかったのに最後の最後で泣いてしまった。とても心温まる恋愛小説でした。今もいい余韻が残っています!この1冊だけでも良かったけど、続編で他のあやかしのことも知りたいような気がします。
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