心配学 「本当の確率」となぜずれる? の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
一般向けに書かれた心配になってしまう心理について解説した本です。前半で心配になるメカニズムについて解説し、心配になるのは、リスクが分からないからなので、後半はリスクに関する情報の収集、実際のリスクの計算の仕方などを、例を挙げながら解説しています。 僕からみると非常に常識的な内容で、あまり目新しくはないように思いますが、いかにも自身の言葉で書かれたような内容で、親しみやすく読めると思います。 個人的には人の心配をとるための対応方法などに参考になればと思いましたが、そういう内容ではありませんでした。
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10年以上前だったと思うが「安全学」という本があった。村上陽一郎先生だ。原発の事故後、先生がどういう発言をされているのかきいてみたいところだ。さて、この「心配学」は先の本と近いところもあるが少し趣向が違う。心理面が含まれてくるからだろう。自動車事故の方がよほど起こる率は高いのに、...
10年以上前だったと思うが「安全学」という本があった。村上陽一郎先生だ。原発の事故後、先生がどういう発言をされているのかきいてみたいところだ。さて、この「心配学」は先の本と近いところもあるが少し趣向が違う。心理面が含まれてくるからだろう。自動車事故の方がよほど起こる率は高いのに、飛行機に乗る方を恐がるのはなぜか、という話はよく聞く。当然飛行機事故はひとたび起これば生きて帰れないという思いが強いからだろう。私の場合、どうも自分が飛行機に乗るときは全く心配していない。落ちるとは思えないし、万が一の時は、もうそこでおしまいなのだからそれ以上考える意味がない。それより、家族が修学旅行だったり何かで飛行機に乗るとなると妙に不安になる。いまふと思ったのだけれど、それは家族を失うことに対する心配というより、家族を亡くして悲嘆にくれる自分のことが心配なのではないか。そんなことをちょっと考えてみた。携帯電話による脳腫瘍はまあ気にする必要はなさそうだ。おそらく電磁調理器などもそうだろう。タバコはもともと吸いたいと思ったこともないが、ヘビースモーカーであった森毅先生いわく、「タバコの害より、タバコを吸わずに被るストレスの方が体に悪い」ということもあながち間違ってはいないのかも知れない。著者は私より一回り下ですが、おもしろい経歴の方なので、もっともっと驚く話があるかと思いましたが、まあ割りと普通の話でした。
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