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道化と王 の商品レビュー

3.5

10件のお客様レビュー

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2024/05/19

まず英国における王様、かつ17世紀というところで、イメージを共有しないとなのかな。ちょい前のダイアナ妃とか、エリザベス女王とか、英国では少なくとも一部の人々には絶大な人気というか、敬意を払っているんかな、と。そう思わないとこの道化の王様への異常な執着みたいなのは理解できんというか...

まず英国における王様、かつ17世紀というところで、イメージを共有しないとなのかな。ちょい前のダイアナ妃とか、エリザベス女王とか、英国では少なくとも一部の人々には絶大な人気というか、敬意を払っているんかな、と。そう思わないとこの道化の王様への異常な執着みたいなのは理解できんというか。 しかし2章に唐突?に精神病院が出てくるのとか、この道化の特殊な色彩感覚とか、自閉症みたいなものにフィーチャーしたお話なのかも。そうやって考えるとさて、道化の心の描写とかが重いものになってくるというか、けっこう心理描写で読ませる本だったような。 しかしこのカリスマで人々を操る王様の恐ろしさよ。

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2022/01/10

前から気になっていたタイトル、2022年最初の読書。身体が疲れていても読み始めると止まらない!人生の数奇さ、ドラマ、忘却。あちこちへ飛び散ったストーリーがすっと一筋になる気持ちよさ。文字だけなのに映像として記憶に残る物語。

Posted byブクログ

2021/12/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

金原瑞人がロンドンの書店で見つけて帰りの飛行機で読み始めて止まらなくなった作品だそうで。それでいきなり自分で翻訳して、出版まで漕ぎつけられるのが、売れっ子翻訳家。この人に見つけて貰えた、この本がラッキーね。 個人的にはチャールズ2世中心の歴史小説を期待していたので、ちょっとズレてたけど、久々にこういうの読んで楽しませて貰いました。 愛妾を堂々と囲うチャールズ2世、ルイ14世とかと変わらないじゃん、まあ絶対王政時代の王様だからなーと思いつつ、ワガママながら気の利いた贈り物をくれたり、中々にチャーミングだった。

Posted byブクログ

2021/07/19

時代背景的に期待して読んたが面白くなかった。主人公の国王への敬愛ぶりは良い。あと、男性と言うものはこれほどまでに性欲に支配された生き物なの?と不思議に思ったのが一番の感想。

Posted byブクログ

2018/11/14

17世紀イングランド、王政復古の時代。 宮廷に上がった医師の波乱の人生。 1660年代、英国ではクロムウェルの清教徒革命が終わり、処刑された前王の息子が復帰して、チャールズ2世となります。 清貧に飽きた人々は優雅で豪奢な生活を求め、宮廷は爛熟していきます。 ロバート・メリヴェル...

17世紀イングランド、王政復古の時代。 宮廷に上がった医師の波乱の人生。 1660年代、英国ではクロムウェルの清教徒革命が終わり、処刑された前王の息子が復帰して、チャールズ2世となります。 清貧に飽きた人々は優雅で豪奢な生活を求め、宮廷は爛熟していきます。 ロバート・メリヴェルは、王の犬を治療したところから宮廷のお抱えとなり、王に気に入られて、道化のようになります。 かっての志はどこへやら、生真面目な学友ピアスには嘆かれますが。 王様に魅了されているメリヴェルは、王に愛されていると思っていました。 王の愛人シリアと結婚するよう命じられ、立派な屋敷を与えられることに。 それは王の数多い愛人の嫉妬の目をくらますためで、メリヴェルは名ばかりの妻になったシリアには疎まれ、宮廷からも引き離されてしまう結果に。 しかも、シリアを愛してしまったメリヴェルは王に追放されてしまいます。 一転して貧しい暮らしに‥ 友人ピアスの勤める精神病院に転がり込み、治療を手伝うことになります。 そこで、純真な患者の女性に無垢な真心を向けられ、あらたな愛を知ることになります。 おりしもペストが流行し、ロンドンでは大火という、激動の時代。 愛嬌だけのような駄目男メリヴェルも実は~衝動的なだけあって行動的ではあるのです。 医術の覚えはあり、ついに‥? 歴史ミステリでもない歴史物を久しぶりに読んでみようと。 途中で、映画化された作品をずっと前に映画館で見たことに気づきました。 「恋の闇 愛の光」という‥ 豪華な衣装は楽しめたし、小説でもそういった描写は詳しいです。 主演はロバート・ダウニーJrだったので、醜男という原作には合ってないけど(笑) 珍しい時代への興味深さと、重厚な描写で読み応えがありました。 お仕着せのお屋敷の召使いが後々までメリヴェルを待っていてくれたのが泣かせます。

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2016/07/30

(ネタバレ含みます) これ…単純なハッピーエンドって読んでいいのだろうか?? メリヴェル自身に「精神の病気の人は、「精神病」が治療不可能なほど進行するまで精神病院に連れて行ってもらえない」と語らせているところ、以前とは別人のように痩せ、幻聴幻覚がひどくなっていく様子に注目すると、...

(ネタバレ含みます) これ…単純なハッピーエンドって読んでいいのだろうか?? メリヴェル自身に「精神の病気の人は、「精神病」が治療不可能なほど進行するまで精神病院に連れて行ってもらえない」と語らせているところ、以前とは別人のように痩せ、幻聴幻覚がひどくなっていく様子に注目すると、最後の結末はかなり悲惨なのでは。 物語前半のネルとのエピソードも、深読みしてしまう。ああ。陛下への愛をぶっちぎりに貫いて完結、という清々しい結末であって欲しい。

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2016/05/11

王政復古の時代のイギリス、ひょんなことから、時の王・チャールズII世のお気に入りになった中年医師・ロバート・メリヴェルの出世と没落、あてのない旅のお話。 大人の童話のように面白く引き込まれるけれど、メリヴェルの目に映るチャールズII世が何故あんなに輝かしく描かれているかが、いまひ...

王政復古の時代のイギリス、ひょんなことから、時の王・チャールズII世のお気に入りになった中年医師・ロバート・メリヴェルの出世と没落、あてのない旅のお話。 大人の童話のように面白く引き込まれるけれど、メリヴェルの目に映るチャールズII世が何故あんなに輝かしく描かれているかが、いまひとつ理解できず…。そこが肝みたいなんだけど…。イギリスの人にとっては特別な王様なんだろうか。

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2016/04/01

イングランド王・チャールズ2世の愛犬を助けたことで、気に入られた医者のメリヴェル。宮廷に上がり道化のように大事にされ、国王が愛人と密会できるよう、愛人と偽装結婚をし貴族の称号と邸宅を与えられる。お金と女と美食におぼれ、医学から離れていくメリヴェルは、国王の愛人である名目だけの妻に...

イングランド王・チャールズ2世の愛犬を助けたことで、気に入られた医者のメリヴェル。宮廷に上がり道化のように大事にされ、国王が愛人と密会できるよう、愛人と偽装結婚をし貴族の称号と邸宅を与えられる。お金と女と美食におぼれ、医学から離れていくメリヴェルは、国王の愛人である名目だけの妻に手を出し、屋敷を追い出される。 医学生時代の親友ピアスのいる精神病院を手伝ううち、自堕落だった自分の生活から目が覚めていく。しかし、ピアスは病で亡くなってしまう。 誘惑に弱く、女好きなメルヴェルの波乱の人生。なぜか憎めないく、読み切ってしまった。

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2016/03/19

第1部は正直苦痛と言うか。 ロバート・メリヴェルの怠惰と言うか堕落と言うか退廃と言うか。いわゆる、自慢ではないけど、自慢話的な。 いかに、自分が国王から寵愛を受け何だかんだ。お気楽な、なにも考えない(訳ではないけど)自堕落な日々が語られ。 本人も言っている通り、美男子ではなく、む...

第1部は正直苦痛と言うか。 ロバート・メリヴェルの怠惰と言うか堕落と言うか退廃と言うか。いわゆる、自慢ではないけど、自慢話的な。 いかに、自分が国王から寵愛を受け何だかんだ。お気楽な、なにも考えない(訳ではないけど)自堕落な日々が語られ。 本人も言っている通り、美男子ではなく、むしろ醜男。 とは言っても、メリヴェルの率直なと言うか、とにかく全く嘘はない、子供のような素直さと言うか、の為になかなか嫌いになれる人物じゃなく。 まぁ、付き合ってやるか。的な気分で読み進めて、二部三部。 国王の寵愛を失い(まだ完全にではなく。)行く末を案じ、かつての友を頼り精神病院で働く日々。放蕩さが抜け、真面目になっていたのに!…からの友の死と、そこからの放逐。大人になって(もともといい年してたけど) まぁ、とにかくなんて言うか、なんだかんだ言ってもすごく魅力的な人だったわ。 結果、星4つ。なんか、教訓と言うのではないけど、人の本質とかなんかそんな、もの。に、ホッとするような具合(わけわからん) あとがき読んで、95年に映画化されていたと知る。ちょっと興味ある。

Posted byブクログ

2016/02/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

医学を学んでいたメリヴェルは醜男だが、犬の医者として宮廷に取り立てられ王の道化となる。 王の道化は王の愛人と偽装結婚し、田舎に屋敷を与えられ面白おかしく暮らすが、やがて王の寵愛が薄れていくことに気づき、寂しさを募らせる。やがて、王の愛人(自分の妻)に手を出そうとして、王の怒りをかってしまう。  王から逃げるように古い友人が勤める精神病院で働き出すメリヴィル。ここでも女癖の悪さがでて、患者を妊娠させてしまう。 お調子者が苦難の道を歩んで成長していくさま。 醜男で悪趣味なのに、なぜ行く先々で女に不自由しないのかが不思議。

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