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空飛ぶ広報室 の商品レビュー

4.5

228件のお客様レビュー

  1. 5つ

    114

  2. 4つ

    73

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2024/06/02

以前読んだ阪急電車が面白かった作家さんのだから、面白そうとだけの理由で手に取りました。 ただただ単純に航空自衛隊について知らなかったことだけでなく、公務員の仕事の広報の在り方、自衛隊に対するマスコミの在り方など、幾つになっても知らなかったことがあると痛感。良い小説が読めて幸せです...

以前読んだ阪急電車が面白かった作家さんのだから、面白そうとだけの理由で手に取りました。 ただただ単純に航空自衛隊について知らなかったことだけでなく、公務員の仕事の広報の在り方、自衛隊に対するマスコミの在り方など、幾つになっても知らなかったことがあると痛感。良い小説が読めて幸せです。 最後の章の空井の言葉は、災害派遣の経験のあるすべての人が共感したのではと思います。 「有事に果たすべき義務があるということは、それだけで拠り所になります。辛いことがあったとき、自分にできることがあるだけで人って救われるでしょう?だから僕たちは被災者を支援しながら、自分自身を救ってもいるんです。」

Posted byブクログ

2024/06/02

航空自衛隊広報室の方々を取り上げた作品です。 ずっと面白いですが、5章の「神風、のち、逆風」・最後の「あの日の松島」は自分が普段から感じている世間やマスコミへの苛立ちを覚えずにはいられませんでした。 右とか左とか思想は関係ない。 手を差し伸べてくれる人に感謝するのは日本人として当...

航空自衛隊広報室の方々を取り上げた作品です。 ずっと面白いですが、5章の「神風、のち、逆風」・最後の「あの日の松島」は自分が普段から感じている世間やマスコミへの苛立ちを覚えずにはいられませんでした。 右とか左とか思想は関係ない。 手を差し伸べてくれる人に感謝するのは日本人として当たり前の事だ。  極めて限定的ではあるが、自衛隊の方と仕事で関わる事があるので普段から感謝しています。 たくさんの人に読んでほしいです。

Posted byブクログ

2024/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

★10つけたいぐらい、良かった! 有川浩さんが、より好きになった。 ページをめくる度に、心が締め付けられる様な セリフや感動的な名言が沢山出てきて 感情の揺さぶられ方がすごかった! 自分がまるでその現場にいるのかと錯覚するほどで、 情景やキャラクターの描き方が 素晴らしい。 有川浩さんの綿密な取材と、文章力により 自衛隊の方々への理解が 世の中に広まったのではないか。 広報の役割についても、勉強させられた。 最終章、あの日の松島 では 涙が止まらなかった。 東日本大震災で自身も被災者でありながら どのような精神で多くの人を救助していたのか。 その日のことを思うと、自衛隊員の御家族にも 感謝の思いが募る。 -----以外、印象に残ったシーン メモ------- ・パイロットを含め自衛隊の組織や人を広報する立場になった以上、外部から向けられる無理解な発言は自分の仕事に対する評価だ。責めるのは何より自分の不甲斐なさだ。 〜〜彼らに自分が今日聞いたような言葉を聞かせてはならない。いざというときが来ないことを願いつついざというときのための練成に励む彼らは、無駄に終わらねばならない訓練に命を懸けて臨んでいる。駄賃がむごい言葉ではあんまりだ。もう一緒に飛べない仲間のために、それを最初の立ち位置にすることは許されるだろうか。 ・空自の信条は勇猛果敢・支離滅裂だ!許可は後から 追い着かせる、いいから走れ! 陸は用意周到・動脈硬化 海は伝統墨守・唯我独尊〜 ・あなたたちはなにも気にしなくていいんです。 僕たちはあなたたちよりも楽をしています。 有事に果たすべき義務があるということは、それだけで拠り所になります。辛いことがあったとき、自分にできることがあるだけで人って救われるでしょう?だから僕たちは被災者を支援しながら、自分自身を救ってもいるんです。 ・僕たちに肩入れしてくれる代わりに、僕たちの活動が国民の安心になるように伝えてほしいんです。〜 僕らが冷たい缶メシを食べていることをクローズアップするんじゃなくて、自衛隊がいたら被災者は温かいご飯が食べられるということをクローズアップしてほしいんです。

Posted byブクログ

2024/04/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ドラマ空飛ぶ広報室が大好きでやっと小説も読めて嬉しい⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝ 空井とリカ。自分の道を見失った2人が出会い、衝突しながらも共に成長していく姿に何度共感し感動したことか。 広報室のメンバーも個性的で素敵な人ばかり。中でも鷺坂さんのキャラは最高‪

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2024/04/15

不慮の事故で長年の夢を諦めなければならなかった元戦闘機パイロット 記者を外されバラエティへ配属された民放の女性。 出会ったのは広報室。 いつもの「あまーーーい」かと思ったら ガチンコのお仕事小説でした。 自衛隊の広報ってこんなに苦労が多いのかと。

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2024/04/07

有川さんの自衛隊シリーズ。作者にしては珍しく恋愛要素は薄めで、お仕事小説より。 同タイトルでドラマ化されており、恋愛要素が好みの方はそちらの方がおすすめかもです。

Posted byブクログ

2024/03/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

入院で暇だったので病院の売店でテキトーに選んだ(が、ホラーとかドロドロとかサスペンスではなさそうなやつを選んだ)ら、大変良かった。 あらすじの「不慮の事故で夢を絶たれた元・戦闘機パイロット」だけだと不穏要素あるけど、そのあとが「異動した先、航空幕僚監部広報室で待ち受けていたのは…」だから大丈夫だろうと判断した。 多少頭痛が残ってて読むのが大変だったが、爽やかな読後感。 自衛隊の広報課という、自分含む一般人は全く縁がなさそうな内容についてかなりリアルに書いたらしい小説。広報だけでも実際に何をやってるかよくわからんのに、更に自衛隊! ポスターがあったりイベントがあるんだから考えれば当たり前ではあるが、自衛隊に広報という概念があることにすら初めて気づいた。なんかこう、日々訓練とかしてる隊員の人々が頑張ってやってるのかと。 そういえば本では描かれていなかったが、後方支援であろう広報チームは訓練とかするものなのだろうか。主人公みたいに元パイロットとかであれば体は鍛えられているだろうが、少なくとも広報官としての仕事には訓練はなさそうだった。 本編では、自衛隊に対して悪意を持つテレビディレクターという、読者に向けても自衛隊とは、自衛隊広報室とは何かを説明するのにうってつけな人物への説明でも触れられているが、自衛隊は陸自海自空自という分類であり、陸軍海軍空軍ではないというのも、言われたら確かにそうだなとなる。軍隊ではないからなぁ。 更に、戦闘機を所有しているものの、自衛隊は専守防衛であるため、「戦闘機を実際に戦闘機として使いたい」がためにパイロットを目指している奴なんていない、というのも。 自分は別に自衛隊アンチでは全くなく、むしろ災害の時の救助の獅子奮迅っぷりとか、なのに雑に扱われているのとか見て応援している側ではあるが、かといって知識があるわけでは全然ないので、色々と勉強になった。 ただ、これが自衛隊への無理解を正すだけの小説だったらテレビドラマ化してなかっただろうし自分も楽しく読めていたかは怪しい。 タイトルの通り広報なので、話は広報の仕事がメイン。テレビ番組への営業について 「こっち側の思惑なんて、先方には何の意味も持ちません。意味があるのはテレビの企画として面白いかどうかだけです」 という、後方だけでなく意見を語ることについての当たり前だが大事なポイントが説明されたり。 テレビ局の時間のルーズさvs自衛隊の時間の守り方という、相性最悪のエピソードが多く紹介されたり。 主人公の空井がすごい勢いで成長していく素直な爽やかイケメンであり、たまに失敗したりもするがすぐ立ち直るので、500ページオーバーとなかなか分厚い小説ではあるがスルッと読めてしまう。空井以外も味のあるキャラクターが多くて良い。 特に鷺坂室長が、のらりくらりしている有能という、パトレイバーの後藤隊長感があり、脳内では完全にパトレイバーのメンツが広報している感じになってた。 また、小説の発売予定時期に311が起きたことで、リリースを延期してまで本編に関わる舞台となる松島のあの日について描いた番外編を追記したとのこと。 本編は割とあっさり終わっているので、後日談としても楽しめるが、でも本編と違って当然茶化す内容は皆無なため、温度差が激しくてひえーっとなった。

Posted byブクログ

2024/03/12

有川浩の長編が面白くないわけないと思いつつ、今まで読んでいなかったのだけれど、とてもとても面白くて、そして恋愛の結末だけに終わらなくてとても良かった…。わたしが読み終わったのが昨日、3月11日の夜で。少し運命的なものを感じて、全ての被災地に向けて黙祷しました。

Posted byブクログ

2024/03/25

 この小説がTBSでドラマ化されていなかったら、読もうと思っただろうか?航空自衛隊が舞台だと知ってためらうか、手に取らなかっただろう。それが偏見であること、自分の中に自衛隊への職業差別意識があるという事実にぶん殴られる。  ドラマでは稲葉リカが主人公だったが、原作では基本的に空...

 この小説がTBSでドラマ化されていなかったら、読もうと思っただろうか?航空自衛隊が舞台だと知ってためらうか、手に取らなかっただろう。それが偏見であること、自分の中に自衛隊への職業差別意識があるという事実にぶん殴られる。  ドラマでは稲葉リカが主人公だったが、原作では基本的に空井大祐はじめ空幕広報室のメンバーの視点を中心に描かれている。作者の綿密な取材による、フィクションの形をとった実質ドキュメンタリーに近いリアルな物語だ。自衛隊の人たちだって私たちと変わらない、普通の人間なんだと強く訴えかけてくる。  それでいて”相互理解”などという堅苦しさはなく室長や部下たちの軽快な会話に引き込まれ、いつの間にかリカと一緒に広報室の魅力的な面々に親しみを覚えてゆく。  リカや空井のように、やりたい仕事を何らかの事情であきらめ、くじけることは誰にでもありうる。でも「なりたいものになれなくなっても、別の何かになれる」。「意思あるところに道は開ける」。前向きなエールに何度も励まされた。  皮肉なことに、この小説は東日本大震災による被害を受けた松島基地のエピソードを加えたことで完成をみた。加筆前の一旦物語が終わったところまでの読後感は「それなりに面白かった」だった。あんな災害、起きなければ良かったのにといつも思うけれど、松島基地で空井がリカに託した願いが自衛隊の人々の本心なのだ。 「ずっと見てます。稲葉さんの仕事を、ずっと見ています」。ドラマと違ってあくまで”お仕事小説”を貫く、でもリカと強い絆で結ばれた空井の最後のセリフに、自分も頑張ろうと思えた。

Posted byブクログ

2024/03/02

少し前にどなたかの評価が高かった阪急電車を読んで、有川さんのファンになり、次にこの作品を選びました。 自衛隊という環境以外は普通にあり得る職場の物語。 よくある話しなのに、こんなにおもしろおかしく書けるのは天才ですね。 終始ほっこりなんですけど、本筋じゃないCM作成の所で涙が出て...

少し前にどなたかの評価が高かった阪急電車を読んで、有川さんのファンになり、次にこの作品を選びました。 自衛隊という環境以外は普通にあり得る職場の物語。 よくある話しなのに、こんなにおもしろおかしく書けるのは天才ですね。 終始ほっこりなんですけど、本筋じゃないCM作成の所で涙が出て、最後まで心が和む系かと思っていたら、最終章で展開があるんです。 普段、あと書きは飛ばしがちですが、たまたま読んだら、納得でした。読めばわかります。 今までミステリー系が多く、時々感動ものを読む感じでしたが、癒し系、ありですね。 余談ですが、この本が良すぎて、完読したら喪失感が大きそうなので、次の有川作品をググったら、ありかわ ひろさん(女性)なんですね。 ひろしさんかと思ってました。失礼しました。

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