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クリティカル・リーディング入門 人文系のための読書レッスン の商品レビュー

4.1

8件のお客様レビュー

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2024/02/28

 前に読んだ『論文の教室』で紹介されていたので本書を読んだ。  単語と論理に注目し、そこで見つかった疑問点を問いとして立て、それを検証するために参考文献にあたる。そしてテキストの裏にある構造を見つけ出す。これが本書で提示される読み方だが、それを実践するには、論理学・資料検索の技術...

 前に読んだ『論文の教室』で紹介されていたので本書を読んだ。  単語と論理に注目し、そこで見つかった疑問点を問いとして立て、それを検証するために参考文献にあたる。そしてテキストの裏にある構造を見つけ出す。これが本書で提示される読み方だが、それを実践するには、論理学・資料検索の技術が別途必要だ。そのために別の本を読む必要が出て来た。次はそれを読むつもりだ。  また上記の方法は論文を書くための読み方だと言える。これを全ての本で実践するのは時間的に不可能だからだ。正直 論文執筆の際でも、この読みをする本を絞らないと、いつまで経ってもレポートが書けないという事態に陥りかねない。理想と現実である。

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2022/09/01

大学生のときにこのような本に出会いたかった。 でも、この文例を大学生の私が理解できたかは怪しい。 論理読解は高校段階でも学習されている。しかし、だから、などを穴埋めで選択肢が示された問題はかなりこなした経験はある。だが、問いを立てて文献を読み込んだうえで主張を立てるということは全...

大学生のときにこのような本に出会いたかった。 でも、この文例を大学生の私が理解できたかは怪しい。 論理読解は高校段階でも学習されている。しかし、だから、などを穴埋めで選択肢が示された問題はかなりこなした経験はある。だが、問いを立てて文献を読み込んだうえで主張を立てるということは全く経験になかった。おかげでレポートはろくなものが書けなかった。 学生や社会人はこの本を読んで是非クリティカルな読み方について訓練してほしい。海外では当たり前に訓練されている。彼らと伍していくには必要だ。

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2018/12/31

中級向け.主に文学作品を題材にして,「批判的に読む」が具体的にどうするのかを見せるのがよい.つまり,難解な文章読解の際の違和感を問いへと変え,仮説・論証や文献探索を経て問いを深めるやり方を具体的にやって見せる. 文学入門,難解な思想書の読解のためにも. (また,高校までの感想文,...

中級向け.主に文学作品を題材にして,「批判的に読む」が具体的にどうするのかを見せるのがよい.つまり,難解な文章読解の際の違和感を問いへと変え,仮説・論証や文献探索を経て問いを深めるやり方を具体的にやって見せる. 文学入門,難解な思想書の読解のためにも. (また,高校までの感想文,主張のない小論文や何らかの理論を当てはめただけのレポートが――特にある種の人文学にとって――ダメなのかを具体的に指摘しているのもよい.)

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2021/01/05

よい本だが、レベル高すぎる。しかし学ぶところは多い。先生賢い。これ授業でやれるなら慶応すごいなあ。これ読むと、ヘーゲルさえ読めるようになりますよ。

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2017/04/09

主に人文系のテキストを読むときの基礎的なマニュアル。ごくごく簡単な内容だけど、学生の時にこれくらいは知っておきたかった。こういうのは学生のうちに身につけておかないと、あとからそう簡単に身につくものじゃないんだよな。

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2016/07/29

「~について自由に論ぜよ」 レポート課題などでしばしば目にすることのあるこのフレーズですが、 自由にって言われても、何について論じればいいのかわからないという人は少なくないでしょう。 こうした悩みはいずれも「問いの立て方」がわからない、というところにつながっていきます。 本書はレ...

「~について自由に論ぜよ」 レポート課題などでしばしば目にすることのあるこのフレーズですが、 自由にって言われても、何について論じればいいのかわからないという人は少なくないでしょう。 こうした悩みはいずれも「問いの立て方」がわからない、というところにつながっていきます。 本書はレポートや卒論において必要なこの「問いの立て方」を学ぶ教科書です。 本書は、実際に題材とするテキストを挙げ、そのテキストの持つ論理構造や語の意味などに着目しながら、どういったところが問いになりうるのかを説明していく形で進んでいきます。 テキストやそれを読むわれわれ読者が持つ常識に疑いの目を向けることで、「あれっ?」と思う部分を探し出す、このクリティカル・リーディングの訓練を積んでいくことで、小さな「あれっ?」をレポートや卒論に活かせる大きな問いへと育てていくことができる、というのが本書の趣旨です。 タイトルには人文系とありますが、文理を問わず「批判的に読む力」を身につけたい方におすすめです。 (ラーニング・アドバイザー/図情 KOMINAMI) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?bibid=1671433

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2016/01/31

タイトルについている、「アカデミック・スキル」という言葉が突き刺さるぽちです。僕は理系を標榜しているけれど、だからこそ、少し違うアプローチからきちんとものを読む所作について学ぶべきだと考えたのでした。昨日読み終わったレポートをよりよくする方法についての本と対を成す、僕にとって必読...

タイトルについている、「アカデミック・スキル」という言葉が突き刺さるぽちです。僕は理系を標榜しているけれど、だからこそ、少し違うアプローチからきちんとものを読む所作について学ぶべきだと考えたのでした。昨日読み終わったレポートをよりよくする方法についての本と対を成す、僕にとって必読の書のようです。 読み終わったらレビューを加えます。

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2016/01/04

 書名の示す通り批判的な読解力を身に着けるための指南書である。大学生をターゲットとした内容であるが、一般にも通用する内容だ。中高生には用例として挙げている文章がやや難解すぎる。  この中で述べられていることは別段新しいことではない。客観的な読解が必要な場合においてどのようにふるま...

 書名の示す通り批判的な読解力を身に着けるための指南書である。大学生をターゲットとした内容であるが、一般にも通用する内容だ。中高生には用例として挙げている文章がやや難解すぎる。  この中で述べられていることは別段新しいことではない。客観的な読解が必要な場合においてどのようにふるまえばいいのかを様々な例をあげて説明している。私には分かりやすい説明であった。  また、クリティカル・リーディングの行きつく先は、読書感想文や入試小論文のレベルを超える文章作成にある。その意味ではこれは論理的かつ独創的な文章を書くための本であり、実際、終章では論文作成の方法を論じている。  こうした論理的批判的読解に関しては、高校での国語の時間でしっかりと教えるべきものである。しかし、国語の教員も含めて主観的情緒的な読みとの区別がはっきりしているない者が多いのが現実であり、その点に問題を感じている。本書の前半部分にある、語レベル、論理の展開レベルでの批判的読解はぜひ中等教育の中で教えておくべきだと感じるのである。

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