人工知能は私たちを滅ぼすのか の商品レビュー
個人的にはすごく面白く読めたのに、AMAZONレビューは辛口批評が多かった。 まさに賛否両論!(賛のレビューも多かったのは事実) 表現方法にケチを付けたい人がいるのも分かる。 本の構成が少し凝っていて、 「聖書の引用」 「未来で暮らす女子大生ナミとA.I.D.の物語部分」 「10...
個人的にはすごく面白く読めたのに、AMAZONレビューは辛口批評が多かった。 まさに賛否両論!(賛のレビューも多かったのは事実) 表現方法にケチを付けたい人がいるのも分かる。 本の構成が少し凝っていて、 「聖書の引用」 「未来で暮らす女子大生ナミとA.I.D.の物語部分」 「100年間のコンピューターの歴史の解説部分」 の3種をミックスさせて展開されていく。 わざわざ聖書を引き合いに出す必要あるの? (というのが否のレビューの大半) 未来を暗示した内容が聖書には書いてある、と説明しているのだが、確かにこじつけ感は否めない。 ただ、100年間のコンピューターの歴史はさらっと読めるし、知識として持って置くことは意味があった。 「機器の開発の歴史」というよりは「どういうつもりでコンピューターを作っていったのか?」という解説になっているので、「なるほど」感がある。 ついつい忘れがちであるが、確かに今のPC・スマホ含めて全てのコンピュータが「0・1」の二進法で作られていると思うと、改めて最初に考えた人のすごさを感じてしまう。 なぜ、スイッチのON・OFFだけで、すべての計算が出来るはず、という理屈に思い至ったのか? 人間の脳(つまりは人工知能につながるのだが)すらも、「0・1」で表現できるはずだという未来を予見出来た能力。 歴史は、ムーアの法則による、高速化、そこからネットワーク化、さらにはクライド化を説明する。 AIは最近になってこそ流行っているが、元々はコンピューターで実現しようとしていたのがAIだったってこと。 つまり「AIを作ろうとしてコンピューターを作った」のだ。 当時はハードもソフトもそこまで高性能になれなかったので、当然計画は何度も頓挫していく。 それがようやく最近になって、機器の進化によって実現可能性が出てきた、という話なのだ。 未来人のナミの生活は、少し前ではSFの話に見えただろうが、今読むと違和感は全くない。 確実にこういう社会になっていくだろうことは想像に難くない。 それもそんなに遠い未来ではない。 10年かからない数年後の話。 ほんの数年後、我々がどうなっているのか? 未来を前向きに捉えたいところだ。 (2018/7/20)
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ここ数年、人工知能が注目されているが、私はパソコンやコンピュータの発展過程で、産まれてきた発想が人工知能だと思っていた。本書では、コンピュータ(1930年当時は機械)自体がそもそも人と同じことが出来る機械を作りたいという数学者、脳科学者の考えと研究によって、コンピュータが開発され...
ここ数年、人工知能が注目されているが、私はパソコンやコンピュータの発展過程で、産まれてきた発想が人工知能だと思っていた。本書では、コンピュータ(1930年当時は機械)自体がそもそも人と同じことが出来る機械を作りたいという数学者、脳科学者の考えと研究によって、コンピュータが開発されてきたとあり、わたしの考えが全く逆であったことを知った。 コンピュータの誕生、大戦、政治・軍事統制や抑圧のための高速処理発展、1984年にコンピュータは個人賢くするためにと作られたパーソナルコンピュータ、、。 コンピュータの100年の歴史は、常に人工知能開発の歴史とともにあったのですね。 2045年にシンギュラリティが起こるという預言は外れて欲しいと願います。そして永遠にその日が訪れて欲しくないです。
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コンピューターの発明、ネットワーク、そこからのモバイル技術、現代のクラウド、ビッグデータ、人工知能まで、網羅的に歴史が説明されており、これまでのITの発展の経過についてざっくりとした知識を得ることができる。 人工知能の技術的な詳細は他書に譲るような感はあるが、歴史を俯瞰した説明...
コンピューターの発明、ネットワーク、そこからのモバイル技術、現代のクラウド、ビッグデータ、人工知能まで、網羅的に歴史が説明されており、これまでのITの発展の経過についてざっくりとした知識を得ることができる。 人工知能の技術的な詳細は他書に譲るような感はあるが、歴史を俯瞰した説明や、キリスト教や、架空のエピソードを交えた緩急ある物語構成、人工知能を突き詰めていったときに、機械に心は生まれるのか、人間の心とは何か?に関しての筆者の踏み込んだ説明など。飽きさせない内容で面白く最後まで読めた。 それにしても、 シンギュラリティの到来については、 読む本、読む本で評価が違っていておもしろい。 この本はかなり世界の終わりを煽っていて、 世界は2045年で終わるという風にも読める。 が未来はいかに?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前半はコンピューターの誕生からインターネット、スマホ、人工知能の誕生までの技術史を独自の解釈でまとめています。 後半はディープラーニングに代表される今後の人工知能の発展とそうした時代への問題提起です。 ラノベ風の小説を織り混ぜながらなので、難しい話もなんとか最後まで読み進めることができました。 前半部分では技術史を彩る人物の考え方が分かりやすくまとまっていてとてもよかったです。
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コンピュータや人工知能について、これまでの開発の経緯と、これからの発展の推測について書かれた本。 キリスト教とのアナロジーを多用している点について、個人的には面白いと思いました。 未来を語るためには、そういう手法もありだと思いますし、ある種、聖書の汎用性を表していると思いま...
コンピュータや人工知能について、これまでの開発の経緯と、これからの発展の推測について書かれた本。 キリスト教とのアナロジーを多用している点について、個人的には面白いと思いました。 未来を語るためには、そういう手法もありだと思いますし、ある種、聖書の汎用性を表していると思います。 宗教というのは、そういうものだと思いますし。 果たしてこの後、実際には、どのような形で、コンピュータは進化するんでしょうか。 楽しみなような、怖いような。
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パソコンから始まり人工知能へと進化していったITの歴史と未来に関する話。 ITの発展の歴史が分かりやすく書かれていて、理解しやすかった。また、人工知能が引き起こすとされているシンギュラリティについても触れていた。未来に起こるであろうことを現状から予測していて、その内容もリアリテ...
パソコンから始まり人工知能へと進化していったITの歴史と未来に関する話。 ITの発展の歴史が分かりやすく書かれていて、理解しやすかった。また、人工知能が引き起こすとされているシンギュラリティについても触れていた。未来に起こるであろうことを現状から予測していて、その内容もリアリティーがあり面白かった。
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しかし、ブール代数は結果として今日のコンピューターと人工知能の基盤となりました。聖書の神による創世の物語は、混沌の中に神が光と闇を分けることによって始まりました。この二つに分けるということが、デジタルな宇宙の創造にも決定的な役割を果たしました。 (P.41)
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民族意識というのは、大きな抑圧がある時にその反動として高まるものなかもしれない。 今日、人工知能の開発は歴史的な転換点を迎えている。
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キリスト教の歴史と対比するのは無理があるような。 出版社のページに抜粋と補足?があるので参考にされたい。 http://diamond.jp/category/s-jinkouchinouhawata
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小説を混ぜながら、現在のAIに至る歴史から、2030年までに可能性がありそうな設定を考慮して話は進む。 2045年の特異点(シンギュラリティ=AIが人間が考えられる以上のことを考え出す年)とは一体どんな時代になっているのかの輪郭を探る。 物語の部分だけ読んでも非常に面白いし、...
小説を混ぜながら、現在のAIに至る歴史から、2030年までに可能性がありそうな設定を考慮して話は進む。 2045年の特異点(シンギュラリティ=AIが人間が考えられる以上のことを考え出す年)とは一体どんな時代になっているのかの輪郭を探る。 物語の部分だけ読んでも非常に面白いし、天才数学者の話からロボットやAIにおけるアップダウンな歴史を紐解いていくのも非常に面白い。 我々が想像できる、ターミネータのようなAIとは少し違った展開になりそう。 そして、2030年にはiPhoneは昔のものになっていたり、小型化したりクラウド化したAIロボットが一人一台与えられてるという設定は、どこかそんなに現実離れしていないように思える。 読み応えがあり、面白く、飽きない本。 AI入門書としてオススメ。 この10年でまた世界はガラリと変わるのかも。 神の領域に近づくのか、はたまた、、。
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