3分で泣ける。英語でショートショート の商品レビュー

デイビッド・セイン(著者),窪嶋優子

2019/04/21

　200語前後、なので中学生なら５分以内、高校生なら３分？受験生なら２分以内で読めて欲しい「泣ける」ストーリーが30ある（なぜか最後のストーリーだけ長さが２倍）。左ページが英文、右ページは日本語、次の２ページで語句のリスト、その次のページで主に高校レベルの文法の解説がある。語句の意味さえ分かれば、高校レベルの文法と言っても大したことないので、たぶん中学生でも読める。高校受験対策くらいに良いのでは。
　３分で泣くのはちょっと難しい…、と思う。高校生くらいに「泣けるストーリー」とか言って読ませたらだいぶんシラケそうな気がする。最後に「ちょっと意外な結末」が待っている「ちょっといい話」くらいだろうか。実はこれを書いている今は、読み終わってから１週間くらい経ってしまっているが、今でも覚えている話、というのは、あまりない。個人的にはサル好きなのでサルが出てくる話は何となく覚えているが、そんなに感動はしなかった。ストーリーの英文の前に１ページ、でっかい絵とあらすじが載っていて、英語の勉強のためにはそのあらすじや絵を見ずに、いきなりストーリーを読んで、あとでその絵を見たほうが良いかも。けど全然頭の中で描いているような絵は描かれていなくて、なんか「人を選ぶ絵」で残念。
　英語のことでメモしていたところは「その写真は～だった」は、英語でThe picture, (略), was of a young homeless man. (p.142)でofが必要、というのは英作文のポイントになりそう。あとp.167「インターネットサイトに写真を投稿すると、他の人にシェアされ、拡散するチャンスがあります。」（チャンスという訳はどうなのか分からないけど）の英訳がWhen you put a photo on an Internet site, there is the chance that it will be shared with others and go viral.(p.166)というのも細かいポイントがちりばめていて、英作文の練習に良いかもしれない、と思った。(19/04/14)