国宝消滅 の商品レビュー
金沢の金箔が中国製だったり,京漆器の漆が中国製だとの話に唖然とした.著者が指摘しているように,伝統だからとの世界に甘んじて,営業努力が足りないことは事実だろうが,当人たちがそれに気が付いていないことが大問題だ.文化財のあり方についても,確かに説明が十分でないことは事実だ.改善点が...
金沢の金箔が中国製だったり,京漆器の漆が中国製だとの話に唖然とした.著者が指摘しているように,伝統だからとの世界に甘んじて,営業努力が足りないことは事実だろうが,当人たちがそれに気が付いていないことが大問題だ.文化財のあり方についても,確かに説明が十分でないことは事実だ.改善点が沢山あるということは,それだけまだ救いがあると考えたい.
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160629teporary-divorce。未完読pages only 宗教心なぞ謎。次は同著者他書も。 4 中6ー7 中53-56 大59-60 大61-64 68 大69-72 74 255 289-90
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この人最近テレビで見て経歴に驚く。 外国人&元アナリストの視点で提言するのは、なるほどという部分が多々ありました。京都に文化庁が移転されるらしいので文化庁長官とはいいませんが、京都市の参与とかになれば早いこと観光客も増える政策を出してくれるだろうし、文化財行政改革もやってくれる気...
この人最近テレビで見て経歴に驚く。 外国人&元アナリストの視点で提言するのは、なるほどという部分が多々ありました。京都に文化庁が移転されるらしいので文化庁長官とはいいませんが、京都市の参与とかになれば早いこと観光客も増える政策を出してくれるだろうし、文化財行政改革もやってくれる気がします。
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日本は世界に誇れる文化財・伝統文化・伝統技術を持っているのに、その保護にお金を使わず、使い方もヘタという主張は理解できる。世界標準にあわせるだけで観光資源や雇用創出に活かせる要素は多いのだと感じた。そのためには、文化財を「冷凍保存」する従来の考えから、伝統や文脈の展示・継承へ転換...
日本は世界に誇れる文化財・伝統文化・伝統技術を持っているのに、その保護にお金を使わず、使い方もヘタという主張は理解できる。世界標準にあわせるだけで観光資源や雇用創出に活かせる要素は多いのだと感じた。そのためには、文化財を「冷凍保存」する従来の考えから、伝統や文脈の展示・継承へ転換する必要がある。
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元ゴールドマンサックスの社員で、今は文化財修復会社の社長さんの語る日本の文化財の危機的状況について。 なんとなく恣意的な箇所が見られるような気がする。 文化庁が他の省庁に比べ「総合評価入札」を行っていないというのは、どれくらいの割合なんだろうか。ここデータ出せば積極性があ...
元ゴールドマンサックスの社員で、今は文化財修復会社の社長さんの語る日本の文化財の危機的状況について。 なんとなく恣意的な箇所が見られるような気がする。 文化庁が他の省庁に比べ「総合評価入札」を行っていないというのは、どれくらいの割合なんだろうか。ここデータ出せば積極性があるのに出さない理由は何だろうか。あと、下村前文部科学省大臣の名前を出す意味もよくわからない。社寺的な意味合いだろうか。あるいは大臣とパイプがあることを示したいのか?と穿ってしまうところがある。 ゴールドマンサックス証券出身ゆえに、データの意味合いについては理解しているかと思うのだが、データを出す出さないの統一性がないため恣意的なものを感じてしまう。もしや「データを見るとちがうんじゃないの?」という疑問が残る。 手前味噌でも自社のうまくいった事例を紹介した方が、この業界の活性化になったんじゃないかなぁと少し思う。 少なくとも、経営が危ないとされていた小西美術工藝社の建てなおしについては読んでみたい。(文脈から「やるべきことをやっていなかった」だけだったりするのかなとも少し思うけれども) あと、ハコモノ行政で枠を作る時代は終わってる気がする。 文化を遺すためには人が必要。つまり、職人や地域の人が、この文化に誇りを持ち遺すべきだ、と考えるから行政が動かざるを得ないんじゃなかろうか。 これ、ターゲット誰向けの本なんだろ。 一般人にしたら「へー、文化庁が働いていないんだ、駄目だな」ってなるし、文化財を所有や修繕をしている関係者なら「ほー」ってなるし(どう働きかけるべきかの提言がないため)、国側なら「はいはい」で流される。 内部告発にしてはインパクトが薄いしなぁ……ホントに誰向けの本なんだろ。
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<目次> はじめに 第1章 経済から見た「文化財」が変わらなくてはいけない必要性 第2章 文化財で「若者の日本文化離れ」を食い止める方法 第3章 文化財行政を大転換するため、まず「意識」を変える 第4章 文化財指定の「幅」が狭い 第5章 文化財の入場料は高いか安いか 第...
<目次> はじめに 第1章 経済から見た「文化財」が変わらなくてはいけない必要性 第2章 文化財で「若者の日本文化離れ」を食い止める方法 第3章 文化財行政を大転換するため、まず「意識」を変える 第4章 文化財指定の「幅」が狭い 第5章 文化財の入場料は高いか安いか 第6章 文化財の予算75億円は高いか安いか 第7章 職人文化の崩壊 第8章 なぜ日本の「伝統文化」は衰退していくのか 第9章 補助金で支えるのは「職人」か「社長」か おわりに <内容> 『新・観光立国論』を書かれたイギリス生まれの現在伝統文化財補修会社「小西美術工藝社」社長による本。前回の著書とつながっていて、日本を観光立国させるためには、外国人のリピーターが大事だが、現在の日本にはそのためのソースがない。ソースとなりうるのは、「文化財」であるが、その文化財のあり方はお寒い限りである。それを是正するための提案がされている本である。本人が「外国人」であることを強調しつつ、外からの眼で、痛いところを次々と指摘している。保存行政、文化財の所有者の視点、職人とその会社、そしてそれを見ている我々日本人の考え方。ベースにある「御上」の視点が江戸時代から抜けきれない日本人。現在の「御上」である、行政の(強いては政治家の)「金儲け」主義。それが表面化している「文化財」。たしかに、授業との関連で、国宝を中心とする「文化財」にはよく足を運ぶが、何となく感じていた「不信感」を指摘してくれた感じだ。それは「これを見て何になるのかな?」という気持ち。私のような歴史に携わる人間はいいのだが、いわゆる「観光」で来る日本人は、駆け足で「ああ、見た!」で終わる(おそらく10分見ているかどうか)。海外の「文化財」をほとんど見たことがないので、著者の話を信じるしかないが、海外の「文化財」は「知る」以外に「学ぶ」「体験する」などがあるようだ。そして、海外は古代の「文化財」作成の技術が消滅した後で、芸材の職人が一から分析して、当時の「技術」を再現しているそうだ(だから、間違っているかもしれない)。日本は幸い、ギリギリで古来からの技術が残っているらしい(それも風前の灯火)。「観光立国」と関連させて、今こそ、すべてを見直し、「金」のとれる、リピーターが増える「文化財」を作ろう!という指摘だ。納得の論調である。ただ、日本の「御上」の腰は重いだろうな…。たぶん、数十年後に対策を立てるだろうが、遅いんだろうな…。哀しいけど現実。自分には何ができるか…。
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日本の観光を構成する文化産業の構造とその問題点について分析した本です。 ここで語られることは、 ・人口増の時代には許されたことも、今の時代では通用しないのなら変わる必要がある。 ・文化は特別であるという考えは正に今の時代には通用せず、文化を守るために、文化を産業化せざるを得ない...
日本の観光を構成する文化産業の構造とその問題点について分析した本です。 ここで語られることは、 ・人口増の時代には許されたことも、今の時代では通用しないのなら変わる必要がある。 ・文化は特別であるという考えは正に今の時代には通用せず、文化を守るために、文化を産業化せざるを得ない。 ・後継者を育てるには教育に対する補助もありうるが、前提として需要が増えなければならない。同様に、産業を持続させるには補償金を出すことではなく需要を増やす施策が必要である。 ということで、要は文化といえどもマーケティングと市場経済の中で他の産業と同列に生きていくしか道はないということです。 他方で、文化財を白日の下に曝すことで壊れてしまう、市場経済に任せるままだと「正しい」「伝統的」な文化が継承されない、といった負の外部性や市場の失敗を恐れる声があります。事実、今までの文化産業の大部分の領域が負の外部性や市場の失敗に属すると解され、市場を大きく歪めて保護されてきたと言えます。もちろんラディカルに市場主義を導入すべきとは言えませんが、徐々にシフトしていくべきでしょう。 このような事情は文化に限らず、伝統に保護されて歪められた市場の中にこれまでいた多くの産業が、この人口減の社会において「審判の日」を待っています。当該の産業構造がどうなっていて、構造をどう変えていかなければならないかの分析を、この本で行われたことをモデルケースに考える価値があるでしょう。
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