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アンドロイドは人間になれるか の商品レビュー

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23件のお客様レビュー

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2017/12/02

アンドロイドは人間になれるか。 この問いに対して、著者は肯定的な答えを、説得力をもって提示します。 むしろアンドロイドと人間はどれだけ違わないのか。 人間を「動物+技術」と定義すれば、人間とアンドロイドを比較すること自体が疑問なのかもしれません。 数々の発明と、それに基づく発...

アンドロイドは人間になれるか。 この問いに対して、著者は肯定的な答えを、説得力をもって提示します。 むしろアンドロイドと人間はどれだけ違わないのか。 人間を「動物+技術」と定義すれば、人間とアンドロイドを比較すること自体が疑問なのかもしれません。 数々の発明と、それに基づく発見。 例証を駆使して語られる本書は、最前線の研究者による考察がきらめく一冊です。

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2017/10/05

・2つの感覚(ex.触覚と聴覚)がその存在感を強化する。残りは想像でポジティブに補完(ex.電話で相手の声がきれいだと美人だろうと想像する)。 ・人間らしさとは・・振り向いて話すとき、同時には行うと不自然。振り向く、半歩遅れて話す。(平田オリザ演出)

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2017/09/13

書名でもある『アンドロイドは人間になれるか』という問に答えているかというと、否だろう。私としてはそこにもっと切り込んでほしかった。 本書を通して感じられる考え方は「人間がアンドロイドを見て、それを人間だと思ったら、アンドロイドは人間になったと言える」というもの。 たとえば、心と...

書名でもある『アンドロイドは人間になれるか』という問に答えているかというと、否だろう。私としてはそこにもっと切り込んでほしかった。 本書を通して感じられる考え方は「人間がアンドロイドを見て、それを人間だと思ったら、アンドロイドは人間になったと言える」というもの。 たとえば、心というものは自分の中にあるものではなく観察する側に生じるものだ、というようなことを書いている。だから「こいつは心を持っているな」と人間に思わせられるような見た目や仕草をアンドロイドにさせることができれば、それでアンドロイドが人間になったことになるのだ、と。要はチューリングテストと同じ発想だ。 では、私たちの内面にある「こいつは心を持っているな」と感じる観察者としての"心"をアンドロイドに実装することはできるのか?人間対アンドロイドではなく、アンドロイド対アンドロイドとか、多数のアンドロイドだけで構成される社会を作ったときに人間らしい営みが生まれるのか?アンドロイドは人間の問いかけに答えるだけでなく内発的な行動をしたり創造的な活動をしたりできるのか? このような問いに答えてこそ「アンドロイドは人間になれる」と言えるのだと思うし、(どうやらこういったことが出来るようになってきているらしいので)そのあたりのことを知りたくて本書を買ったのだけれど、残念ながら表面的な話に終始していた印象。

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2017/06/14

アンドロイドが教えてくれる、人の気持ちや人間らしさの正体とは?石黒氏の常識を覆した記載、人間の本質についていろいろ考えさせられる。 心とは複雑に動くものに実体的にあると言うより、その動きを見ている側が想像しているもの、心はプログラミングできる、心があるように見える複雑な動きをプロ...

アンドロイドが教えてくれる、人の気持ちや人間らしさの正体とは?石黒氏の常識を覆した記載、人間の本質についていろいろ考えさせられる。 心とは複雑に動くものに実体的にあると言うより、その動きを見ている側が想像しているもの、心はプログラミングできる、心があるように見える複雑な動きをプログラムをすれば、人はロボットに心を感じる アンドロイドの性的利用、ソフトバンクのペッパーのもたらす将来、レーニン毛沢東の遺体とアンドロイド、様々な宗教の偶像

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2016/11/03

人と対話するロボットのありようは真剣に模索される時期である。 そして我々人類のコミュニケーション欲求の根源には、自己保存欲求、種を残したいという(性的な)欲望がある。 「人とつながりたい」という事と「性的な関係を持ちたい」ということには強い関係がある。

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2016/04/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

マツコロイドでも有名な石黒さんが、開発したロボットの亜話を交えながら、人間について考察した本。あえて、感情移入できるよう作られたテレノイド。アンドロイドに演劇させたり、米朝のアンドロイドを作ったり。コミューとソータは2体のロボットと会話することで自然な会話になるそうだ。「心とは観察する側の問題である」「今のロボットは1、2歳のアカチャンくらいだと思ってほしい」ジェームス・ランゲ説「悲しいから泣くのではない。泣くから悲しいのだ」「75%の仕事がロボットに変わる」「中国の空港には上海ガにの自販機がある(人間より機械が信用される)「義手の人の義手を刺すと痛みを感じる」「将棋がAIに負けたとしても競技の面白さは変わらないだろう。自動車やロケットが発明されても100m走の素晴らしさが変わらないように」

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2016/03/25

複雑な動きによって、アンドロイドに人間性を見出す。 人間特有の機能を持つことが人間性を持つ条件ではなく、見ている側が複雑さの理解を補うために人間性を想像することで見ている人の中でアンドロイドが人間性をもつ。

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2016/03/25

石黒先生の本を読んだのはこれが初めてですが、面白いですね、これ。 「人間(や心)について知りたいと思った結果、アンドロイドの研究にたどり着いた」という点は、逆説的でありつつも、本質をついた過程だと思います。 もしかしたら、これからの心理学は、アンドロイドが活躍したりするの...

石黒先生の本を読んだのはこれが初めてですが、面白いですね、これ。 「人間(や心)について知りたいと思った結果、アンドロイドの研究にたどり着いた」という点は、逆説的でありつつも、本質をついた過程だと思います。 もしかしたら、これからの心理学は、アンドロイドが活躍したりするのかもしれませんね。 そのことも含め、アンドロイドの可能性の大きさについて、得ることの多い本でした。

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2016/03/19
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※このレビューにはネタバレを含みます

ロボット研究の第一人者、石黒浩氏による「人間論」。要するに、アンドロイドを人間に似せようとすればするほど、「人間とは何か」という問いを避けて通れなくなるのだ。  個性を極限までそぎ落とした「テレノイド」、アンドロイドによる演劇、対話するロボット(コミューとソータ)、美しいアンドロイドFなど、様々なアンドロイドが登場する。  確かに、この人がいうことは説得力があるし、こんなアンドロイドを次々に作ってしまうので、天才だと思う。だが、どうしても納得できない面があった。  アンドロイドにより人間が永遠の生命を得るわけではないと考えるし、政治的指導者や宗教的指導者をアンドロイド化してしまうことには抵抗がある。  そもそも永遠の生命がなぜ必要なのか。人生は有限で、しかもやり直しがきかない。だから、一時一時を大切にできるし、だから全力を尽くす。また、アンドロイドを利用しなくとも、その人の意思が真に価値のあるものであれば、必ず誰かに受け継がれてゆく。歴史上、これまでもそうして人間は生きてきたではないか。  あくまで「アンドロイドは物であり、道具に過ぎない。アンドロイドを使うのは人間」これを見誤ってはならないような気がしている。

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2016/02/06

マツコロイドなど、人型ロボットの開発者による書籍。 人型ロボットがあちこちで見かけるように鳴ったら人間の生活環境もかなり変わるんだろうか。でも案外、ドラえもんみたいに特に代わり映えなく生活していくような気もしなくはない。 ところで、テレノイドが無茶苦茶怖いのだけど、高齢者にはいい...

マツコロイドなど、人型ロボットの開発者による書籍。 人型ロボットがあちこちで見かけるように鳴ったら人間の生活環境もかなり変わるんだろうか。でも案外、ドラえもんみたいに特に代わり映えなく生活していくような気もしなくはない。 ところで、テレノイドが無茶苦茶怖いのだけど、高齢者にはいいらしい。自分の子どもよりテレノイドのほうがいいという人も多いんだとか。三次より二次のほうがいいみたいな感じなのだろうか。 逆に、ハグビーはちょっとほしいと思った。ざわざわしている子どもにハグビーを与えると、先生の話を聞くようになるらしい。この現象は面白いと思った。 後、美人過ぎるロボットのジェミノイドFは、見てみたいと思った。このロボットに蔑まれたり罵られたりすると気持ちいいらしい。いやでも、それはただMなだけじゃ……。 人間のコンパニオンよりロボットのコンパニオンのほうが人気というのは、ただたんに希少性なだけじゃないか。ロボットがあふれたら多分、人間のほうに注目が集まると思うのだけど。 後、この著者の顔っていっつも機嫌悪くて怒っているように見えるのだけど、実際には怒るのは苦手だったんだとか。ただ、講義中の教室が騒がしい時に教壇を思い切り蹴飛ばすようにして怒ったら、次の回から静かになったんだとか。怖すぎる。もしそれがロボットなら、自分は教室から飛び出して逃げる。実際、自分のロボットをアメリカに持って行って、日本にいながら講演したこともあるんだとか。それより、あのロボットって分解できるのか。想像しただけで怖い。

Posted byブクログ