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ままならないから私とあなた の商品レビュー

3.7

205件のお客様レビュー

  1. 5つ

    30

  2. 4つ

    82

  3. 3つ

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2026/03/22

「レンタル世界」 レンタル家族、レンタル彼氏、レンタル友達。 ただの娯楽として利用するのか、生きていくための術やプライドを守るため、何かの最終手段として使うのか。私はそれを利用する人も、それに加担する人もどちらも間違いではないと思う。それで自分を守れるのなら、誰かを守れるのなら、...

「レンタル世界」 レンタル家族、レンタル彼氏、レンタル友達。 ただの娯楽として利用するのか、生きていくための術やプライドを守るため、何かの最終手段として使うのか。私はそれを利用する人も、それに加担する人もどちらも間違いではないと思う。それで自分を守れるのなら、誰かを守れるのなら、あっても良いものだと思う。先輩はきっとこの関係を大切にしたかったんだと思う。いつかはバレるかもしれないと分かっていても。ただあまりにも全てをさらけ出してしまっていたから、本当の自分だけが出せなくなってしまっていたのは辛すぎた。 「ままならないから私とあなた」 正直薫に対して少しずつ違和感があったはずなのに、それでも雪子が薫と仲良くするのはなんでだろうと不思議だった。薫も雪子も真逆の考えを持っていて、きっとどちらも正解だと思う。ただ私は雪子の考えの方が共感できて、全てを便利なもので片付けてしまうことへの寂しさや、虚しさを感じてしまう。でも、 「変化していく社会に理解がある顔して、自分だけは自分のままでいたいんだよ。ずるいよそんなの、何なんだよマジで」 っていう薫の言葉にはハッとさせられた。どうしてこうも痛いところを朝井リョウという人は付いてくるんだろうか。 二つの話は全く違うようで根本的なところが同じだと思う。一から築き上げた人間関係はそんなに凄いことなのか、全てのことを便利にするのはそんなに悪いことなのか。こうやってどんなに考えても簡単には答えが出ない問いを与えてくるのが朝井リョウで、この問いを待ち望んでまた次の作品を読みたくなる。

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2026/03/15

図書館でなにか読みたいなーと思って手に取ってみた。朝井リョウさんの作品はこれが初めてかも??読みやすくて面白い。 結構前に書かれた作品みたいだけど雪子に感情移入する人が多いだろうなと。

Posted byブクログ

2026/02/21

単純化されすぎてはいるが、AIが一般化してきた今誰しもが考えたことがあるであろう問いを、2人の少女の成長を通じて描いている。薫が開発する技術は、例えば10年前に読んだら荒唐無稽に感じただろうが、今ではかなり現実味があることを恐ろしく感じる。問いの答えは作中でも描かれないし、答えが...

単純化されすぎてはいるが、AIが一般化してきた今誰しもが考えたことがあるであろう問いを、2人の少女の成長を通じて描いている。薫が開発する技術は、例えば10年前に読んだら荒唐無稽に感じただろうが、今ではかなり現実味があることを恐ろしく感じる。問いの答えは作中でも描かれないし、答えがあるかもわからないが、これからの私たちの歴史が示していくのだろう。

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2026/02/26

対照的な2人の女性。効率を重んじる薫は自分の意見をはっきりと主張する。人とのふれあいを大切にしたい雪子はあまり主張はしない。「ままならない」ことに雪子はゆっくりと吸い込まれ、薫はそこに蓋をしようとする。まだ若い彼女らがどういう40代50代を迎えるのか知りたくなった。

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2026/02/06

「レンタル世界」(オール讀物2015年8月号) 「ままならないから私とあなた」(文學界2016年1月号) しょっぱなから感じる主人公の違和感にスパッと落ちをつけてくれて気持ち良い。 「ままならないから私とあなた」 2000年代中盤から2010年代の第3次AIブームでは、AIが...

「レンタル世界」(オール讀物2015年8月号) 「ままならないから私とあなた」(文學界2016年1月号) しょっぱなから感じる主人公の違和感にスパッと落ちをつけてくれて気持ち良い。 「ままならないから私とあなた」 2000年代中盤から2010年代の第3次AIブームでは、AIがビッグデータから自ら知識を学ぶ「機械学習」が進化した。特にディープラーニング(深層学習)が登場し、画像認識や音声認識が飛躍的に向上した。人間の知的活動はAIに置き換えられていくと言われて始めたころに書かれたもの。内容に納得したとも言える。ただ、全てAIに置き換わるとしても、それは「今の文明がこの調子で続いて行く間」の話。「C国が発展してA国を追い抜いて世界の覇者になる」と2020年頃までは言われていた。未来はやっぱりわからないと思う。

Posted byブクログ

2026/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

レンタル世界 自分の価値観で人の努力を笑うな 自分にとっては簡単なことが誰かにとっては難しいことだったり簡単に手に入るものがどうしようもなく貴重だったりする 同じものを持っていても過程が違えば意味が変わる 何がいちばん大事なのかは、その人自身、私自身がきめるしかない、理解できないことを否定したくない ままならないから私とあなた 人は都合よく新しい技術やシステムを利用して、自分の何かが脅かされそうな技術は拒絶する わかる つい気味悪いもののように感じてしまう 試せることは一度試してそれから判断するのが賢明 どれだけ長く一緒にいても決定的な価値観の違いは埋められないことがある わかる 長く一緒にいた時間とか楽しかった瞬間とか、そういうのをなかったことにしたくなくて勘違いだったと思いたくなくて離れられなかった 自分の価値観は変わるように、相手も変わっていく 過去にどんなに大切な思い出があっても、それはそれ、これはこれ 否定じゃない これから大切にしたいことを蔑ろにしてしまう前に離れるのは自然なこと 技術も人間関係も、変化するのが当たり前

Posted byブクログ

2026/01/14

この本は今まで知らなかった。 朝井リョウは外れが無い。エッセイも面白い。 この本はまあまあでした。 ラストのバウトは良かったです。

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2026/01/07

いつこの友情が途切れてもおかしくないな、と思いながら読み進めていたけど、これだけ根幹の価値観が違うように見えるのに、それでも2人はずっと友達なんだね。

Posted byブクログ

2026/01/03

朝井さんらしい人間の心の機微の描写。レンタルの世界はまさかの展開に引き込まれました。表題作は最後がモヤモヤする終わり方。

Posted byブクログ

2026/01/03

2作とも、9年も前に書いているとは。読後感は良くないのだが、設定の妙に、ひたすらに感嘆した。 とても面白い設定で、価値観の違い、人付き合いについて考えさせる。 レンタルの方が好みのストーリーだが、2作共に、著者らしくてイイ。

Posted byブクログ