西洋菓子店プティ・フール の商品レビュー
可愛い装丁と思ったら、装画西淑さんだった。 商店街の西洋菓子店の、孫娘、その元後輩、お客さん、元後輩のケーキ友達、孫娘の婚約相手の順の短編。元後輩のケーキ友達の女の子の話『ロゼ』がすき。
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(2018/5/11読了) 図書館の書架で見つけて、タイトルに惹かれて借りた本。 千早さんの作風って、こんな感じなのかな?まだ数冊しか読んでいないけど。ちょうと不幸の気配があるような。 タイトルから、可愛らしい、お菓子中心の内容なのかと思っていたので、話がどんどん暗くなってきて、...
(2018/5/11読了) 図書館の書架で見つけて、タイトルに惹かれて借りた本。 千早さんの作風って、こんな感じなのかな?まだ数冊しか読んでいないけど。ちょうと不幸の気配があるような。 タイトルから、可愛らしい、お菓子中心の内容なのかと思っていたので、話がどんどん暗くなってきて、読み続けられるかなと不安になったけど、読む日は1日1章だけ、読まない日が続いても最後まで読むことができた。 祖父の秘密や、喫茶店のマスターの過去、後輩と彼女の未来、主人公の過去の全容と恋人のその後…かなり中途半端で終わってる。読者に後はお好きにって感じではない。続編があるのか? (内容) 頑固なじいちゃんと職人肌のパティシエールが営む下町の洋菓子店にようこそ。重箱の秘密は至上の宝石。スイーツに彩られた六つの物語。 (目次) グロゼイユ ヴァニーユ カラメル ロゼ ショコラ クレーム
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とにかく甘い物が食べたくなった(笑) 祐介の気持ちに共感できて亜樹にちょっとイライラしたけど、最後は丸く収まって良かった。 2018.4.9 読了
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もどかしい登場人物たち。共感できるありがちな話。島本理生さんに作風がにています。島本さん著作に興味あれば興味深く読める作品。
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この人の本は初めて読んだけど思った以上に良かった。綺麗な文章を書く人で場面が浮かぶ。ロゼの話が好き。「自分が好きになったものを、否定しちゃダメだ。」他の本も読んでみたい。
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図書館で借りたもの。 下町の洋菓子店を舞台に繰り広げられる鮮烈な六つの物語。 初読みの作家さん。 ほんわか~な感じを想像してたけどいい意味で裏切られた! 静かな強さのあるお話だなーと思った。
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読んでると出てくるお菓子が食べたくなります。 続きがあっても良さそうな展開で終わるので、 改装後のお店で働くおじいちゃんやあきちゃんを見たいです。
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下町のケーキ屋さんを舞台に描く人間模様。 ものすごく美味しそうなスイーツと絡めつつ、視点が変わるたびに文体も変わる連作短編です。 寂れかけた商店街にある、昔ながらの西洋菓子店プティ・フール。 懐かしい味のお菓子をきっちり作るじいちゃんの店に、 本格的なスイーツを創作もする孫娘・...
下町のケーキ屋さんを舞台に描く人間模様。 ものすごく美味しそうなスイーツと絡めつつ、視点が変わるたびに文体も変わる連作短編です。 寂れかけた商店街にある、昔ながらの西洋菓子店プティ・フール。 懐かしい味のお菓子をきっちり作るじいちゃんの店に、 本格的なスイーツを創作もする孫娘・亜樹が加わりました。 店番には、優しいばあちゃんも欠かせない。 子供の頃から祖父母の店が大好きだった亜樹。 中学の時に美しい同級生と親友になり、魅入られるようなひとときを過ごした鮮烈な思い出。 その子のために、初めて菓子を自分で作ったのでした。 クールな先輩だった亜樹に憧れている若いパティシエの澄孝。 亜樹が店をやめた後も気になって仕方がなく、勉強のためのケーキ屋巡りのついでを装って、亜樹のいる店を訪れます。 澄孝のことが好きなミナは、ネイリスト。 綺麗なものが大好きで、オシャレには気が入ってます。 まったくの片思いと知りつつ、澄孝に付き合い‥? 店の常連客の美佐江は、悩みを抱えている様子。 店にあるお菓子を大量にまとめ買いしていく。おそらくは‥ そんな買い方を亜樹は断りたい気持ちだったが‥ 亜樹の婚約者は、人のいい弁護士の祐介。 大手事務所をやめて、今は商店街にある小さな事務所でご近所の人の愚痴を聞くことも。 仕事に打ち込む亜樹に惹かれたのだが、しだいに亜樹との間にずれを感じて‥ それぞれに大事にしているもの、打ち込むものがあり、その上での動揺や変化があります。 軽薄にも見られかねない若い女の子ミナが、やりたいことがはっきりしていて、気持ちいいですね。 うじうじしていた美佐江さんも、最後には? 仕事一途な亜樹は職人気質というより、天才肌のアーチスト的な印象。 まだ若くとんがっていて、時には周りが見えない。 片思いの連鎖はわかりやすいけど、それで‥ 微妙にすっきりしないのがなんでかなと考えてましたが、この終わり方だと、亜樹自身が何をどう受け止めたのかがはっきりしないからかも。 じいちゃんの指摘はキビシイけど、なんとも的確ですね。 そんなじいちゃんの隣を歩いてきた、ばあちゃんの余裕も、とても素敵。 亜樹の作る濃厚なスイーツを、特別な日に、優雅なお店で食べたい! ただ毎週食べたいのは、じいちゃんのシュークリームでしょうね☆
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タイトル通り、酸っぱくて甘くてキラキラした短編集。 基軸になる登場人物も、その作るお菓子も、同じように訳アリで複雑で、短編ながら読みごたえもあった。いろいろな恋愛模様があって、甘いだけでなく、酸っぱいだけでも終わらず、普段恋愛ものがあまり得意でない人にも比較的読みやすいんじゃない...
タイトル通り、酸っぱくて甘くてキラキラした短編集。 基軸になる登場人物も、その作るお菓子も、同じように訳アリで複雑で、短編ながら読みごたえもあった。いろいろな恋愛模様があって、甘いだけでなく、酸っぱいだけでも終わらず、普段恋愛ものがあまり得意でない人にも比較的読みやすいんじゃないかな。 出てくるお菓子はみんなおいしそうで、読んでいるだけでもとても幸せな気持ちになった。大人女子のためのキラキラがいっぱい詰まった1冊。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
柔らかい塊を頬張る。クリームが舌の上でなめらかに溶けていく。バニラの甘い匂い。頭の芯がじんわりと痺れる…。 甘い物は人の心にするりと入り込み幸せな気分にしてくれる。 東京下町の商店街に古くからある洋菓子屋「プティ・フール」。 今時の小難しい横文字の西洋菓子ではなく、昔ながらの素朴で優しい味の洋菓子が置いてある。 この店のシェフの一言一言がカッコいい。 口調は厳しいけれど心に優しく刺さる。 どんな食べ物も口にする人の幸せを願って作られている。 だから楽しく味わいたい! 嗜好品は一時で消えてしまう自己満足。あってもいいけれどなくても困らない。 でも甘い菓子は人の心を溶かしてきっと笑顔にしてくれる。 シェフの造るシュークリームが食べてみたい! そしてこの続きの話も読みたい。
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