1,800円以上の注文で送料無料

リリーのすべて の商品レビュー

3.5

13件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2024/05/11

かなり面白かった。私が思う「純愛」に1番近い話だと思った。グレタはアイナーの事を本当に愛してた事が伝わるし、アイナーもグレタの事を信じる事で、変わっていく自分を受け入れたのだと思った。単純なトランスジェンダーの話と油断していたが、結構好みの恋愛小説で驚いた。 読み終わった後、アイ...

かなり面白かった。私が思う「純愛」に1番近い話だと思った。グレタはアイナーの事を本当に愛してた事が伝わるし、アイナーもグレタの事を信じる事で、変わっていく自分を受け入れたのだと思った。単純なトランスジェンダーの話と油断していたが、結構好みの恋愛小説で驚いた。 読み終わった後、アイナーの名前で検索をかけたところ、「インターセックス」や「性分化疾患」という言葉を知った。これらにまつわる問題はかなり複雑で、同じと捉えられやすいLGBTとは、問題視する論点が全然違う。そのような学びもあり、読んで良かった。

Posted byブクログ

2024/05/11

妻グレダに感情移入してしまった為かリリーへと変貌を遂げていく夫アイナーの決断に少し苛立ちを感じてしまった。しかし、リリーは心が認識している人格(性)を「ありのまま」に生きようとしただけであり、体も女性として生まれていたらその選択も身勝手に思わなかったのかなと複雑な気持ちになった。...

妻グレダに感情移入してしまった為かリリーへと変貌を遂げていく夫アイナーの決断に少し苛立ちを感じてしまった。しかし、リリーは心が認識している人格(性)を「ありのまま」に生きようとしただけであり、体も女性として生まれていたらその選択も身勝手に思わなかったのかなと複雑な気持ちになった。精神と肉体の齟齬に苦しむリリーに私も心が侵食されそうになった。

Posted byブクログ

2023/01/17

「世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語」が2015年の映画化をきっかけに「リリーのすべて」として文庫本化。 ネーミングセンスとしてはさて置いて、 元の邦題のタイトルのままを文学的語っている。 ただ、映画きっかけで読んだ私としては、 この小説は映画「リリーのすべて」...

「世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語」が2015年の映画化をきっかけに「リリーのすべて」として文庫本化。 ネーミングセンスとしてはさて置いて、 元の邦題のタイトルのままを文学的語っている。 ただ、映画きっかけで読んだ私としては、 この小説は映画「リリーのすべて」を序章とした 大長編小説のように感じた。 実在の人物を元に語られる物語で、 その事実のキャッチーさが目を引くけれども、 たっぷりとした文章で語られるのは、 真にリリーになったアイナーと、 アイナーの妻であったグレタの愛の軌跡。 彼らの生き方や信念が、本当に本当に 尊いものとして当時受け入れられていたなら、 今の社会はもう少し、人に対して優しかったのではないか。 自分も優しくなれていたのではないか、と思う。 映画の中の霞んだコペンハーゲンを、 愛おしく思える原作小説でした。

Posted byブクログ

2022/09/18

映画に感動して原作が気になり読んでみた。 映画と異なる描写が多くて驚いた。 グレタの、アイナーとリリーへの愛の深さに心打たれた。私だったらどうするか? そしてアイナーとリリーの、自分の在り方を追求する姿が印象的。当時の医療レベルを考えると、相当な勇気がいるはず。周りに合わせず自分...

映画に感動して原作が気になり読んでみた。 映画と異なる描写が多くて驚いた。 グレタの、アイナーとリリーへの愛の深さに心打たれた。私だったらどうするか? そしてアイナーとリリーの、自分の在り方を追求する姿が印象的。当時の医療レベルを考えると、相当な勇気がいるはず。周りに合わせず自分の生き方を全うする姿勢に私自身考えさせられた。 1つの情景•心理描写に緻密な表現方法がなされていて、より登場人物たちの心情やその風景をイメージすることができた。(人によっては読みづらいと感じるかもしれない) ラストの描き方が意外だった。

Posted byブクログ

2021/07/11

私にとっては退屈だと思える表現が多くて最後まで読むのが大変だった。 ノンフィクション部分に興味があり手に取った本です。あんな大昔にそんな手術をした人に驚いたし、その勇気もすごい。自分の体と心が違うというのはそれだけの原動力があるのだと感じました。

Posted byブクログ

2020/01/24

本書は、約90年前、世界初の性別適合手術を受けたとされる画家の実話を基にした物語。  あるできごとをきっかけに、自分の中に潜んでいた“女性”に目覚める画家のアイナー。同じく画家の妻・グレタの絵のモデル“リリー”として過ごす時間が長くなるにつれ、リリーとして生きることを切望するよう...

本書は、約90年前、世界初の性別適合手術を受けたとされる画家の実話を基にした物語。  あるできごとをきっかけに、自分の中に潜んでいた“女性”に目覚める画家のアイナー。同じく画家の妻・グレタの絵のモデル“リリー”として過ごす時間が長くなるにつれ、リリーとして生きることを切望するようになっていく。グレタ は戸惑いつつも夫の変容を受け止め、支える。そしてアイナーは、ついに性別適合手術を受ける…。  2015年、エディ・レッドメイン主演により映画化された。性別を超えた人の絆を感じる作品で、グレタ役のアリシア・ヴィキャンデルともども魅力的だった。 

Posted byブクログ

2017/03/02

愛が相手の全てを受け入れることだとしたら、その気持ちが離れてしまうことも受け入れなくてはならないのでしょうか。

Posted byブクログ

2016/10/06

本書は、2003年に『世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語』を改題・文庫化したもの、とのこと。 まず、『THE DANISH GIRL』の邦題を『リリーのすべて』に変えた方が素晴らしいと思う。 あらすじは、2003年版の邦題そのまま。 1920年代にデンマークであ...

本書は、2003年に『世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語』を改題・文庫化したもの、とのこと。 まず、『THE DANISH GIRL』の邦題を『リリーのすべて』に変えた方が素晴らしいと思う。 あらすじは、2003年版の邦題そのまま。 1920年代にデンマークであった実話を基にしたフィクションが本書。 私とあまり相性の良くないアメリカ文学だし、最初は「やっぱり合わないなぁ…」と思いながら読み進めるものの、次第に、風景・空気感・人物・心情…すべてがこと細かに繊細に描かれているアイナー/リリーとグレタたちの世界に魅了されていた。 途中で投げ出さないで良かった。

Posted byブクログ

2016/08/24

アイナー/リリーとグレタ両人が「アイナー/リリー」の間で戸惑い揺れ動いてる様子がとても丁寧に描かれているという印象。 グレタの庇護のもと成長したリリーという少女が、やがてはグレタから離れ、ひとりの大人の女性として独立する(そしてグレタも女性として新たに歩み出そうとする)お話かな。...

アイナー/リリーとグレタ両人が「アイナー/リリー」の間で戸惑い揺れ動いてる様子がとても丁寧に描かれているという印象。 グレタの庇護のもと成長したリリーという少女が、やがてはグレタから離れ、ひとりの大人の女性として独立する(そしてグレタも女性として新たに歩み出そうとする)お話かな。 だから突き放されるようなラストが寂しい。 グレタだけでなく、ハンス、カーライル、ヘンリクと理解者に囲まれた優しい世界のお話なんだけど、親離れ子離れのような寂しさと苦しみが切ないな。 映画はひとを愛することに焦点が当たってるのでさらに優しい世界。泣きたいなら映画を見た方がいい。

Posted byブクログ

2016/06/22

映画化された「リリーのすべて」の原作。夫アイナーが絵のモデルで女装した事をきっかけに、自分が女性である事に目覚め、世界初の性別適合手術に成功し女性として生きていく…。 何が凄いって、妻グレタの夫への変わらない愛情。夫が女装して街に出ようが、そして男とキスして帰ってこようが、手術を...

映画化された「リリーのすべて」の原作。夫アイナーが絵のモデルで女装した事をきっかけに、自分が女性である事に目覚め、世界初の性別適合手術に成功し女性として生きていく…。 何が凄いって、妻グレタの夫への変わらない愛情。夫が女装して街に出ようが、そして男とキスして帰ってこようが、手術を受けて女になろうが、アイナー本人を全て受け入れ愛していく…。

Posted byブクログ