ラメルノエリキサ の商品レビュー
幼いころから「復讐」をモットーとしている女子高生がある日通り魔に切りつけられて・・・ なんだろう?全体的に面白くなかった。まず主人公が徹底的に不愉快な人物で、その人物のフィルターを通してみているためか登場人物がなんだかみんな不愉快感が。ストーリー自体もどこを焦点としたいのかよく...
幼いころから「復讐」をモットーとしている女子高生がある日通り魔に切りつけられて・・・ なんだろう?全体的に面白くなかった。まず主人公が徹底的に不愉快な人物で、その人物のフィルターを通してみているためか登場人物がなんだかみんな不愉快感が。ストーリー自体もどこを焦点としたいのかよくわからなくてなんだかもやもやする。 幼稚な人物が幼稚な発想でもっていきあたりばったりに衝突を繰り返している、という印象。
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「女子高生・小峰りなのモットーは、どんな些細な不愉快事でも必ず「復讐」でケリをつけること。そんな彼女がある日、夜道で何者かにナイフで切り付けられた。手がかりは、犯人が残した「ラメルノエリキサ」という謎の言葉のみ。復讐に燃えるりなは事件の真相を追うが、やがて第二の通り魔事件が起こり...
「女子高生・小峰りなのモットーは、どんな些細な不愉快事でも必ず「復讐」でケリをつけること。そんな彼女がある日、夜道で何者かにナイフで切り付けられた。手がかりは、犯人が残した「ラメルノエリキサ」という謎の言葉のみ。復讐に燃えるりなは事件の真相を追うが、やがて第二の通り魔事件が起こり――。不謹慎かつ鮮烈なキャラクターが心に残る青春ミステリ。」 ダヴィンチのプラチナ本だったのと、宮城の作家さんだったので読んでみました。 やられたら「絶対」やりかえす、をモットーとし、どんな些細な事でも自分が不快に思ったら必ず仕返しをする復讐癖を持つ女子高生、りな。そんな彼女がある日通り魔に刺されて…というあらすじだけ知っていたのでやだーどんな復讐譚なのかしら!と不謹慎にもわくわくしながら読み始めたのだけれど、もー、なんといってもこの小説の素晴らしい点は、主人公であるりなちゃんの魅力!これに尽きる。 通り魔に刺されて「お前絶対ぶっ殺すからな!」って叫ぶ女子高生(しかも美少女)とか最高でない?! 「復讐なんて何にも生み出さないっていうけど、そんな事ない。少なくとも私はすっきりする」「だって、私は復讐がしたいんだもん」「復讐はどこまでも、私にとってわたしのもの」っていう復讐哲学があまりにまっすぐなので気持ちよく感じてしまい、清々しいな!と思ってしまった。歪んでんだけど。 で、その、清冽な復讐心を持ったりなちゃんが自分を刺した相手にやり返すために犯人捜しをはじめて、というお話なんですけど、謎解き部分はまあ正直うん、そうですねーというレベル。この小説の肝はどこまでもりなちゃんと彼女のお姉ちゃんのキャラの良さ。そこにひっぱられて、大変なスピード感を持っているので、さくっと気持ちよく読む事ができる。 復讐を正当化しそこを軸とした不謹慎な小説なのに、もうほんと、りなちゃん最高!HOOOO!っていうノリになってしまう。彼女が正しく「マザコン」であるのと、自己愛、家族の形、姉への仲間意識等々、知れば知るほど好きになる。この「小峰りな」というキャラクターを生み出した時点でこの作家さんは勝ったも同然だったよなー。 読後、犯人より小峰姉妹の方がどう考えても悪者感あったし、この姉妹を育てた「完璧」なママもそうとうアレなのでは…と ソワッ っとした。いやー面白かったしサクッと読めて良かったです。
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酷いことをされたら、徹底的に相手にも復讐をする女の子の小峰りなの話で、ちょっと自己中心的に感じた。 「ラメルノエリキサ」と言われ、刺されたりなが犯人を探すのはライトミステリーだと思った。 ゲーム内アイテム「エリキサー」の話が出た辺りからは、展開が読めた。 ちょっとギスギスしている家庭で、でもりなの姉はまだ理解している方だと思った。 第28回小説すばる新人賞の受賞作なので、ちょっと物足りない気がした。
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復讐癖がある女子高生りながある日切りつけられて、犯人の謎の言葉「ラメルノエリキサ」という言葉を元に犯人捜しをする・・・・同級生や母や姉との関わりが描き方が変わればイヤミスになるところを軽やかな文体でさらりと書いているのがいいなあ。 中高生にはいいと思う。
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夜道突然見知らぬ男に切りつけられた女子高校生のりな。被害者となった彼女はけれど、何事もやられたことをやりかえす「復讐の鬼」。彼女は単独で犯人探しに奔走する… という出だしで始まる物語。主人公の少女のキンキンに張り詰めた「復讐魂」という名のアイディンティティが、彼女を幾度も危うい...
夜道突然見知らぬ男に切りつけられた女子高校生のりな。被害者となった彼女はけれど、何事もやられたことをやりかえす「復讐の鬼」。彼女は単独で犯人探しに奔走する… という出だしで始まる物語。主人公の少女のキンキンに張り詰めた「復讐魂」という名のアイディンティティが、彼女を幾度も危うい行動に駆り出す。 その原動力となるのは母や姉へのコンプレックスと愛情であり、「強い」彼女はけれど同時にとても脆くも描かれています。心から強いのではない、強くあらねばとひた走り続けているだけ、という印象を持ちます。 だから終盤の姉との決別には彼女の深い絶望を感じ、和解には救いを感じます。彼女はあくまで少女であり、庇護を受けている存在。 あたたかなものにくるまれてほっと息をついているかのような(表面上はとても不穏ながら)ラストシーンにそれを一層強く感じたのでした。
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復讐癖のある女子高生りなが、傷害事件に会う。犯人が残した「ラメルノエリキサ」というキーワードで犯人を探し出して復讐を果たそうというお話し。ちょっとしたミステリー仕立てにもなっている。 軽妙な文体と、読者を裏切る言葉の使い方が気持ち良い。
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2016.7.1 読了 初の作家さん。 なかなか個性的。 タイトル どんな意味?と思い、手に取る。 ある復讐癖のある 女子高生の話。 この主役の私 りなちゃんは なかなか個性的ですが 好感を持てたんだけど、 そして、中盤までは なかなか面白かったんだけど、 最後が 余り...
2016.7.1 読了 初の作家さん。 なかなか個性的。 タイトル どんな意味?と思い、手に取る。 ある復讐癖のある 女子高生の話。 この主役の私 りなちゃんは なかなか個性的ですが 好感を持てたんだけど、 そして、中盤までは なかなか面白かったんだけど、 最後が 余りにあっけなかった。。。 けど、読みやすく もしあれば 他の作品も読んでみたいかも。
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刺された女子高生が相手を探して復讐する話。本人の性格も含め、乾いているのにどこか可笑しくて甘美なタッチの文章が魅力的。なかなか佳作です。
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ヒロインはやられたらやり返す。復讐の鬼と呼んでもいいような女子高生。彼女が何者かに刺されたところから物語は始まる。 ヤバイ。この子怖い。犯人より怖いと思わせる謎ヒロインがこんなに魅力的なのはどうしてだろうか。 驚きのリーダビリティの良さ。 あらすじから予測した「なんか面倒...
ヒロインはやられたらやり返す。復讐の鬼と呼んでもいいような女子高生。彼女が何者かに刺されたところから物語は始まる。 ヤバイ。この子怖い。犯人より怖いと思わせる謎ヒロインがこんなに魅力的なのはどうしてだろうか。 驚きのリーダビリティの良さ。 あらすじから予測した「なんか面倒くさそう」と思ったのは気のせいだった。 読み終えて「すっきりした」感はあっけなく思えるほどである。 これがデビュー作とのことなので、次作もぜひ読みたい。 ミステリじゃなくてもいい。いや、別にこれもミステリじゃなくて純文学なんじゃなかろうか。とにかく面白かった。
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歪んだ自己愛を持つ少女、小峰りなの復讐劇。「ラメルノエリキサ」の言葉の秘密を追うミステリーでもある。 主人公のキャラクターに惹かれるうちに一気に最後まで読了。姉のキャラクターも好き。 新感覚の青春小説は次回作も読んでみたいと思わせる出来だった。
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