君とまた、あの場所へ の商品レビュー
女性フォトグラファーのルポでした。 なんて 場所に行っているんだろう。 と 心配してしまう地域ですね。 でも、そこで暮らしている人達の 今を誰かが伝えなくてはいけないと 思って 出向いて 写真を撮っているのですね。 ヨルダンの難民キャンプは 当初はひどいものだったそうです。 今...
女性フォトグラファーのルポでした。 なんて 場所に行っているんだろう。 と 心配してしまう地域ですね。 でも、そこで暮らしている人達の 今を誰かが伝えなくてはいけないと 思って 出向いて 写真を撮っているのですね。 ヨルダンの難民キャンプは 当初はひどいものだったそうです。 今では かなり改善はされつつも 複雑な気持ち。 環境が良くなることは 嬉しいと思いつつも ずっとここにいなくてはならないと 言われてる気がすると 思うそうだ。 キャンプにいる限りは 働いてはいけないそうだ。 かといって 外に出て働く場合。家賃など払えるかどうか・・・ キャンプの中にいるだけの 生活。 命からがら 逃げてきたので とりあえずは 安心して暮らせるのは嬉しかっただろうけど 人として 生きていくという事は この環境では 夢も希望もない。 著者は何度か カメラでは彼らを救えないと カメラを投げ出そうとした事もあったそうだ。 あるNGO職員に 役割分担と 言われた事。 NGO職員は 現場にいて 人をサポートするけど その情報を発信するのは難しい。でも 著者のような 人は この現場に 何度も通って それを伝える事ができると。 私たちも こういう 情報を見ても 何もできないと まずは思ってしまうけど 高額の寄附ができなくても わずかなら寄附ができる。 寄附を継続できなくても こういった 現状を知る事も 大切な役割だと思う。 日本以外の地域では どのような事が 起きていて 多くの命が 失われている。 なんと 悲しい事でしょう。 この 悲しみを 止める為には 私たちは これから どうしたら良いのか 考えてみる必要があると思います。
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“新しく起きたことを伝えるのが”ニュース”だとすれば、時が経ち、根深くなっていった問題はすでに”ニュース”ではなくなり、伝えられる機会が減っていくのだ。” “なぜ世界は無視を決め込むんだ?” “同じ場所で、一緒に生きていくことはきっとできる。こうして時間を重ねるごとに、子ども...
“新しく起きたことを伝えるのが”ニュース”だとすれば、時が経ち、根深くなっていった問題はすでに”ニュース”ではなくなり、伝えられる機会が減っていくのだ。” “なぜ世界は無視を決め込むんだ?” “同じ場所で、一緒に生きていくことはきっとできる。こうして時間を重ねるごとに、子どもたち自身が自然と気づいていくんです” “そんな実感を持った子どもたちがやがて大人になり、社会を築く側になっていく。だからこそ彼が集い、触れ合う時間が、やがて共に生きる道を切り開いていく力となるのではないだろうか。” “互いが向き合える場を今、大人たちがどれほど築けるかで、これかはの世代の生き方は、大きく変わるかもしれない。” “私たちには、”想像力”という大きな力が残されている。”
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シリア。2017年の今も戦火が飛び交う。人口2000万人ほどの国で1000万人が避難生活を送っていると言われる。その難民となった人達の思い、叫びを記している。 掲載されている写真の中の人々、特に子ども達を見ると、1日も早く内戦が終わってと願わずにはいられない。 内戦が始ま...
シリア。2017年の今も戦火が飛び交う。人口2000万人ほどの国で1000万人が避難生活を送っていると言われる。その難民となった人達の思い、叫びを記している。 掲載されている写真の中の人々、特に子ども達を見ると、1日も早く内戦が終わってと願わずにはいられない。 内戦が始まる前のシリアの風景、そして破壊されたシリアの風景。心が痛みます。 シリアの他にも、紛争が絶えない地域は他にもあります。どうして紛争は終わらないの?そう問う著者にイラクの青年の言葉に目を覚まされる。 「人間だから、じゃないよ。どうせそういうものだって諦めてしまう、人の心がそうさせるんだよ」 諦めてしまう。それはどうして?相手があまりにも強すぎるから?それもあるだろう。でも、もっと大きな理由は自分たちが"忘れ去られている"と感じてしまうからなのかもしれない。 「そこに生きる人々の声を伝えることで、彼らを孤立させない」と著者が言うように、忘れてはいけない、無関心になってはいけない。直接には何も出来なくても、世界の何処かにまだ、自分たちのことを気にかけてくれている人達がいる、と分かれば、少しは力になるのかもしれない。そんなことを考えた一冊です。
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ジャーナリストとしてのシリア情勢の分析等ではなく、著者とシリアの関りや、著者自身の想い出や、葛藤などが綴られた、ノンフィクションというより、エッセイかダイヤリーのような内容だった。 2012年8月ジャーナリストの山本美香氏がアレッポで銃弾を浴び死亡した。その彼女のように 「シリアに足を踏み入れよう、と考えたこともあった」 という著者は、先輩フォトジャーナリストからの以下の言葉で現地入りを想い留まる。 「最前線で取材する人間も、確かに必要だよ。戦争の火花が散っているところは、何とかニュースになる。今日起きたテロ事件だったり、亡くなった人の人数だったりね。だけど本当に声を出せない人たちは、その外側にいるんじゃないかな」 彼女の立ち位置は、そこからなんだということが判った。また、あるNGO職員には 「菜津紀さん、これは役割分担なんです」 と言われ、彼女は現場の少し離れたところから伝えることを自分の役割と任じているようだ。 まだ成長過程にある著者。またしばらくして、数年後、どのような活躍をしているのか、どのような情報を発信してくれているだろうか。
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わたしはヨルダンのパレスチナ難民家庭でホームステイをしていた。 マフラクにも調査の通訳として行った。ザータリ難民キャンプは外から眺めるだけだったが、シリア難民の方々の話を聞き、胸が締め付けられる思いだった。 ヨルダンで過ごした色々な思い出が頭の中に駆け巡ってきて、終始胸が締め付...
わたしはヨルダンのパレスチナ難民家庭でホームステイをしていた。 マフラクにも調査の通訳として行った。ザータリ難民キャンプは外から眺めるだけだったが、シリア難民の方々の話を聞き、胸が締め付けられる思いだった。 ヨルダンで過ごした色々な思い出が頭の中に駆け巡ってきて、終始胸が締め付けられた。 あまりの興奮で読者メモする間も無く読み終えてしまったが、心に訴えられる本だった。もう一度読みたい。
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それまで関わりのなかったシリアと「あしなが育英会」の企画を通じて関わるようになった安田さん。2008年初めて訪問して以降、これまで出会った人たちの暮らしや思いによりそったPhotoレポート、先日参加した講演会で購入して読みました。 講演を聞きながらとても考えさせられた〈「ともに...
それまで関わりのなかったシリアと「あしなが育英会」の企画を通じて関わるようになった安田さん。2008年初めて訪問して以降、これまで出会った人たちの暮らしや思いによりそったPhotoレポート、先日参加した講演会で購入して読みました。 講演を聞きながらとても考えさせられた〈「ともに生きる」とは・争いに何故手をつけてはいけないのか〉等々と、誰が彼らをこのような状況に追いやっているかを深く考えないといけないと思いました。「ねえ知っているかい?僕らはチェスの駒なんだよ。チェスって駒ばかり傷つくだろ?そしてチェスを動かす人間たちは、決して傷つかない」と安田さんがシリアに関わることになったアリさんの言葉が印象的でしたし、ひとり一人の人間として尊重されない流れに強い憤りを感じました。決して、日本とは無関係ではないことも…。 写真ってすごいですね。いろんなことを語りかける力を持っていることを改めて感じました(やってみようかな)。 サンデーモーニングにコメンテーターとして出演されている時も、とても鋭い指摘をされていることに感心しています。これからも頑張ってほしいなと思います。 お勧めの一冊です。
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「ねぇねぇ。こんな綺麗な場所、どうして壊しちゃうの?」 「シリア難民についての話をして欲しい」との要請で宮城県の小学校 に招かれた著者は、内戦前のシリアの首都ダマスカスの風景を撮影 した写真を子供たちに見せた。 その時に1年生の女の子が発したのが上記の質問だ。誰が答え...
「ねぇねぇ。こんな綺麗な場所、どうして壊しちゃうの?」 「シリア難民についての話をして欲しい」との要請で宮城県の小学校 に招かれた著者は、内戦前のシリアの首都ダマスカスの風景を撮影 した写真を子供たちに見せた。 その時に1年生の女の子が発したのが上記の質問だ。誰が答えら れるだろう。政府軍も、反政府勢力も、そしてISもきっと答えられない だろうと思う。勿論、私もだ。 内戦前のシリアはイラクからの難民を受け入れていた。その国が今度 は多くの難民を出す国になってしまった。 2015年9月。シリアから逃れようとしてトルコの海岸に打ち上げられた 3歳の男の子の遺体の写真は世界に衝撃を与えた。日本のメディアで は遺体部分にはモザイクがかけられていたが。 カタールのテレビ局・アルジャジーラのニュース番組では空爆で破壊 された街の風景や、怪我を追った小さいな子供を抱きかかえ泣き叫ぶ 父親の映像が流される。日本じゃほとんど報道されないが。 誰もが元から難民ではなかった。故郷があり、暮らす街があり、家族 があり、生活があった。それなのに日本では難民を揶揄するイラスト がネット上に出回り、少ない数の人々が共感しているという現実もあ る。 著者の安田氏はフォトジャーナリストだ。まだ若い女性なのだが、 彼女の作品は目の前の対象に向き合った温かさを感じさせる写真 が多い。 写真と文章で、ヨルダンの難民キャンプで暮らす人々の日常をレポー トしている。残酷な写真は一切ない。否、ヨルダンの病院で怪我の 治療をしている子供たちの写真は、内戦の残酷さを伝えてはいる。 日本から遠い中東で起きていることは、国内メディアが報道しなけれ ば私たちは忘れがちだ。ISによる邦人2人の殺害、トルコの海岸に 打ち上げられた男の子の遺体。それらは一定の期間、強烈な印象を 残す。だが、時間が経てばシリアが今でも内戦中であることは忘れ てしまう。 故郷を離れて暮らさざるを得ない人たち。なかには難民キャンプで 生まれ、故郷を知らぬ子供もいる。シリアに平穏な日々が訪れるの は、いつになるのだろうか。 帰りたいよね。そこが隣国の難民キャンプでも、子供たちの笑顔の なんと美しいことか。彼ら・彼女らが、シリアに戻れる日が来ることを 強く、強く願わずにはいられない。
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表紙はヨルダンにある学校の シリア難民、ヨルダンの子どもたちです。 世の中、見落としてはいけないこと。 それはニュースにもならない、 無視されていることです。 シリア難民だからシリアの国の人たちと 思ってはいけません。 イラク戦争やISの支配により イラクのシーア派の人やクルド人の方々が シリアに流れてきたことを。 そしてシリア自体も アサド政権、反体制派だけでなくISの侵攻 加えてロシアなど他国の空爆で 結果的には全てを引っくるめて 難民が増えてしまった、この無情さ。 メディアではトルコを経由して 欧州に押しかけている姿ばかりが流れてますが ヨルダンにも難民の方が入ってきてます。 さすれば、ヨルダンの人たちは 治安が悪くなる、仕事が取られると思い込み 両国の国民同士に溝ができてしまう悲しさ。 でもNGOの職員さんの頑張りもあり 大人同士がいがみ合っていても、 表紙のように一緒に楽しんでいる姿には 安堵感が。 本を通して、何も罪もない人たちが 紛争に巻き込まれ、帰らぬ人や 家族バラバラ、大きな怪我を抱える人ばかり。 読んでいて重たかった、この一言です。 イラクでの戦争続きで難民になったアリさんの 『チェスの駒』という言葉は忘れられません。 そんな中、安田さんが久しぶりに再会した アリさんの、これからを諦めないという 意志の強さには救われたかも。 安田さん、いつも世界を走り回りながら 知らないことを伝えてくれて 心より感謝いたします。
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