へろへろ の商品レビュー
福祉の話だが主眼はよりあいを立ち上げる人たちと資金調達の話 立ち上げの人たちの人間的な魅力と圧倒的な努力が読んでいてとても面白い 当初よりあいを福祉的な視点で持ち上げていた人々が離れていき、遊びに来ていただけの著者がずーっと関わるというのはなにか示唆的 雑誌ヨレヨレも読んで...
福祉の話だが主眼はよりあいを立ち上げる人たちと資金調達の話 立ち上げの人たちの人間的な魅力と圧倒的な努力が読んでいてとても面白い 当初よりあいを福祉的な視点で持ち上げていた人々が離れていき、遊びに来ていただけの著者がずーっと関わるというのはなにか示唆的 雑誌ヨレヨレも読んでみたい
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「宅老所よりあい」の村瀬孝生さんのことは著書を読んだり講演に行ったり最近ちょっとハマっている人物なんだけど、「宅老所よりあい」ができた経緯とかは知らなかったので、そのことがこの本を読んで楽しく理解できた。そして村瀬さん以上と思しき強烈なキャラクターのスターが「よりあい」にはいたん...
「宅老所よりあい」の村瀬孝生さんのことは著書を読んだり講演に行ったり最近ちょっとハマっている人物なんだけど、「宅老所よりあい」ができた経緯とかは知らなかったので、そのことがこの本を読んで楽しく理解できた。そして村瀬さん以上と思しき強烈なキャラクターのスターが「よりあい」にはいたんだねえ。その名も下村恵美子さん。 福祉の現場には奇特な人がわりといるもんだから、「よりあい」にそういう人たちが集まるのもあり得そうで驚くまではいかないけど、でもこの本に書かれた「よりあい」ができる経緯や小規模特養をつくっちゃうまでの顛末などは痛快だった。 著者が自ら述べているとおり、福祉の世界の人でなくただただ村瀬さんや下村さんと友達の関係で連れ回され協力させられてる関係の人が書いてるっていうのがいいのかも。いい具合に不真面目で力が抜けた感じで素敵な福祉の実践が紹介されている。
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いわた書店の一万円選書を最近知り、ちょうど年に2回の募集期間が終わったばかりなのが悔しくて、それならよく選書されているらしい本を読んでみよう!と手に取ったのがこの一冊。 図書館でも社会福祉の書架で面陳列されていてすぐに見つけられた。 筆者の軽快な語り口(書き口?)が面白く、読み始...
いわた書店の一万円選書を最近知り、ちょうど年に2回の募集期間が終わったばかりなのが悔しくて、それならよく選書されているらしい本を読んでみよう!と手に取ったのがこの一冊。 図書館でも社会福祉の書架で面陳列されていてすぐに見つけられた。 筆者の軽快な語り口(書き口?)が面白く、読み始めてすぐにそのペースに乗せられてしまった。 どっぷり介護の話かと思えばそうではなく、「宅老所よりあい」の人達が今までになかった特養を作るまでのストーリー。 とにかく赤裸々に、正直に書かれていて面白い。 情熱を持った人が集まるとこうなるんだな、といった感じで、出てくる人達がみんなエネルギッシュで魅力的で凄い。 谷川俊太郎までもが面白おかしく書かれているのにはびっくり。 さらっと読める文章なのに中身は濃かった。 介護の世界に関してはほぼ何も知らない私だが、こんな特養っていいなと思えたし、よりあいみたいな場が(箱も人も)もっと一般的になっていけば素敵なのに…とも思った。
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図書分類、369、社会福祉。 369で一番おもしろい本じゃないかと思った。 きれいごとではいかない介護の現場。理想と現実。 とにかくパワフルで、へこたれなくて、見栄や外聞を気にしないで、たくましく、笑って乗り越えて、生きていく。 谷川賢作さんのコンサートをこども劇場で観たことがあ...
図書分類、369、社会福祉。 369で一番おもしろい本じゃないかと思った。 きれいごとではいかない介護の現場。理想と現実。 とにかくパワフルで、へこたれなくて、見栄や外聞を気にしないで、たくましく、笑って乗り越えて、生きていく。 谷川賢作さんのコンサートをこども劇場で観たことがあるけれど、その時の息子の鍵盤ハーモニカですーといいながらの演奏の楽しかったことを今でも覚えている。なので、父谷川俊太郎さんの衣服をはぎとりオークションにかけた時の彼のあおりのエピソードは、想像できてより笑えた。 著者の、愛情ありつつも全く遠慮のない表現が楽しくて、雑誌ヨレヨレも読んでみたいと思った。 結局、やっぱり、人生は楽しんだものがち。 目の前の出来事にかっつりと取り組むこと。 読めてよかった。読むエナジードリンク。
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"「考える人」は本を読む"から。軽妙な文章もあり、サクッと一気読み。素晴らしい試みで、本書のような施設が、あちこちに出来ると良いなと切に願う。でも、本例でも数十年のスパンを要したように、壁はとても高い。上手い具合に揃った協力人も然り。
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一万円選書で届いたうちの一冊! 種類は全く違うけど、自分が大学時代にやっていた学生NGOの活動で考えていたこと、感じていたことを思い出した。 街頭で募金活動をしている時、少しずつ重くなっていく募金箱といろんな人からの声掛けに、お金としての価値だけではないあたたかいものを感じてい...
一万円選書で届いたうちの一冊! 種類は全く違うけど、自分が大学時代にやっていた学生NGOの活動で考えていたこと、感じていたことを思い出した。 街頭で募金活動をしている時、少しずつ重くなっていく募金箱といろんな人からの声掛けに、お金としての価値だけではないあたたかいものを感じていたこととか 理屈とか正義感とかではなくて、単純にその人たちが/その場所が好きだから、という理由で自分のお金や時間をそこに費やすことをいい意味で当たり前だと思えていたこととか 宅老所をゼロから作り上げた人たちの思い切りと行動力、純粋にすごいなあと思うと同時に、自分もそんな風に当然の如く突き進める信念を持って生きたいなと思った。よりあいの森、本当に素敵だった。 でも、この本の中では「よりあい」という場所のあたたかさと対比するように、歳をとったから、ボケたから、その人たちを切り離して別世界の中で管理しようとする世の中の仕組みも言及されていた。まさに、そういう仕組みがお年寄り本人たちに「自分がいることで迷惑をかけている」と思わせたり、周りの人たちに「年寄りは可哀想」と思わせている気がする。個人の考え方の問題ではなくて、社会の仕組みが作り出している空気感だと思う。 今のところ、この「宅老所よりあい」は特別な場所に見えるけど、これが普通と言われる社会になっていくといいなあと。 追記: やっぱり、これだけ頑張らないとこういう場所を守れないのって、おかしくない?いろんな人の善意というには真っ直ぐでピュアすぎる気持ちの上に成り立っていることって、ものすごく素敵なことではあるけど、それでは当たり前にはなり得ないと思うの。
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寄り合い場を作るキッカケとなるおばあちゃん。資金集めから、バザー、講演会、役所の認可・許可、雑誌作成。どれも、下北沢の小劇団による、老人主人公のドタバタお笑い劇のようだ。 苦労もやけっぱちの笑いに変えている。 谷川俊太郎親子も味変スパイスにしてしまっている。 笑った。電車の中で...
寄り合い場を作るキッカケとなるおばあちゃん。資金集めから、バザー、講演会、役所の認可・許可、雑誌作成。どれも、下北沢の小劇団による、老人主人公のドタバタお笑い劇のようだ。 苦労もやけっぱちの笑いに変えている。 谷川俊太郎親子も味変スパイスにしてしまっている。 笑った。電車の中では読めない。 ついでに、よく知っている地名人名店名がバンバン出てきて懐かしかー!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
へろへろ、ヨレヨレ タイトルに騙されること勿れ この物語は、1人の強烈な、明治生まれの気骨あるお婆さん ボケて風呂にも入らず、自分の「下の世話」も怪しい、買った食料も腐らせてしまう それなのに、マンションでの一人暮らしを止めようとしない そんなおばあさんを、「ボケても人間らしく過ごせる場所で過ごしてもらいたい」 初対面で熱い思いを抱いた、無職の社会福祉士、下村恵美子さんの行動が全ての起点となっている。 書いたのは、雑誌『ヨレヨレ』を1人で編集している鹿子浩文さん。 彼は十数年、編集者という仕事を「干されてきた」人。 この施設に関わり、雑誌の編集に携わるまで、鹿子さんこそが、ヨレヨレ、へろへろだったのかも。 しかし、彼の冷静な視点を通して描かれる下村さん、村瀬さんや他の世話人たちは実にパワフルでエネルギッシュ。 この本に老人たちの描写は少ししか出ていないが、老人たちの視点で考え、奮闘するスタッフたちの姿はふんだんに描かれている。 母親を早々に施設に預けた僕の胸が少し痛くなるほどに。 誰もがいずれは自身のこととして向き合わねばならない老化、心身、頭の衰え。 それを改めて考えさせられるいい本だと思う。 サンキュー、レビューに載せておいてくれてありがとう。いい本だった。
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『ハートネットTV』で宅老所よりあいのことを知って「自分も将来ははこんなところで過ごしたいな…」と一目惚れ。 「何か紹介してる本はないかな?」と思って調べて出会ったのがこの本でした。 無理ゲーのように次々とあらわれるハードルもドタバタしながら乗り越えて行くパワーに圧倒されると同時...
『ハートネットTV』で宅老所よりあいのことを知って「自分も将来ははこんなところで過ごしたいな…」と一目惚れ。 「何か紹介してる本はないかな?」と思って調べて出会ったのがこの本でした。 無理ゲーのように次々とあらわれるハードルもドタバタしながら乗り越えて行くパワーに圧倒されると同時に、集まってくる人々が生み出すうねりや熱量のお裾分けをもらったような気分になり、なんだか読んでいてとっても元気がでました。 ケ・セラ・セラ、やっぱり良い言葉だな。
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久しぶりに声を出して笑いました。傍でテレビを観ていた姪がビックリした顔で私をみていました。特別老人介護施設を立ち上げるために資金集めに奔走する人々のパワーに魅了されます。私の故郷博多が舞台でコテコテの博多弁で繰り広げられるストーリーにも親しみを感じました。
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