むかし・あけぼの の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
半年近くかかって読了。途中もう読み切れないと思ったけど、読み始めるとやっぱり面白くて。この小説での清少納言の性格が最高すぎる。男との付き合い方割り切ってて好き。なにより定子様だけを見てるまっすぐさがいい。 図書館で借りたので単行本版。 こちらの記事https://books.bunshun.jp/articles/-/1788 を読了後に読んだ。次は氷室冴子作品か冲方丁「はなとゆめ」を読もうかな。
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春はあけぼの。やうやうしろくなり行く、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。 うーむ、いいですねー。絵になりますねー。 やっぱり春というと思い出してしまう。 「枕草子」を取り出して読むともなく見ていると、昔より意味がわかるではないか。古語辞典なくてもね...
春はあけぼの。やうやうしろくなり行く、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。 うーむ、いいですねー。絵になりますねー。 やっぱり春というと思い出してしまう。 「枕草子」を取り出して読むともなく見ていると、昔より意味がわかるではないか。古語辞典なくてもね。ということは年取ると古語に近くなるのかな(笑)じっくり読みたく思う。 ところで田辺聖子氏の「むかし・あけぼの」はじつに面白い。 氏が「私は『枕草子』をこうよんだ」という感性で書かれた清少納言の物語。 だから、「枕草子」の訳本ではない。 『清少納言に、自分の脈搏がひびきあうのを感じ、かねてから好ましく』思い、 『現代の人は、あまりに性を肥大化して考えすぎている。』ていて、 『充足の対象を異性関係に限定』するを好まず、 『人間の充足感は、同性への敬慕、自然と人生への心おどる観察、あるいは創作の喜び、可能性に挑戦する意欲、それらで燃焼されることも多い。』から、散文派の聖子氏は「枕草子」的エッセーに共感した。 と氏があとがきで述べている。 でも「むかし・あけぼの」に挿入されている歌は『涙多い恋に身を灼く女』の部分が出ている歌集「清少納言集」からとったそうな。 私のお薦め本です。
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先日亡くなられた田辺さんの作品です。枕草子で有名な清少納言の生涯を描いた大作でした。宮中の中の女性社会が魅力的に描かれていました。定子中宮への愛が溢れんばかりでした。こういう生き方は、たぶん幸せなんだと思います。思ったほどドロドロしたところはなく、キレイにかっこよく爽やかに明るく...
先日亡くなられた田辺さんの作品です。枕草子で有名な清少納言の生涯を描いた大作でした。宮中の中の女性社会が魅力的に描かれていました。定子中宮への愛が溢れんばかりでした。こういう生き方は、たぶん幸せなんだと思います。思ったほどドロドロしたところはなく、キレイにかっこよく爽やかに明るく描かれているので、陰陽師などの同じ平安時代をあつかった小説とは少し趣も違います。どっぷり王朝時代時代の雅に浸かれる秀作だと思います。
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中学生の頃、担任の先生に教えていただいた本です。枕草子の現代語訳だけではなく、清少納言の人生に焦点をあてた長編小説といえます。 今古典を勉強している中高生の方にも読みやすく、時代背景がみえるので役に立つと思います。 読み返してみて、特に「心ときめくもの」の段など、女性の感性がキラ...
中学生の頃、担任の先生に教えていただいた本です。枕草子の現代語訳だけではなく、清少納言の人生に焦点をあてた長編小説といえます。 今古典を勉強している中高生の方にも読みやすく、時代背景がみえるので役に立つと思います。 読み返してみて、特に「心ときめくもの」の段など、女性の感性がキラリと光る言葉にはっとさせられました。 心の底から敬愛できる中宮定子に遣えた清少納言。 さらに二人は、同じ感性を味わう事ができました。 何か「をかし(趣深いもの)」な事があると互いに知らせたいと願う関係は特別な絆をもたらしています。 定子亡き後孤独な晩年であったと言われることもある清少納言ですが、 熱愛する相手(定子)に出会い、人生や自然のよさを味わい、創作の歓びを感じるー田辺聖子さんが描く清少納言はなんてたのしい人生なのだろうと感じます。 (六)
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清少納言についてあまり、知らなかったので、「はなとゆめ」を読んで、概略が、分かりました。また、みんなのレビューを読んで、この作品を知りました。それが、読み始めたきっかけです。しかし、つらいくらい、事件がない。たわいない日常の繰り返し。さすがに、辛くて、挫折。読破できませんでした。
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中宮さまが可愛すぎるお話。弟ぎみも可愛いなー 平安時代の人々の感性が大好きです。 そして田辺聖子の文章は美しい。よみやすい。 大変おすすめです。
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