1,800円以上の注文で送料無料

夜中に犬に起こった奇妙な事件 の商品レビュー

3.9

30件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    13

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2024/02/25

 クリストファーはおそらく、発達障碍があるのでしょう。彼がこの世界と向き合うのは、とても難しい事なのだと思いますが、彼なりの方法で向き合おうとしている様子が読み取れました。  クリストファーの一見変わった行動には意味や理由があることを、読者の方々に理解していただければと思います。...

 クリストファーはおそらく、発達障碍があるのでしょう。彼がこの世界と向き合うのは、とても難しい事なのだと思いますが、彼なりの方法で向き合おうとしている様子が読み取れました。  クリストファーの一見変わった行動には意味や理由があることを、読者の方々に理解していただければと思います。そうすれば、クリストファーのような人々にとって、生きやすい環境が広がるのではないでしょうか。

Posted byブクログ

2023/12/16

息子に薦められて読んだ。はっきりとは書かれていないものの、おそらく自閉症であるクリストファー。特別支援学校に通う彼は数学と物理が得意で、パニックになりそうになると素数を数えたりする。そんな彼が自分の体験を書いているという設定の本。 彼は勇気を出して自分のコンフォートゾーンから出...

息子に薦められて読んだ。はっきりとは書かれていないものの、おそらく自閉症であるクリストファー。特別支援学校に通う彼は数学と物理が得意で、パニックになりそうになると素数を数えたりする。そんな彼が自分の体験を書いているという設定の本。 彼は勇気を出して自分のコンフォートゾーンから出てゆき、でも怖くなると自分のやり方でちゃんと自分を守る。お父さんお母さんは彼に振り回されて大変だが、それでも彼らなりのやり方でクリストファーをサポートする。クリストファーの未来は明るい…と思える良い終わり方で良かった。

Posted byブクログ

2022/09/04

好みが分かれるのでは。 本格ミステリーとは言えないので、星一つに。 確かに子供の気持ちの内面を写しているのだが、自分には何が何だか。

Posted byブクログ

2022/07/30

こういう内容とは思ってなかったのですがとても面白かった。 クリストファーは支援学校に通う少年です。 彼の目から見る世界は本当に大変な世界です。それはクリストファーが何らかの発達障害を持っているからです。 その彼がたくさんの困難を乗り越えてママに会いに行く。 それからきっとその彼の...

こういう内容とは思ってなかったのですがとても面白かった。 クリストファーは支援学校に通う少年です。 彼の目から見る世界は本当に大変な世界です。それはクリストファーが何らかの発達障害を持っているからです。 その彼がたくさんの困難を乗り越えてママに会いに行く。 それからきっとその彼の行動で両親は元の鞘に戻るのではないか?と期待してしまいます。 最後の彼の言葉は希望に輝いていました。

Posted byブクログ

2021/10/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

15歳3ヶ月のクリストファーはある真夜中、向かいの家の庭で犬のウエリントンが農作業用フォークに刺されて死んでいるのを発見。一人で数学の問題を解くのが好きで他人と関わるのは苦手なクリストファーだったが、犬を殺した犯人を突き止めようと聞き込みを開始する。父は調査を打ち切るよう言ってきたが、ルールの穴をついて近所の老婦人と話したクリストファーは病気で死んだ母にまつわる重大な隠し事を知ってしまう。 常に数学的で論理的な視点で世界を見ている少年が〈親〉という理不尽に直面する、一風変わったジュヴナイル・ミステリー。ふだん我々が"あるある"で済ませていることは論理的に考えると何も"あるある"ではないと教えてくれるクリストファーの語りは、終始真面目なのだがユーモラス。それでいて、冒頭から犬の死を悲しんでいたら警察を呼ばれて留置所に入れられるというハードな展開の小説でもある。 「親が嘘をついていたと知ること」は、10代の頃にはとても大きなショックだ。クリストファーのように「嘘をつけない」子なら尚更。父がひた隠しにしてきた秘密を知ってしまう中盤のヒリヒリ感、それまでの世界がひっくり返るような絶望感は普遍的なものだと思う。中盤以降はクリストファーに感情移入して本当にしんどくなってしまって、とにかく彼にひどいことが起きませんようにと祈っていた。あらすじには「冒険を通じて成長する少年の心」とあるが、作中では「きみは今日一日でじゅうぶんな冒険をやったと思うよ」という台詞がクリストファーの実感とあまりに乖離した侮辱的なことばとして発せられている。 でも、クリストファーの両親が特別悪い人間というわけじゃない。クリストファーの一人称で書かれていながら、彼のような子を持つ親たちの生きづらさにもしっかりとスポットをあてているのがこの小説のうまさだ。二人とも一度クリストファーの信頼を裏切れば回復に長い時間がかかることを知っていてなお、もう一度彼と向き合いたいと願い、自分の行いを悔いている。だが、彼らが自分自身の問題と格闘しているときに口をついて出る「おまえのため」「おまえのせい」ということばが、クリストファーを取り巻く社会の姿を図らずも反映してしまってもいる。だからこれはクリストファーの成長譚ではなくて、両親が成長を促される物語だったのだと思う。母の決断と父の謝罪で終わることからして作者の意図もきっとそこにあったはずだ。 クリストファーのような人を都合の良いときは「天才」と呼び、都合の悪いときは「落ちこぼれ」と呼ぶ社会にまだ私たちは生きている。"ふつう"や"平均的"ということばに疑問を抱いたことのない人にとっては、この小説も自閉症の天才を扱った"特殊な"話に過ぎないのかもしれない。けれど、クリストファーにとっての数学と物理学は生きていくために離すまいと必死で掴んでいる命綱のようなものだ。コンピュータがこうした人たちに社会的な居場所を与えた意義の大きさを初めてちゃんと認識できた気がしている。 クリストファーの視点を通じて〈今まで変わろうとしてこなかった世界〉の不親切さを読者に追体験させるという構成はこの小説に込められたメッセージと完全に不可分であり、その伝え方はソフトでスマートだがはっきりと目的意識を持って書かれている。作中ある人物が「おまえは生まれてこのかた、たった一度でも、他人のことをちょっぴりでも考えたことがあるのか」とクリストファーをなじる場面があるが、マジョリティだという自認に甘えて〈他者〉のことを考えてこなかったのは社会のほうなのだ。我々なのだ。

Posted byブクログ

2021/10/02

少し読むのが難しかったけど、内容は面白かった。 イメージとしては、大人用の絵本のような感じで、 自分にない独特の視点をもっている主人公の考えが新しくて良かった。 作者の他の作品も読んでみたくなった!

Posted byブクログ

2021/08/14

難しい。 それが読み終えた後第一の感想だった。 発達障害を持つクリストファーの日常を切り取った物語が、彼の目線で綴られている。 クリストファーは、淡々と生きている。周りから見れば「生きづらい」ように見えるのかもしれない。けれど、クリストファーは、嫌なこと、できないこと、を素直...

難しい。 それが読み終えた後第一の感想だった。 発達障害を持つクリストファーの日常を切り取った物語が、彼の目線で綴られている。 クリストファーは、淡々と生きている。周りから見れば「生きづらい」ように見えるのかもしれない。けれど、クリストファーは、嫌なこと、できないこと、を素直に表現しながら生きているだけだ。視点を変えれば、そうできるのがクリストファーだということ。やり方の是非はともかくとして。 クリストファーは目の前に起こる出来事を事実として捉える。捉え続けていた結果として、とんでもない事実に出くわしてしまう。それは結果として、自分が嫌なこと苦手なことと、やりたいことを天秤にかけなくてはならなくなる。どちらを取るか、どちらの方がより嫌なのか、を考えていくことになる。 これを読んで、生きていくことについて、ものすごく考えさせられた。 大きな社会を目の前にして、自分はどう生きるのか。そのヒントをくれたようにも思う。 私にはクリストファーを完全に理解できたとは思えないから、共感は出来なかった。けれど、その生き方には何かを得られたように感じる。 「意味など考えずに」 ふと、そんなことが頭に浮かんだ。

Posted byブクログ

2021/07/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

主人公はサヴァン症の15歳の男の子、クリストファー。 特別支援学校の先生に「小説を書いてみたらどう?」と勧められ書いたその子の小説である、という程で話が進行していきます。 ある日、お隣さんが飼っているプードル犬が園芸用フォークで刺殺されていたところを発見し第一発見者となったクリストファーは、警官に事情聴取されるも全くうまく答えられず、しかも彼は人に触られるのが大嫌いなので条件反射で警官をぶん殴ってしまい、そのまま連行される・・・。 事情聴取を終えたクリストファーは犬を殺した犯人を捕まえるため探偵ごっこを始め、その記録としてこの小説を書き始めます。 面白かった要点を3つほど。 ①自閉症の人たちのものの考え方。 ・なぜそんなことに執着するのか? ・なぜそんなことで暴れてしまうのか? ・何をそんなに怯えているのか? 普段、言語化されていない(したくてもできない)思考がとてもわかりやすく書かれていました。 例えば色に対する執着、時刻表に対する哲学的思想、初めて行く場所が本人にとっていかに情報の洪水でどれだけ苦しいものなのか…などなど。 ②彼目線で見たこの世界、大人たち。 他人の感情を読み取ることは難しいが起こった事はビデオ録画のように一字一句違わずに覚えられるクリストファーが書き出す周りの大人たちの言動は、偽りがなく、その人が丸裸にされているようで痛快でした。 反面、なぜこの愛情が理解できないんだ!クリストファー泣!目の前でお父さんがこんなにも、こんなにも君を愛しているのに、、!とすこぶる切なくなるシーンもありました。 嘘がつけない、冗談が通じない、ということがどんなに周りにとって苦しいことか、逆説的に言えば嘘とジョークがどれだけ摩擦をなくす潤滑油になっているか、考えさせられます。 両親との摩擦、社会との摩擦。 やはり障害とは摩擦なのだなと思いました。 ③さすがだなと思ったのは、彼が挫折を味わいながらも成長し、周りがびっくりするような危なっかしい方法で事を成し遂げ、そして彼自身がおおいに自信をつけて終わるところ。 見事な冒険成長記なのです。少年ジャンプです。 読み口も心地いいし、主人公も愛おしい。出てくる大人たちも皆、一生懸命に生きてて愛おしい。 嫌な時は力一杯嫌がる。殴るし、吐くし、一週間ご飯食べないし、口もきかない。 彼のそんなところに、生きる力強さを感じます。 私もカマトトぶってないでたまには、嫌な時には魂の限りを尽くして嫌がってみたいなと思いました。

Posted byブクログ

2021/04/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

リーダブルの最たるもの。 読者を選ぶかもしれないが理系センス的なものが好きな方には勧めたい。 原著が英語なのにめっちゃリーダブルなので思わず翻訳もかってしまったが、訳も良いのだと思う。

Posted byブクログ

2020/11/14

主人公の思考回路がとても良くわかるし、私は共感できる 主人公は美しく脆い世界の中で、世界に殺されそうになりながら 懸命に愛して生きて美しい世界を探している

Posted byブクログ