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死んでいない者 の商品レビュー

3.4

110件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    38

  3. 3つ

    27

  4. 2つ

    12

  5. 1つ

    6

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2026/04/06

登場人物が多く、揺らぎの幅の大きい語りもあって読むのに多少骨が折れたけれど、通夜の一夜というごく短い時間の流れの中で大きなものを描き出していて感嘆した。

Posted byブクログ

2026/03/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とても好み。登場人物たちそれぞれの視点に限りなく近い神の視点による書き口は初めての体験だった。過去・現在・未来が交錯しながら、あまりに個別具体的だったり本当か嘘かも分からないような場面がシームレスに書き連ねられていて、文章自体も川の流れのようだった。 自分の人生に起きた出来事を一般的な物語の起承転結に当てはめるとするならばさして必要がなく語られるまでもない、とはいえなんとなく覚えていたりふとしたときに思い出したり思い出さなかったりするような情景が多くの人にもあると思うが、そのようなシーンに光が当たっており、その何気ない瞬間が私たちを私たちたらしめているのだということを気づかせてくれた。 故人とはいえ遺族らの記憶に在り続けるから死んでいない者という風にも、故人に対してまだ生きている遺族たちが死んでいない者という風にも受け取れる。

Posted byブクログ

2026/02/23

とある故人の葬式で集まった親族たち。他人ほど知らないわけではないが、家族ほど知っているわけではない関係性の人々の群像劇。両親から捨てられた兄弟、引きこもりの兄を持つ女子高生。周りから不幸だ、可哀想だと言われても、本人たちは誇るべき幸せや前向きな想いを持っている。親族という中途半端...

とある故人の葬式で集まった親族たち。他人ほど知らないわけではないが、家族ほど知っているわけではない関係性の人々の群像劇。両親から捨てられた兄弟、引きこもりの兄を持つ女子高生。周りから不幸だ、可哀想だと言われても、本人たちは誇るべき幸せや前向きな想いを持っている。親族という中途半端な関係性だからこそ、ある意味暴力的、否定的になるのかもしれない。 重なり合っているわけではないけど、どこか交差するそんな人々を描いた物語。

Posted byブクログ

2026/02/05

時折異界が混じりこんでいるかのような、独特のねじれと空白と接触のある、個性的な作品だと感じた。 結局、最後まで故人の名前は出てこなかった。 そして、いわゆる問題があるとされている人のほうが、より故人を悼んでいるように見える描き方だった。 人の生と死の不思議と、当り前さが入り乱れて...

時折異界が混じりこんでいるかのような、独特のねじれと空白と接触のある、個性的な作品だと感じた。 結局、最後まで故人の名前は出てこなかった。 そして、いわゆる問題があるとされている人のほうが、より故人を悼んでいるように見える描き方だった。 人の生と死の不思議と、当り前さが入り乱れている。 それぞれの人生の重なりと、個々の独立性とが入り乱れている。 人間と人生の様々な一面・要素を内包して浮かんでいる、そんな風に感じる小説だった。

Posted byブクログ

2025/10/27

お通夜に参列した親族の一晩を次々と俯瞰で見ている様な感じで、臨場感はあったけど没入することも無くただ文字を読み、読了後も読み終えただけで読み終えた後の余韻も無く終わってしまいました 登場人物の考え(思い)や記憶などもありましたが、終始俯瞰でお通夜とその場の周辺を見ていただけの様に...

お通夜に参列した親族の一晩を次々と俯瞰で見ている様な感じで、臨場感はあったけど没入することも無くただ文字を読み、読了後も読み終えただけで読み終えた後の余韻も無く終わってしまいました 登場人物の考え(思い)や記憶などもありましたが、終始俯瞰でお通夜とその場の周辺を見ていただけの様に私は感じました

Posted byブクログ

2025/07/26

葬儀の夜、集った親族それぞれの過去や想いとは。 次々視点が変わる一風変わった一人称視点の物語構成ですが、そのグラデーションが良い味を出していますね。 会話はもちろんありますが、カギカッコではなく自分が聞いた、思った、話しただけの地の文として書かれているのが非常に印象的でした。 登...

葬儀の夜、集った親族それぞれの過去や想いとは。 次々視点が変わる一風変わった一人称視点の物語構成ですが、そのグラデーションが良い味を出していますね。 会話はもちろんありますが、カギカッコではなく自分が聞いた、思った、話しただけの地の文として書かれているのが非常に印象的でした。 登場人物が多すぎて名前だけじゃ誰が誰だかでしたが、親戚の間でも似たような状況だったのは笑いましたw

Posted byブクログ

2024/11/28

兄と妹の奇妙だけれど確信に満ちた一体感、連帯感みたいな部分にとても惹かれた。ダミアンがお湯に浸かりながら考える義理のところもとてもよかった。寛のおばあさんの葬儀でのエピソードもよかった。突然はっちゃんと故人が旅行に行ったエピソードが出てきたところも良かった。

Posted byブクログ

2024/11/07

タイトルが秀逸。 通夜の席に集まった親族たちの無秩序な関係を、交響曲を指揮するように描いていく筆力は見事だと思う。関係を頭の中で整理するのも大変。故人を主に描きたくなるところを、残された「死んでいない者」たちを中心に描くことで、故人をささやかに浮き彫りにする手法がよい。

Posted byブクログ

2024/08/28

通夜独特のごちゃっと感の再現度が高く鮮明に目に浮かぶ。一人ひとりに視点が移り変わり動的に描かれる生者と静的な死者との対比が美しく、読んでいてとても心地の良い物語でした。

Posted byブクログ

2024/08/10

無。おもしろい文章に出会うことなく、読了。サササッと呼んだからなのか...。 故人に焦点を当てた作品ではなく、葬式に参列した親戚一同の人生を神の視点から描く。過去と未来が錯綜するでもなく、各々の登場人物が複雑に絡み合うわけでもなく。こういう時に思うのが、どうしてこの一瞬を切り取...

無。おもしろい文章に出会うことなく、読了。サササッと呼んだからなのか...。 故人に焦点を当てた作品ではなく、葬式に参列した親戚一同の人生を神の視点から描く。過去と未来が錯綜するでもなく、各々の登場人物が複雑に絡み合うわけでもなく。こういう時に思うのが、どうしてこの一瞬を切り取ったのか。考えても仕方ないけど、ふと思う。 生者を描くことで、今生きているこの一瞬、いつか死んでしまうまでの人生の瞬間を、故人や葬式という舞台で、スポットライトを照らすように演出したかったのだろうか。

Posted byブクログ