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ノボさん(下巻) の商品レビュー

4.3

15件のお客様レビュー

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2024/10/16

「ミチクサ先生」は漱石を中心に子規を描いた小説だったが、先に出版されたこちらは、子規を中心に漱石との友情を描いた作品。日本の近代文学の礎を築いた二人の姿を、伊集院静さんが、愛と尊敬に満ちた文章で綴っている。 人生でここまで打ち込めるものに出会えること、愛する友人に出会えることは、...

「ミチクサ先生」は漱石を中心に子規を描いた小説だったが、先に出版されたこちらは、子規を中心に漱石との友情を描いた作品。日本の近代文学の礎を築いた二人の姿を、伊集院静さんが、愛と尊敬に満ちた文章で綴っている。 人生でここまで打ち込めるものに出会えること、愛する友人に出会えることは、多くの人にとって羨ましいばかりだと思う。文学界の巨人としてでなく、人間として魅力いっぱいだった子規と漱石の姿を、遠くに仰ぎ見ながら私も人生の後半戦を生きていけたらと思う。

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2024/05/26

学生時代が蘇ります。 クラス替えして緊張してたけど、近くにいる人としゃべったら意外に気が合って嬉しくなった…そんな記憶が。 正岡子規と夏目漱石も、そんな普通の出会いでした。 〈漱石が来て虚子が来て大晦日〉子規 しかし病が子規を襲うのです。 〈卯の花をめがけてきたか時鳥(ほとと...

学生時代が蘇ります。 クラス替えして緊張してたけど、近くにいる人としゃべったら意外に気が合って嬉しくなった…そんな記憶が。 正岡子規と夏目漱石も、そんな普通の出会いでした。 〈漱石が来て虚子が来て大晦日〉子規 しかし病が子規を襲うのです。 〈卯の花をめがけてきたか時鳥(ほととぎす)〉子規 漱石も子規から俳句を学びます。 〈有る程の菊抛(な)げ入れよ棺の中〉漱石 〈筒袖や秋の柩にしたがはず〉漱石 この集まりから高浜虚子や芥川龍之介など、多くの偉人が輩出されたことも見逃せません。漱石は一人で漱石になったのではなかったのです。 べーすぼーると俳句を愛した正岡子規の壮絶な人生の物語。 東京にある子規庵を訪ねると  そこは今もひっそりと佇んでいました。 おわり

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2023/09/05

後半もミチクサ先生に比べるとやっぱりあっさりしてる。 でも、ノボさんが亡くなった後のお母さんのところはやっぱり泣けた。

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2023/08/28

だんだんと子規が死に近づいていく日々がもの悲しい。二度と漱石と会えないであろうとお互い思うシーンは何度読んでも切ない。お互いが大切に思っていたことが分かる作品です。

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2023/07/01

下巻は子規の病が進行し、漱石はイギリスへ旅立つ。上巻に比べて切ない場面が多くなるが、二人の信頼関係が描かれていて良かった。若かりし日の二人が落語や俳句、文学について語り合ったというのはロマンがある。まっすぐに文学の道へと突き進む子規と出会っていなかったら、はたして漱石は小説家にな...

下巻は子規の病が進行し、漱石はイギリスへ旅立つ。上巻に比べて切ない場面が多くなるが、二人の信頼関係が描かれていて良かった。若かりし日の二人が落語や俳句、文学について語り合ったというのはロマンがある。まっすぐに文学の道へと突き進む子規と出会っていなかったら、はたして漱石は小説家になっただろうか。子規の死後、子規が関わった「ホトトギス」から、漱石が小説家デビューしたのも運命的に思える。夏目漱石主役の「ミチクサ先生」も読みたいと思った。

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2023/04/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

模試の問題に使われていた箇所は最も切ないが良い場面だった。初めて読んだ時は漱石との関係がよく分かっていなかったため少し悲しいなという程度だったが、最初から読むと二人の別れの悲しさがとても感じられた。 子規が死ぬときに母親がもう一度声をあげてほしいとすがる場面もグッときた

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2023/02/19

 感想は情感に書きました。そちらをどうぞ。  https://booklog.jp/users/simakumakun/archives/1/4062933136#comment  https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202...

 感想は情感に書きました。そちらをどうぞ。  https://booklog.jp/users/simakumakun/archives/1/4062933136#comment  https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202209150000/

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2022/02/05

早逝したためかあまり知らなかったが日本文学界の山脈の最高峰なのかも。 漱石との友情は初めて知った。 古い明治の家族が彼を活かしたのだろう。 切ほど明るく天真爛漫な人物は珍しい。そもそも多くの人に愛された作家というのは子規を除いていないのではないか。 いるとしたら漱石であり、だから...

早逝したためかあまり知らなかったが日本文学界の山脈の最高峰なのかも。 漱石との友情は初めて知った。 古い明治の家族が彼を活かしたのだろう。 切ほど明るく天真爛漫な人物は珍しい。そもそも多くの人に愛された作家というのは子規を除いていないのではないか。 いるとしたら漱石であり、だから通じ合ったとしか思えない。

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2022/01/10

子規がいなければその後の日本の近代文学は確立しなかったのではないかと言っても過言ではないと言う事がわかる。日本文学の参考書みたいにそうそうたる文学人が登場し子規を慕い子規の周りに集まって来て影響を受けていた事や、漱石と言う雅号を初めて使ったのは子規だった事にも驚きでした。『ホトト...

子規がいなければその後の日本の近代文学は確立しなかったのではないかと言っても過言ではないと言う事がわかる。日本文学の参考書みたいにそうそうたる文学人が登場し子規を慕い子規の周りに集まって来て影響を受けていた事や、漱石と言う雅号を初めて使ったのは子規だった事にも驚きでした。『ホトトギス』の名の由来も知ると感慨深い。 子規のカリエスの病状が悪化し死へ向かう様が壮絶で最期まで句を書く姿には胸を打たれる。夏目漱石との最後の手紙のやりとりや、漱石が子規の訃報を聞き倫敦の下宿のストーブのそばに佇んで一晩亡き友をしのんで句作をする場面はその友情の深さに感動する。 漱石がその後初めて発表した小説『吾輩は猫である』が掲載された雑誌が『ホトトギス』であると言うのも納得。この後の漱石の偉業を思うと子規への感謝の気持ちが自然と湧いてくる。 子規の死後、漱石が語ったと言う現代文にした文の内容に目頭が熱くなりました。 『…私はヨーロッパから帰った時にはじめて君の墓へ行く。その時君はすでに泡ではなく一本の杭の棒になっているのだろう。私はその杭の周りを三度回る。花も捧げず水も手向けず、ただ君の杭を三度回って去ろう。その時、私は君の土臭い影をかいで、君の定かではなくなっているものがなんなのかを見てみよう』

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2021/07/04

2021/07/04現在、見本経済新聞連載中の「ミチクサ先生」(夏目漱石の評伝的小説)の副読本として読了。この作品があってこその「ミチクサ先生」なんですね。作中に出てくる正岡子規や漱石の作品も青空文庫ですぐチェックできますね。いい時代だ。

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