怒り(下) の商品レビュー
人から借りたので読んでみた 三つの場所でおこる、人間模様 殺人事件が関わってくるのだが、事件の動機は明かされず・・・ 三つの場所の登場人物は絡んでくるのかと思ったら特になし あいつが事件の犯人?? という疑心暗鬼の一点
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
つ、つらすぎ………………………………………。 泉が外を見ると車のライトであちこちが切り取られたように一部分だけ照らされるシーン、まさにこの本を象徴するいいラストだなと思った。いやしんどい。愛子ちゃんのとこしか救いがないやないかい。いやでも……しんどいけど……味わいのある本だった……。 人を信じるって相互の問題じゃなくこちらの思い込みと気持ちの問題なんだなとつくづく思った。信じていても向こうがどうだか実際のところはわからない。信じていい相手を信じきれなかった人、信じてはいけない相手を信じてしまった人、信じたい相手を信じられなかった人、信じようと決めた相手を信じ抜いた人……。え〜つらい。なんなんだこの本は。すごいなあ。疑心暗鬼になるあまり大事なものを取り逃がす姿たち見ていてつらかった。でもそれを読んでいる間こちらも本当にこの人が殺人犯かもと思って読んでいるから「信じてあげなよ!」とも思いきれず、真相がわかったときのやりきれなさがひしひしと迫った。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
信じるか信じないか。 信じて裏切られたときの気持ち、 信じることができなかった相手の思いを知ったときの気持ち、、、 ここまでの経験はもちろんしたことないけど、いろんな人と出会うなかで、信じた相手に裏切られた(と言うと大袈裟だが。)経験が何度かあり、人を簡単に信じてはいけない、疑いから入った方がいい、そもそも信じるかどうかなんて考えずに付き合う方がいいと、思いながら過ごしていた。 そんな信じることができなかった相手の本当の思いを知ったとき、きっと自分はなんてひどいことをしたんだろう、自分はなんて寂しい人間なんだろうと、後悔するんだろうなと薄々感じていた。 この本を読んで、信じるか信じないかはどちらが正解というわけではないけど、そこまで頑なに疑わなくてもいいのではないかと思えるようになった気がするような…
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
舞台も、出会いも、関係性も、全然違う物語はあるときを境に急に同じ方向を見る。 「大切な人を信じられるか」 愛子を、 田代を、 直人を、 美佳を、 私はこの本のまだ序盤を読んでいたとき、ネットで犯人のネタバレを見てしまった。 しかし、結果的に私が見たソレは間違っていた。 私はネタバレを見てしまってから、ずっと「直人」を犯人だと思いながら読み進めていた。 (あぁ、違えばいいのに。彼が犯人でなければいいのに。このまま。この不安定ながらも暖かな空気のまま、ふたりの物語が終われば良いのに。でも、もう彼が犯人であることを、私は知っている) (優馬の言う通り、徐々に明らかになる犯人像、その言動が直人にリンクしない。でも、そうは言っても彼が犯人なんだ) そうして読み進め、結末に辿り着く。 犯人ではなかった。望んだ通り、彼は犯人ではなかった。 そのはずなのに「信じることができなかった」そう何度も繰り返される登場人物たちの言葉が刺さった。信じようもなかったのだが。 それでも疑ったことを曖昧にもできない、最初から信じていなかった私に、その言葉は読了後にも嫌に刺さり続けた。 結末を知らずにハラハラしながら読み進められる、貴重な初読を、捻くれた見方で読み進めてしまった。非常に勿体無いことをした。 誰が犯人か、分からずに疑いながら読み進める。物語が進み人間関係ができていく中で、疑いたくない気持ちもどんどん膨らんだだろう。「信じられるか」読者も巻き込んで、そう問いかける言葉は、まっすぐに読めばどれほど没入できただろうか。
Posted by
とっても劇的な小説。こんなにエピソードを盛り込んで、ストーリーを展開させる筆力はさすが。ただ悲しい人が多い。人々なにも言わないけど、結構引きずって頑張っているのかもしれない。
Posted by
上巻で丹念に紡がれた出来事が収斂していく。関係ないと思っていた3つの場所で起きていたそれぞれのドラマが結末を迎え、逃走中の犯人が明らかになる。自分の愛した人を信じられず失ってしまった者、信じてはいけない人を信じ裏切られた者と三者三様だ。悲しい結末の中で、新たな光が生まれたことは救...
上巻で丹念に紡がれた出来事が収斂していく。関係ないと思っていた3つの場所で起きていたそれぞれのドラマが結末を迎え、逃走中の犯人が明らかになる。自分の愛した人を信じられず失ってしまった者、信じてはいけない人を信じ裏切られた者と三者三様だ。悲しい結末の中で、新たな光が生まれたことは救いだった。タイトルの『怒り』の意味はよくわからなかったが、描かれたのは“愛と誠”なのだろうか。
Posted by
いやぁ。ラスト、、、、うーーーーー。 殺人犯を追ってる警察と。 最近新しい出会いがあった一般のそれぞれの人たちの思惑が絡み合う。 とっても素敵な出会いだったはずなんだけど、みんな相手が信じられない。信用できない。信用し切ることができなくて、たった一人の殺人犯判明までの間に、そ...
いやぁ。ラスト、、、、うーーーーー。 殺人犯を追ってる警察と。 最近新しい出会いがあった一般のそれぞれの人たちの思惑が絡み合う。 とっても素敵な出会いだったはずなんだけど、みんな相手が信じられない。信用できない。信用し切ることができなくて、たった一人の殺人犯判明までの間に、そばにいる大事な人への思いが右往左往するヒューマンストーリー的なミステリーでした。 また、最近会った気になる人が、逃亡犯と同じような特徴がある偶然。笑笑 みんな信じられなくて、信じたいけど信じられなくて、信じてたのに信じられなくなってというそれぞれの物語がある殺人犯を柱に同時に進行していくのはとっても面白いんだけど。最後の犯人逮捕、、、、 もう少し、全容明らかにしてほしかったなぁ。
Posted by
人を信じ抜くことは難しい。誰だってバカを見たくはない。けれどもそれでもと思った矢先の裏切りはなかなかかもなと。 この本に出てくる犯人の悪意はなかなか。
Posted by
愛する人。 家族。 友人。 大事な人だから知りたいし信じたいと思う。 だからこそ生まれる疑念。 一度生まれた疑念は 少しずつ信じる気持ちを蝕んでいく。 「人を信じる」。 言葉ではシンプルなのに 難しい。 いろんな感情が渦巻き、簡単には言葉に出来ない。 とても考えさせられる作品でし...
愛する人。 家族。 友人。 大事な人だから知りたいし信じたいと思う。 だからこそ生まれる疑念。 一度生まれた疑念は 少しずつ信じる気持ちを蝕んでいく。 「人を信じる」。 言葉ではシンプルなのに 難しい。 いろんな感情が渦巻き、簡単には言葉に出来ない。 とても考えさせられる作品でした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「私、田代くんのこと裏切った。裏切った。田代くん、私のこと信じてくれたのに、私、田代くんとの約束破った、、、。」p144 「直人がそんな男ではないと分かっていたくせに、最後の最後で信じてやれなかった。上野署から電話があった時、俺はあいつを裏切った。(略)あの時、俺は逃げた。あいつを裏切って逃げたのだ。」p231 「ほんとに田中さんと兄弟みたいだね」「なんか、おとしれぇんだよな、あの人」p170 「男たちが探しているのが田中ではないかと感じた。しかしそう感じると同時に、、(略)刑事たちと田中が逆に結びつかなくなってくる。」p207
Posted by