ラメルノエリキサ の商品レビュー

渡辺優(著者)

2018/04/02

誰でも心の奥底に持っているであろうドロドロとした恨みの心。それが清々しいほどに表に現れている主人公に好感を持ってしまった。こんな危険思想、普通なら行動に起こす前に消化するのに、りなは確実に実行に移す猟奇的な女子高生で、その心の動きをこの年齢にしてはわりと正確に意識しているところが良い。自分を刺した相手を執拗に追い廻す中で、友情や家族への想い、そして隠れ毒親への怒りなども交えて、思春期の心情を軽妙に描いています。ミステリー部分も迫力を感じましたし、面白かったです。

2018/01/14

【あなたが悪いんだから。私が許さないんだから。】
「ラメルノエリキサ」っていう単語がもう、すてき。
声に出したい日本語。
意味など考えず、ただただ言いたい、「ラメルノエリキサ」。
この言葉を考えタイトルにした段階で、勝ち。

2018/01/13

｢自由なサメと･･･｣が非常に面白かったので、コレも図書館で借りてきた。
正直話は面白くも何ともない。
しかしこの人の書く文章が好きだなあ。
なんだろうこの感じ。
スゲえ好き。
｢自由なサメ･･･｣を読んだ時にも感じたこの心地よさはなんだ？
内容はどうでもいいからとにかく文章を読んでいたい感じがある。
どこがどう違うのかは説明できんけど。
出来ればまた短編集が読みたい。

2017/12/15

色んな意味で軽い。
内容が軽い、ページ数が薄い、登場人物たちの思想がペラい、話の展開がチャチい、オチがヤスい…

若い子が読むんならエエのかな？
って、これがオモロいと思う子が紙の本を読む姿は似合わなんな、スマホでキンドルなら読むかな？知らんけど。

読みやすくて１時間ほど時間潰すとか冊数稼ぎには良いのかも…。俺には向いてなかった。

2017/10/01

そういう？
痛快ではない。
悲壮感があるわけでもない。なんかうやむやな感情が最後に残った。文体とか雰囲気とかは好きだけど、主人公に入れ込めないし、その家族にも友達にもなんか魅力感じきれない。ただ、間違いなく、私は一気読みをしました。

2017/07/12

徹底的な復讐癖を持つりなが、突然路上にて切りつけられるところから物語は始まる。
「積み重なった罰か」と思いきや、事態は呆気ないというか、味気ない展開だった。ただの厨二のマザコンじゃねーか！みたいな。所謂「おたく」てやつに属しそうな設定が所謂凶悪犯の犯人でなんか白けた感。もしかしたら、りなも白けた？
途中までおもしろかったけど最後のオチというか犯人で白けた。

2017/06/12

一見　過激な価値観を持ってるように
思いますが　りなちゃんは
どちらかと言うと　潔癖でまっすぐなのかも

誰かに害されたまま
生きたくない　という願いは
復讐といわずに
正義と言い換えても　おかしくない
清清しささえ　ありました

2017/05/10

中学生だけでなく、高校生の子たちも親が煩わしい、自意識が過剰（この作品の女の子は自意識過剰過ぎかもしれないけど）な思いをまだ持っているのかなと読みながら思った。復讐癖を持つ少しぶっ飛んだ考えの子の物語なので、ラストはどうなるのかなと思ったが、まあすんなりした所に収まってホッとした。犯人に辿り着いた主人公を待っていた計算高いお姉さんの行動は笑ってしまった。似た者同士、流石姉妹というのか。まあ普通ですね。感想はこんなところです。

2017/03/29

集英社の本にすばる新人賞授賞作品との広告があった。刺傷事件の謎解きに姉妹関係、母娘関係を絡めているライトノベル。興味の中心は人間関係。

2017/02/21

　主人公の女の子が大変な自分好きでそこに一切の迷いがなく清々しいほどであったが、読んでいて息苦しくなる。だからこそ復讐にためらいが全くないのも理解できるのだが、あんまり応援したい気持ちにならなかった。最後は大事に至らなくてよかった。

　自分なんかどうもでいいと思っているような、投げやりに生きているような登場人物がやっぱり好きだなあと改めて思った。しかし女の子は自分を大切に思っていないと外見がほころんで魅力が出ないだろうから非常に難しい。