1,800円以上の注文で送料無料

アーサーとジョージ の商品レビュー

3.5

6件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/08/28

コナンドイルと堅物のインド系の弁護士 この弁護士の冤罪がうまく解決していないのを知ったコナンドイルが解決に色々打つ話。長い。おまけに、コナンドイルの不倫話が長く、そこが飽きやすくなるけど、弁護士の話はとても面白く、結局最後まで読みきりました。

Posted byブクログ

2016/10/18

ドイルが実際に解決したエダルジ冤罪事件の物語。最初はジョージ・エイダルジとドイルの幼少期からの伝記風な描写が交互にあり、事件マダー?っていう気分と人種差別の理不尽さで、つい途中放置していたけど中盤から乗ってきた。ドイルと2人の妻の話がとても詳しい。

Posted byブクログ

2016/08/23

シャーロック・ホームズを生んだアーサー・コナン・ドイルと、17歳年下で弁護士のジョージ・エイダルジという異なる世界で生きる2人を繋げたのはとある事件だった。1906年、無実の罪を着せられたジョージの潔白を晴らすためアーサーは、ホームズ張りの推理力と粘り強い調査で事件の真相に迫って...

シャーロック・ホームズを生んだアーサー・コナン・ドイルと、17歳年下で弁護士のジョージ・エイダルジという異なる世界で生きる2人を繋げたのはとある事件だった。1906年、無実の罪を着せられたジョージの潔白を晴らすためアーサーは、ホームズ張りの推理力と粘り強い調査で事件の真相に迫っていく。

Posted byブクログ

2016/04/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった。 最初は、アーサーとジョージのパートがあまりにも細切れで、且つ中々交わらないのにイラついたが。 何せ、ジョージが冤罪にどんどん絡め取られて行くのに一向に二人が絡む様子はなく、とうとう有罪確定して投獄され、仮釈放されてやっとの接触だ。 そこからの展開の鮮やかさはまあ、言うてみれば想定内ですが、瞠目に値するのはそこまで引っ張って行く両者の人物造形の豊かさだ。 一歩間違えば、京極の榎木津になりそうな奇矯な一面も見せつつ、ギリギリの節度ある、ホームズの産みの親たる面目躍如の華やかな明晰さと行動力、自分の持つ地位名声を意識しながら、惜しげなく利用しつつ、周囲の思惑に惑わされることなくあるべき道へ進もうとするアーサーのひたむきさのチャーミングなこと! アーサーに較べれば地味ながら、インド系の容貌と司祭館育ちの生真面目さが独特の雰囲気と言動を醸し出す「NYの英国人」を彷彿とさせるジョージだって、中々昨今のフィクションでお目にかかれないキャラクターだ。

Posted byブクログ

2016/04/10

素晴らしい。大変に素晴らしく、久々に本物の小説を読んだという感じ。 訳者あとがきにもあるけれど、まず構成が美しい。アーサーとジョージの対照的な造型も、見えるものと見えないものの対比も、きれいに収まっている。最初と最後の呼応など、ため息の出るような仕掛けである。 「作家」ならばこ...

素晴らしい。大変に素晴らしく、久々に本物の小説を読んだという感じ。 訳者あとがきにもあるけれど、まず構成が美しい。アーサーとジョージの対照的な造型も、見えるものと見えないものの対比も、きれいに収まっている。最初と最後の呼応など、ため息の出るような仕掛けである。 「作家」ならばここまで到達してほしい、というような技。お見事。

Posted byブクログ

2016/02/28

ジュリアン・バーンズは『終わりの感覚』で衝撃を受けたので、次回作が刊行されれば読みたいとずっと思っていた。帯には“ヒストリーにしてミステリー”とあるが、確かにミステリーの雰囲気をまとってはいるものの、ほとんどがヒストリー。実在した人物による実際に起きた事件のお話なので、ヒストリー...

ジュリアン・バーンズは『終わりの感覚』で衝撃を受けたので、次回作が刊行されれば読みたいとずっと思っていた。帯には“ヒストリーにしてミステリー”とあるが、確かにミステリーの雰囲気をまとってはいるものの、ほとんどがヒストリー。実在した人物による実際に起きた事件のお話なので、ヒストリー目線で読むのが好ましいのでしょう。 2段組で約500頁なので相当のボリュームだが、さくさく読める。秀でた訳のおかげでもあるが、それでも簡潔で明瞭な筆致は相変わらず。タイトル通り、前半はそれぞれの人生が交互に描かれる。ふたりの出会いは中盤以降。それまでに多くのドラマが起きているので、読み手としてはアーサーとジョージにいろんな想いを乗っけてしまっている。そこからの真相究明なので、コナン・“ホームズ”・ドイルの捜査シーンは、チームの一員のような気持ちで無駄に緊張しながら読んでいた。そして意外とがっつり推理していたので驚き。 史実なんだけれども、そこを、こうあったかも知れないと思わせる作者の手腕にきりきり舞い。事件後のふたりの人生も感慨深い。読後、ウィキペディアで再確認したらたちまち現実に引き戻された。実際のドラマは作中のようだったと思いたい。

Posted byブクログ