眠る盃 新装版 の商品レビュー
絵本『字のないはがき』がどうも私の中でしっくり来なくて、あらためて向田邦子さんの原作が読みたくなり購入した本です。 なにげない日常が文章によってかけがえのない日常になっている気がしました。 祖父のことを書いた文章の最後の一文が、祖父の名前で締めくくられているところが好き。 ...
絵本『字のないはがき』がどうも私の中でしっくり来なくて、あらためて向田邦子さんの原作が読みたくなり購入した本です。 なにげない日常が文章によってかけがえのない日常になっている気がしました。 祖父のことを書いた文章の最後の一文が、祖父の名前で締めくくられているところが好き。 他にもたくさん好きな部分があって、思わず書き留めたものも。 以前読んだ『父の詫び状』でも、この本でも飛行機についての記述があることに少しドキリとしてしまう。 全て私が生まれる前に書かれた文章。 ちょっと時代を感じる表現はあるけれど、古くさくない感性、ユーモア、そして謙虚な姿勢。 うまく言えないけど、読んで良かった。そう思える一冊。
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昭和の高度成長期にテレビ・ラジオの放送作家として大成し、直木賞を受賞した翌年、台湾旅行中に航空機事故で帰らぬ人となった向田邦子さんの機智とユ-モアにとんだ57篇のエッセイです。子どもの頃の記憶、戦中・戦後の暮らしの風景、家族や先祖に纏わる想い出、猫自慢と向田鉄(飼犬の名)のことな...
昭和の高度成長期にテレビ・ラジオの放送作家として大成し、直木賞を受賞した翌年、台湾旅行中に航空機事故で帰らぬ人となった向田邦子さんの機智とユ-モアにとんだ57篇のエッセイです。子どもの頃の記憶、戦中・戦後の暮らしの風景、家族や先祖に纏わる想い出、猫自慢と向田鉄(飼犬の名)のことなど、飾り気のないサパサパとした清楚な文体からは、魅力あふれる人柄が偲ばれます。『中野のライオン』と『新宿のライオン』は、読まずには死ねない本エッセイの白眉です。
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ライオンの話が読みたくて図書館より拝借。ライオンの話までの、郵便局員や、男が落ちてきた話もすごく不思議なようで、それが現実社会でもある不思議。
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『父の詫び状』に続く、二冊目のエッセイ集。 非の打ちどころのない名作エッセイ集である『父の詫び状』に比べると、古い文章や雑誌向けに書かれた男性批評シリーズみたいのも載っており、クオリティはいささか落ちる。 しかしそれでも研ぎ澄まされた文章と、あくまで謙虚な姿勢で自分の経験を鮮...
『父の詫び状』に続く、二冊目のエッセイ集。 非の打ちどころのない名作エッセイ集である『父の詫び状』に比べると、古い文章や雑誌向けに書かれた男性批評シリーズみたいのも載っており、クオリティはいささか落ちる。 しかしそれでも研ぎ澄まされた文章と、あくまで謙虚な姿勢で自分の経験を鮮やかに語る語り口は見事である。
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ちょっと前に読んだ なんだかんだ初っ端の「潰れた鶴」が一番刺さったしすきだな そして今さらだけど「字のない葉書」は実体験だったのか…かつて教科書で読み、数年越しにTwitterで再び目にして、自分の中に確かに眠ってた記憶が呼び起こされて、ここまで来た 辿り着けてよかったな
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大好きな向田邦子さんの「眠る盃」を久しぶりに手に取る。 冒頭に「潰れた鶴」という話がある。ずいぶん若い頃に初めて読んで以降、頭の片隅にずっと残っている。仕事中ふと蘇っては、自分のことだと戒めになるのだ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
電話は固定してるのが当たり前であった時代、平成という時代も、携帯もパソコンも見ることはなかった向田邦子さん(1929~1981)の「父の詫び状」に続く二冊目のエッセイです。「眠る盃」、2016.1発行。一人暮らしで猫と一緒に暮らす粋で上品な独身女性の生き方を楽しく拝見しました。眠る盃、噛み癖、夜の体操、字のない葉書、抽出しの中、恩人、鹿児島感傷旅行など、とても面白かったです。 向田邦子 著「眠る盃 新装版」、2016.1発行。第1部のエッセイはお馴染みのエッセイ集ですが、第2部の男性鑑賞法や第3部については、感心が薄いのでさらっと流しました。やはり、眠る盃、噛み癖、字のない葉書、Bの二号さん、抽出しの中、恩人、うしろ姿、鹿児島感傷旅行など、読んでて、さすが向田さんのエッセイだと感じます。 独り暮らしで猫と一緒の独身女性だった向田邦子さん(1929~1981 享年51、没後40年)、2冊目の随筆集「眠る盃」、1979.10刊行、2016.1新装版、再読です。眠る盃、噛み癖、字のない葉書、猫自慢、鹿児島感傷旅行・・・、何度読んでも素晴らしいです。 ♪~春高楼の花の宴 めぐる盃かげさして 千代の松が枝わけ出でし むかしの光いまいずこ~♪ 24歳で早逝した天才滝廉太郎(1879~1903)の名曲「荒城の月」、大好きな曲です。電話は固定されたものが当たり前、携帯はなく、パソコンも普及していなかった時代をさっそうと生き抜けた向田邦子さんの名調子、「父の詫び状」に続くエッセイ、「眠る盃」2016.1発行。知的ユーモアと鋭い感性、温かで魅力的な人柄が詰まった55編のエッセイです。「向田邦子は突然あらわれて、ほとんど名人である」(山本夏彦)よくわかります! 向田邦子さんの「眠る盃」(2016.1)、何度か再読しています。著者の2冊目の随筆集。今回、私のベスト10を選びました。(ページ順に:)潰れた鶴、眠る盃、夜の体操、字のない葉書、能州の景、Bの二号さん、猫自慢、抽出しの中、恩人、鹿児島感傷旅行。
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エッセイの名手。鹿児島旅行のエッセイが好き。幼少期の思い出の強さを表現した最後の一文のうまさ、すごい。中野のライオンの話も印象的。教科書でおなじみ、字のない手紙も収蔵。
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マンガ「書店員波山個間子」でこの本が紹介されていたので購入 「字のない葉書」に涙…いやぁこれは泣くって…
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黒柳徹子さんのトットチャンネルに向田邦子さんのお家に居候していたことが書かれていた。トットチャンネル読了後、なにを読もうかと、家の本棚を漁っていたら、向田邦子さんの眠る盃が目に留まった。 不謹慎かも知れないが…戦後の貧しい生活の話は面白い。 水着がないから自分で作ったらプールで...
黒柳徹子さんのトットチャンネルに向田邦子さんのお家に居候していたことが書かれていた。トットチャンネル読了後、なにを読もうかと、家の本棚を漁っていたら、向田邦子さんの眠る盃が目に留まった。 不謹慎かも知れないが…戦後の貧しい生活の話は面白い。 水着がないから自分で作ったらプールで染料がでてきてしまったり… なんでも買えば良い今ではこんな話は生まれない。 いんだか、悪いんだか。 読者と向田邦子さんとの交流も暖かい。 「子どもの時分、ツルチックというジュースを昔飲んだことが忘れられない。ただ母も誰も覚えていないという」と書けば、電話がかかってきたり、手紙が送られてきたり… 「製品化しようとして、販促品として作成したツルチックと書かれたトランプがあるがいるか?」と電話が。数日後、なんてことはないトランプが送られてきた。差出人には谷川俊太郎とあった。
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