ザ・カルテル(上) の商品レビュー
前作に引き続き読み応え充分の大作。 ただ、前回よりもたくさんの血が流れて残酷なシーンも多い。 けどこれが実際の麻薬戦争なんだろうな… グアテマラってコーヒーのイメージしか無かったけど今後は麻薬のイメージになってしまいそう… ラスト良かった。
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あの「犬の力」の続編が出るなんて。著者渾身の一作だと思うがまだ怒りは尽きなかったようだ。 1ページ1ページが濃密で重く、汚職・裏切り・絶望と醜悪な報復。 それでも、少しだけ愛とか道理があって。 ドン・ウィンズロウの描く世界に引きずり込まれていく
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犬の力は怖い世界と思って読んでいたら、もっと最悪な地獄が描かれていた。 ちょっと読む手が止まるぐらい。
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私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ ...
私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ つまらない もしくは趣味が合わない 2017.4.28読了 内容、分量、密度、共に圧巻です。 まさに物語というに相応しいものだと思います。 そして、新たな翻訳者も素晴らしく、乾いて埃っぽい空気の中に血の鉄の匂いや内臓の生臭さを少し感じさせたりする文章は原作のものだけでは無いと感じます しかし、ボリュームが物理的にも小説的にもあるので、決して読みにくい訳ではないけれど、なかなかページを手繰るスピードが上がらず、その辺は少しエンターテイメント性をスポイルするのかもしれないですね。 そして、それは映像化されたものの方が良くなったりする理由でもあるのかもしれません。 それでも、やはり、こういった中身のギッシリ詰まった面白い小説を読みたいと思っているのであります。
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2016.12 トランプ次期大統領がメキシコとの国境に壁を、と言っている理由の一つがこれか〜。残酷だし、みんな殺されちゃうし、何て小説だ 。
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「犬の力」の続編。麻薬をめぐる戦いは、ついに戦争というレベルへ発展。人対人の闘いが、組織と組織の闘いへと変わった。銃どころか、装甲車やヘリまで使い、軍隊そのものだ。悲惨な戦いはどこまで続くのか。
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戦争というのは通常報道されている軍隊やゲリラによる国レベルのものと考えるのが一般的だと思う。しかしここで取り上げられるのは麻薬戦争である。麻薬との戦争に巨額の資金や武器を投じながらも、アメリカが密輸された麻薬に高額の金銭を支払っている事実を見つめ、大統領に麻薬の合法化を陳情まで...
戦争というのは通常報道されている軍隊やゲリラによる国レベルのものと考えるのが一般的だと思う。しかしここで取り上げられるのは麻薬戦争である。麻薬との戦争に巨額の資金や武器を投じながらも、アメリカが密輸された麻薬に高額の金銭を支払っている事実を見つめ、大統領に麻薬の合法化を陳情までしたドン・ウィンズロウの問題意識は、実際に麻薬カルテルの戦争に巻き込まれて亡くなったジャーナリストたち(4ページに渡る)に本書を献じていることでもわかる。 世の中が狂っている。麻薬カルテルも狂っている。それを追う捜査官も狂っている。ならその全貌をここで見せてやろうじゃないか。そういった気構えが作品に込められている。 無論、作者ウィンズロウにとって麻薬を題材にしたのは初めてのことではない。三人の若者を主人公にして麻薬を道具にした富と栄誉とその代償を痛みとともに描いた実に抒情詩的な作品『野蛮な奴ら』『キング・オブ・クール』のシリーズ二作は巨大カルテルに翻弄されつつ青春を投じてゆくエネルギーに満ちた作品であった。 そして何よりもDEA捜査官アート・ケラーと宿命の対決を余儀なくされる麻薬王アダン・バレーラの30年戦争を描いた『犬の力』である。本書は、一旦収束を見たかに思われた『犬の力』のその後を10年を描いた完結編なのである。あまりにも大作であるゆえに、『犬の力』が十分に大作と感じた向きには、この作品に向き合うのにある種の覚悟が必要なくらいだ。 メキシコ麻薬戦争を題材とした現代の『戦争と平和』という言葉は間違ってはいないと思う。大量殺戮が日常となった国境の街フアレスを中心に、カルテルの戦争はセータ隊なる武装勢力による事実上の民間支配まで生み出してゆく。 かつて『ダブル・ボーダー』(ウォルター・ヒル監督/ニック・ノルティ、パワーズ・ブース主演)という映画で一台麻薬武装帝国を国境地帯に築いたアメリカ人とこの王国を破壊しに行くUS側の特殊部隊の戦争を見て、こんなことあるわけない、ヒル監督が指示したペキンパ監督の『ワイルドバンチ』へのオマージュ映画だ、くらいに思っていたのだが、それを圧倒する世界が、事実この21世紀に、ほぼ現在進行形のような形で小説に描写されるのだ。フィクションと称しながらほぼ事実に基づいた形で。 冷酷で機械的に殺戮と拷問に明け暮れるカルテル間戦争の狭間に、救いとなるのはジャーナリストや彼らを取り巻く勇気ある個人たちというチームの姿が見られる。彼らの命を賭けた取材、正義感、そして魂の強さは、本作のなかで白眉と言える部分だ。こうした民間の闘いはもちろん多くの犠牲を伴うが、屈しない精神がなければこの世には救いがない、そんなことをどうしても書きたかったのであろう作者の真情が嫌というほどわかる。 力と魂のこもった作者一世一代の大作である。ここのところ二作同時刊行された『報復』『失踪』に続けて、作家的才能を目いっぱい発揮しているかに見えるウィンズロウの現在。昔、青年探偵ニール・ケアリーのシリーズを出していた頃(あれはあれでぼくらを十分に魅了した)に比べると、まるで別の作家だ。スケールが一回りも二回りも大きくなり、視野が広がり、現代の預言者のような風格までついて来た。われらがドン・ウィンズロウはどこまで高く飛翔してゆくのだろう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
もはや、アクションというジャンルには無理がある。 前作をそのまま引き継いで物語は始まる。 もちろん、折に触れ今までの説明があって前作を読んでなくても問題は無いかもしれないが、この傑作はやはり前作「犬の力」を読んでからでないと勿体ない。 前作との違いは、当然前作ほど時の流れが少ない分、キャラの描きこみが濃厚になっている。各々のキャラのバックボーンが入念に描きこまれ、それが大きな流れに沿って、敵・味方に分かれ、それがさらに政治的な意図で集合・離散、そして殺し合いが繰り広げられ、もはや単純な善悪では区切れない。 作者も間違いなく意識していて(文中に引用すらあるが)、メキシコマフィア版「ゴッド・ファーザー」の様相を呈し、バレーラ側、ケラー側の果てしない戦いが重厚に描かれる。 この物語は今後どう展開する、次作が楽しみ!!
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裏切りにつぐ裏切りの泥沼の麻薬戦争。 『犬の力』の続編となっていますが、この作品だけでの読めるようになっています。 ただ訳者が変わっているので、『犬の力』から一気に読むと違和感があります。 巻頭にメキシコの地図があるのは、地名を言われてもピンとこない私にはありがたいです。
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