マインド・コントロール 増補改訂版 の商品レビュー
この著者の本はたくさん読みました(精神科医が書いていることもあり、機能不全家族をどのように捉えたらよいのか、私なりに大変参考になりました)が、特に本の後半で精神保健福祉法第22条について書かれていたことが目からうろこでした。 私なりに法律には詳しいつもりでいましたが、これまで精神...
この著者の本はたくさん読みました(精神科医が書いていることもあり、機能不全家族をどのように捉えたらよいのか、私なりに大変参考になりました)が、特に本の後半で精神保健福祉法第22条について書かれていたことが目からうろこでした。 私なりに法律には詳しいつもりでいましたが、これまで精神的に大変な人と関わることが少なかったので盲点でした。多読で知識を増やすことも大事だということを、この本を読んで感じました。
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自分には関わりのないことと思いながら読み始めたが、CMや広告もマインド・コントロールの一種だと知り、急に自分事となった。 さらに、子育てにおいては自分が子どもに対してマインド・コントロールを行う側になり得るとは、想像してもいなかった。 確かに親子の関係においては、親の立場が圧倒...
自分には関わりのないことと思いながら読み始めたが、CMや広告もマインド・コントロールの一種だと知り、急に自分事となった。 さらに、子育てにおいては自分が子どもに対してマインド・コントロールを行う側になり得るとは、想像してもいなかった。 確かに親子の関係においては、親の立場が圧倒的に強く、子をマインド・コントロールすることは容易かもしれない。マインド・コントロールにより子どもの人生を狂わせることもあるが、やる気を引き出す方向に持っていければ、子の成長にプラスになることもわかった。 自分は子どもをマインド・コントロールしようとしていないか?を確認するためにも、時間を置いて再読したい。
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宗教や捕虜に対するマコ(略)えげつない。善意でも、例えばうつ病患者の脳に幾度も通電(激痛なので強制的に眠らせつつ)し記憶を失わせ、良い思考法を強制する治療もあった。マコされてみたいが意思の強い者を取り込むまでの工程がなんせえげつないから無理そう…断定しないで仄めかす&ABどちらを...
宗教や捕虜に対するマコ(略)えげつない。善意でも、例えばうつ病患者の脳に幾度も通電(激痛なので強制的に眠らせつつ)し記憶を失わせ、良い思考法を強制する治療もあった。マコされてみたいが意思の強い者を取り込むまでの工程がなんせえげつないから無理そう…断定しないで仄めかす&ABどちらを選んでも同じ方向になる選択肢を提示する、くらいは実用したい。マコは良い方向に導く為にも使える、脳をビジーにすると主体性がなくなる(子の教育に言及)、孤立&情報に溺れる現代人に自らの運命を選ぶ主体性はあるのかという問いにハッとした。 ほか。私は幼少期に与えられないものが多かったせいで、常にハングリーな人間になってしまったのかなと思ったりもした。
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マインドコントロールについて分かりやすくまとまっている本。 国家レベルやカルトが使う洗脳というイメージが強かったが、一般の生活や企業活動にも広く使われていることが分かる。内容を知ることで対策も立てられる。良書。
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動機付けと操作性、洗脳と脱洗脳、そしてパーソナリティーこと などなど。医療や教育そして宗教の裏表。歴史も細かく記述してありよく整理がデキた。タフな仕事ですな、これに対峙するのは。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
マインドコントロール。 今までにたくさんの人から怪しげなマルチ商法のビジネス話をされた経験がありますがああいう人たちを見るたびに完全に洗脳を受けてはるんやなぁと思ってました。 その人に悪気はなく、むしろ僕のことを思って言ってるのにみたいなノリで。 冷静に話を聞いてると話し方とかうまい人もいますしね。 こりゃアホやったらハマってまうやろなぁみたいな。 何言ってるかわけわからん人もいましたが。w で、思ったわけです。他人をマインドコントロールできればビジネスにも繋がるし自分の思うままにできると。 この本にもありましたが主体的に考えることを許さず、絶対的な受動状態を作り出すことがマインドコントロールの基本であって、会社、団体に属することで狭いトンネルに入り視野を奪い、他の選択肢のないところまで狭めていく。 そのトンネルの中が世界のすべてになるわけです。 経営者は少なからずそういう心理があると思います。 テロリストの心理とかにも触れてたのでおもしろかった。
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一般的には閉ざされた環境で身体的抑圧(睡眠不足や暴力など)がある場合を洗脳、それ以外の心理操作および誘導をマインド・コントロールと考えられている。朝鮮戦争(1950-53年)で捕虜とされた米兵が共産主義を信奉するようになっていた。中国共産党が行ったこの思想改造が洗脳の嚆矢(こうし...
一般的には閉ざされた環境で身体的抑圧(睡眠不足や暴力など)がある場合を洗脳、それ以外の心理操作および誘導をマインド・コントロールと考えられている。朝鮮戦争(1950-53年)で捕虜とされた米兵が共産主義を信奉するようになっていた。中国共産党が行ったこの思想改造が洗脳の嚆矢(こうし)である。 http://sessendo.blogspot.jp/2017/08/blog-post_11.html
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支配は中毒する。 主体的に考えることを許さず、絶対的な受動状態を作り出すことが、マインドコントロールの基本なのである。
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カルト教団を離脱し、民間企業に勤める女性が、「カルト教団員もエリートサラリーマンもたいした違いはない」と発言しているのが印象的。両者は構造的には同じだし、嵌まり込んでる人間の生態も同じであるという事だろう。ちなみに著者によると医局もマインドコントロールを生み出すトンネル組織だそう...
カルト教団を離脱し、民間企業に勤める女性が、「カルト教団員もエリートサラリーマンもたいした違いはない」と発言しているのが印象的。両者は構造的には同じだし、嵌まり込んでる人間の生態も同じであるという事だろう。ちなみに著者によると医局もマインドコントロールを生み出すトンネル組織だそうだ。もはや人間の性のようなモノでどうしようもない。 ■なぜ騙されるのか? 1.依存的なパーソナリティ(愛着不安) 2.高い被暗示性(信じやすく、批判精神がない、妄想的) 3.バランスの悪い自己愛(神になるか?神に帰依するか?) 4.現在及び過去のストレス、葛藤(復讐による存在意義) 5.支持環境の脆弱さ(経済的、精神的つながり) 根本にあるのは「依存と自立」の問題。すなわち「つながりへの欲求」と「自己価値への欲求」との事。それを満たすために、家族や社会と健全な関係を築けと。この主張がちょっと弱い。 そもそも、健全って何?(病院も一流企業も健全とは言えないわけで)って問題はあるし、マインドコントロールは(脱)マインドコントロールによってしか解決できないという、毒を持って毒を制すしかないジレンマもあるので、堂々巡りでしかないような気も。 結局、人付き合いには限界がある。だから、本を読むとか映画を見るとか多様な物語に触れて自己の物語を相対化し、社会・組織・家族等々と自分との距離感を調整していくしかないのではないだろうか?
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玉ねぎの皮むきではないが、自己決定の真芯には、何があるのだろうか。 自己決定の基盤である価値観は、言葉すらを持たぬ時期を出発点として、言葉、この他様々な情報を受け入れ、形成されるものだろう。 その形成過程において、情報の取捨選択が行われていない、ということはありえないとしかいえな...
玉ねぎの皮むきではないが、自己決定の真芯には、何があるのだろうか。 自己決定の基盤である価値観は、言葉すらを持たぬ時期を出発点として、言葉、この他様々な情報を受け入れ、形成されるものだろう。 その形成過程において、情報の取捨選択が行われていない、ということはありえないとしかいえない。 とすれば、マインドコントロールとは、一般にイメージされる、カルトの取る手段などという以上に、教育に近いものなのかもしれない。 社会生活、家庭生活に不可欠な技術としてのマインドコントロール術と危険なマインドコントロール術、というようなものの境界線に興味があるのだが、そこが明瞭になるような印象は、この本にはなかった。
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