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時代の正体(vol.2) の商品レビュー

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2016/04/19

 前作「時代の正体-権力はかくも暴走する」に続く第2弾。昨年の戦争法強行採決以降、直近までの状況を取り上げた神奈川新聞連載の「時代の正体」をまとめた本です。  手にして2日で、一気に読み切りました。登場した多くの人たちの言葉は、現政権が進めようとしていることの危険な中身、こわば...

 前作「時代の正体-権力はかくも暴走する」に続く第2弾。昨年の戦争法強行採決以降、直近までの状況を取り上げた神奈川新聞連載の「時代の正体」をまとめた本です。  手にして2日で、一気に読み切りました。登場した多くの人たちの言葉は、現政権が進めようとしていることの危険な中身、こわばってきている時代を伝えるものでした。取り上げられているテーマは、この時代の中にあって向き合い、何をしなければならないかを考えさせるものでした。  どのテーマも大切ですが、特に〈3.新しい「戦前」に抗う〉でとりあげられていた「教科書」について、直接影響を受ける子どもを持つ親として、大阪で育鵬社の教科書採択が多くなってきている現状から、強い危機感を感じました。ヘイトスピーチ、あの行為によってどれだけ傷つけられる人がいるか、絶対に認めるわけにはいきません。大阪・鶴橋で行われたヘイトスピーチで、中学生の女の子が「鶴橋大虐殺をしますよ」と叫んだ姿、それに拍手を送る大人たちの姿を見た時の衝撃、忘れられません。  また、熊本・大分での地震によって40名を超える方が亡くなり、避難生活を余儀なくされている方が多くいる中で、「緊急事態条項は、重く大切な課題」と言ってのける政権に、改めて強い怒りを感じてました。  誰もが平和で安心して暮らせる社会でありたい、戦争なんて絶対ダメ、そのためにもっといろんなことを知り、自分の言葉で主張していきたいと思います。  「偏っていますが何か」と応え、「ジャーナリズムの役割とは、突き詰めれば、戦争を食い止めることだ」という明言するこの特集に関わる記者集団には、これからも発信し続けて欲しいと思います。応援しています。 ぜひたくさんの人に読んでほしい一冊です。

Posted byブクログ