タマゴマジック の商品レビュー
ソフトウェア会社に勤めるS子さんは、ビルの10階のオフィスで残業をしていました。 するとどこからか「もういいかい?」という声が聞こえました。 S子山は振り返りますが、誰も居ません。 暫くしてもう一度「もういいかい?」という声が聞こえたのです。 びっくりしたS子さんは、背後の大きな...
ソフトウェア会社に勤めるS子さんは、ビルの10階のオフィスで残業をしていました。 するとどこからか「もういいかい?」という声が聞こえました。 S子山は振り返りますが、誰も居ません。 暫くしてもう一度「もういいかい?」という声が聞こえたのです。 びっくりしたS子さんは、背後の大きな窓から外を見ると、なんと窓の外に大きな「赤い犬」が浮かんでS子さんを見ているのです。 怖くなったS子さんは逃げ帰るのですが、翌日から熱を出して3日ほど寝込んでしまいました。 熱も下がりマンションの5階の窓のカーテンを開けると、あの赤い犬」が浮かんでいてS子さんにまた「もういいかい?」と聞いてきたのです。 S子さんは思わず「もういいよ」と言ってしまいます。 都市伝説では「トーゴーさん、トーゴーさん、トーゴーさん」と3回唱えなければならないそうです。 さて、S子さんはどうなったのでしょうか⋯? こんな内容で物語は始まります。 この一冊、小説のオムニバス版といった内容でした。 『魔術師』という小説、河北新報に連載されていた『ブリキの卵』、そして別の時期に書いた『この世は少し不思議』というエッセイで構成されています。
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久々の恩田陸さん。 恩田陸さんの作品は7割は好きで3割苦手だが、これは好きな方だった。 ちょっと不思議な話…となっているが、結構奇天烈な話を大真面目に語っている感じがシュールで面白い。 短いのでさらっと読めてしまう。
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あとがきまで読んで納得。でも、凝った構成なのが逆にちょっと読みにくかった。私はこういう不思議系は苦手だけれど、好きな人にはいいと思う。
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図書館借り出し 素晴らしい。 午前中で読破。 非常に良いんですよ。バランスが。 だって全部有り得そうなんだもん。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
図書館でたまたま手に取った 独特の雰囲気の中をただよっていく感じ なんとなく分かってるけど輪郭がいまいち見えない 不安定な感じだけどその空気がなんだか癖になる 別作品 ブリキの卵 と この世は少し不思議 を交互に配置してみたなんて本当面白いことを思いつくなあ、相乗効果が凄い
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図書館巡り中に、少しずつ読み進めた。 恩田さんらしい、不思議と不気味な短編とエッセイもサンドイッチされていて、個人的には満足な一冊。 冒頭と最後に土地の力に関わる仙台の話があるのだが、長い時間の隔たりには、町の発展と震災が描かれていて、後書きにある、人はどこに向かうのだろうという...
図書館巡り中に、少しずつ読み進めた。 恩田さんらしい、不思議と不気味な短編とエッセイもサンドイッチされていて、個人的には満足な一冊。 冒頭と最後に土地の力に関わる仙台の話があるのだが、長い時間の隔たりには、町の発展と震災が描かれていて、後書きにある、人はどこに向かうのだろうという不安は、今、牽制し合う国どうしに感じる不安とすごく重なった。
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装丁のかわいさ、カッコ良さとは裏腹に、始終『不気味』『不穏』な話でした。決して怖くはないのだけれど、都市伝説や噂を基に話が進むので、戻れない路地に迷いこんだみたいな本でした。
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小説『ブリキの卵』と、エッセイ『この世は少し不思議』が交互に収録されているのを、更に『象と耳鳴り』に収録されていた短編『魔術師 1999』とその書き下ろし続編『魔術師 2016』でサンドイッチするというめちゃくちゃ変わった造りが、この本の奇妙な味わいとマッチしている。 全体的に「...
小説『ブリキの卵』と、エッセイ『この世は少し不思議』が交互に収録されているのを、更に『象と耳鳴り』に収録されていた短編『魔術師 1999』とその書き下ろし続編『魔術師 2016』でサンドイッチするというめちゃくちゃ変わった造りが、この本の奇妙な味わいとマッチしている。 全体的に「仙台」と「都市伝説」がテーマになっているので、不思議とごちゃついた感じもない。 作中の「互いに相手の顔を把握しきれないような数を超えてしまうと、その街ー場所と言い換えてもいいーは、それ自身の意思を持つ」「いったん意思を持つと、それはやがて何らかの方向性を持つようになる」という持論、不気味だけれど確かにそうかも、と思ってしまう。 数々の自然災害は、「集団の外側に発生する意思」が働いて起きた災いでもあるのだろうか、と不謹慎にも想像し、ぞっとした。 また、「共同体が大きくなっていき社会が変わっていく過程で、住民が心のどこかで不安を覚えたりプレッシャーを感じたりした時の歪みが都市伝説という形で出てくるんじゃないか」というのもうなずかされた。 恩田陸さんは都市伝説めいた話を書かせたら天下一品だと思っているので、ぜひ『魔術師 2022』でコロナ後の世界のゾクっとするような話も書いてほしい。
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都市伝説にまつわる小説とエッセイが合体した、不思議なスタイルの一冊。 都市伝説が生まれることについての解釈が、個人的にはなるほど!と思ったところだった。
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装丁からのんびりした内容かと思っていたら、ホラーやミステリーのような緊張感があり、一気に読んだ。エッセイと小説が混ざった構成で現実と虚構の境目が曖昧になるようで面白かった。 都市伝説を題材に、都市の成長や変容の不思議さ、急激な変化に対する人々の不安に焦点があてられていておもしろか...
装丁からのんびりした内容かと思っていたら、ホラーやミステリーのような緊張感があり、一気に読んだ。エッセイと小説が混ざった構成で現実と虚構の境目が曖昧になるようで面白かった。 都市伝説を題材に、都市の成長や変容の不思議さ、急激な変化に対する人々の不安に焦点があてられていておもしろかった。
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