へろへろ の商品レビュー
いわた書店の1万円選書からの1冊目 地域包括ケアシステムとはなんぞやがリアルにわかる1冊。 その人(いわゆる問題と感じられる人)を地域で生活できるようにサポートすること。 理想が理想のままで終わらせない下村恵美子という存在、 人を巻き込む人間力と行動力。 巻き込まれる人も、ひと...
いわた書店の1万円選書からの1冊目 地域包括ケアシステムとはなんぞやがリアルにわかる1冊。 その人(いわゆる問題と感じられる人)を地域で生活できるようにサポートすること。 理想が理想のままで終わらせない下村恵美子という存在、 人を巻き込む人間力と行動力。 巻き込まれる人も、ひと癖ふた癖あるのだが(笑) ソーシャルワーカーの本来の力を見ることができる生きた参考書と言える内容。 1+1が2ではない人間の力を感じる1冊。 「臆病風に吹かれなければ、事は少しずつ動き出す。大切なことは申し訳ないと思う気持ちを、ありがとうという気持ちに変えることだった。それができれば自然と腹が据わってくる。調子に乗ることもなければ、間違うこともなくなっていく」 これからの介護のあり方や、老い方の多様性、老化や加齢を自己責任にしないために読んでおいてよかった。
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1人の困ったお年寄りをなんとかするところから始まった『宅老所よりあい』 資金も後ろ盾もない、ただただ目の前のこと、目の前の人の為に動くパワーだけは無尽蔵にある人たちの、無謀にも思えるような挑戦と資金集めの日々。 介護の問題はいつか自分ごとになるとわかっていても、なかなか知る機会...
1人の困ったお年寄りをなんとかするところから始まった『宅老所よりあい』 資金も後ろ盾もない、ただただ目の前のこと、目の前の人の為に動くパワーだけは無尽蔵にある人たちの、無謀にも思えるような挑戦と資金集めの日々。 介護の問題はいつか自分ごとになるとわかっていても、なかなか知る機会もなく、また知ろうとすることもありませんでしたが、老人を(たとえボケていても)施設に囲い込んで社会から見えなくしてしまうのではなく、地域社会の一員として自然にいられるようにする、という『よりあい』のやり方は、現在老人である人やその家族にとっても、将来老人を介護する可能性のある人、また介護される可能性のある人にとっても(つまりはすべての人にとって)確実に幸福度が高い社会の実現に与するものであるなぁと思いました。 そのために必要な工夫も人手も資金もとにかくたくさん必要にはなるけれども。 よりあい創始者の下村さんがとにかくパワフルで前向きで、《ケーセラ〜セラ〜
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市の広報誌に小っさく紹介されていたのですが 不思議な表紙絵と?なタイトルに惹きつけられおもわず 図書館で検索→予約者0名 熱量の高い人たちがからまりあって特別養護老人ホームをつくる とてつもなくおもしろくて大変な様子がいきいきと描かれています 核になる一風変わった社会福祉士...
市の広報誌に小っさく紹介されていたのですが 不思議な表紙絵と?なタイトルに惹きつけられおもわず 図書館で検索→予約者0名 熱量の高い人たちがからまりあって特別養護老人ホームをつくる とてつもなくおもしろくて大変な様子がいきいきと描かれています 核になる一風変わった社会福祉士下村恵美子さんが 介護の世界では有名で人気のある村瀬孝生さんをはじめ 次々とおもしろそうなひとを巻き込んでいく様を おもしろおかしく書かれているのです そして筆者もその巻き込まれたひとりとして 福岡の介護施設「宅老所よりあい」異色の雑誌「ヨレヨレ」を作る この本を読んでから雑誌を読みたくて探しましたが手に入らず残念 土地代だけで1億2千万円の資金を企業のバックアップなしに 101人の支援者を行脚して3ヶ月で集めてしまう 補助金 借金 バザー イベント カフェ 寄付 物販 で建物代1億6千万円を2年間でかき集めてしまう 施設で暮らすお年寄りたちのあられもない日常描写 そして巻き込まれたひとたちの なんと面白いこと 世話人の威勢のいいおばちゃんたち 工事をうけおうおっちゃんたち 補助金申請先の担当者たち 詩人の谷川俊太郎氏とそのご子息 雑誌の表紙絵を描いた少年モンドくんとミュージシャンの父 そんなはちゃめちゃぶりだけでなく レビューに書ききれないくらいの介護業界に関わる金言の数々 ひとりの困ったお年寄りから始まる 大きな夢や目的を掲げて始めたのではない 目の前の困ったひとがいるからやる その迷いのなさが まぶしく羨ましい ボケても普通に暮らしたい ボケたら普通に暮らせない今の世の中 老化現象のひとつでしかないボケを業病のように扱い「予防」を呼びかける風潮 本当にそうでしょうかと村瀬さんは問いかける ぎりぎりまで自宅で過ごす方法とは 自分の時間を誰かのために使うこと 「交流」ということばを施設からもちだされると どうしてもやらねば感が出てきてしまう 「交流」なんかしなくていい 「気配」がなんとなく混ざっていればいい 最後の最後で建築資材の高騰に悩まされる 「必ずしも今やる必要のない国家的プロジェクト」東京五輪が原因 と
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黎明期のパワーというのは凄まじい物がある そのパワーを維持し続けるのは難しい 試行錯誤してより良い道を探して行く事こそが大変 盛者必衰の理 のぼせ上がっているつもりは無いけれど、模索して行くうちに、いつの間にかおかしな方向に向かってしまう事も有り得る 我が身を振り返り、慄いてもい...
黎明期のパワーというのは凄まじい物がある そのパワーを維持し続けるのは難しい 試行錯誤してより良い道を探して行く事こそが大変 盛者必衰の理 のぼせ上がっているつもりは無いけれど、模索して行くうちに、いつの間にかおかしな方向に向かってしまう事も有り得る 我が身を振り返り、慄いてもいる 心に留めておきたい 「老いた人間を邪魔者扱いする社会は、いつか自分も邪魔者扱いされることになる社会だ」
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2019.08.15読了。 今年28冊目。 介護の世界に少しだけですが、足を突っ込んでいたものとして読まずにはいられない一冊だった。 お年寄りたちが自分らしく穏やかに過ごせること。 自宅で最期を迎えること。 人生の最期を穏やかに迎えること。 今の時代はそれがすごく難しくなって...
2019.08.15読了。 今年28冊目。 介護の世界に少しだけですが、足を突っ込んでいたものとして読まずにはいられない一冊だった。 お年寄りたちが自分らしく穏やかに過ごせること。 自宅で最期を迎えること。 人生の最期を穏やかに迎えること。 今の時代はそれがすごく難しくなっている。 私もよりあいのようなデイサービス施設や特老が作れたらと考えて、同じような施設を作った方のところに研修させてもらったことがあった。 私が研修したのは15年以上前だけど、そのころにはちらほらとよりあいに近いスタイルの介護施設があって、私は富山の施設を紹介してもらった。 結果的に私には踏み出す勇気もなく、金銭的なことや手続きなど到底無理だと諦めてしまったのだけど... そんなこともあって、自分やりたいと思っていたことを実現している下村さん、村瀬さんをはじめとするよりあいの方々が読んでいてとても眩しかった!素晴らしい! とにかくパワフル! ただ職員さんたちの自分を犠牲にしてまでってところはやっぱり納得できないので、それこそ介護制度や介護職の給料に関しても改善されなきゃいけない部分だと思う。 よりあい職員のみなさんは苦に思わずやっているような感じに伝わってきたけれど、そこはきっちり区別して働く人にとっても幸せな場所であってほしいなと思う。 職員の方でよりあいから去っていった方もいたと書かれていましたが、きっとその辺のことも関係するのではないかと思った。 働く人が幸せで、満たされていなければ人に優しくできないと私は思う。 プライベートがなく家には寝に帰るだけみたいな状態でも仕事で充実感があり十分満たされている人もいれば、仕事もしっかりやりたいけどプライベートだって好きなことをして満たされたいという人がいるのは当たり前だと思うので。
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かの有名な福岡市にある「宅老所よりあい」のスタッフの物語です。抱腹絶倒間違いなし。電車の中で読もうものなら、噴き出して恥ずかしくなっること間違いなしなので、こっそり自宅で読むことをお勧めします。
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2015.5月読了。 これはすごい。老後や介護の考え方ががらりと変わった。親が動けなくなったらどうするか、施設にお願いするのはどうなのか、漠然とモヤモヤしていた状態からぱーっと目の前が広がった感じ。すごい。こんな人たちがいて実際こんな風にしているところがあることは日本の希望だと思...
2015.5月読了。 これはすごい。老後や介護の考え方ががらりと変わった。親が動けなくなったらどうするか、施設にお願いするのはどうなのか、漠然とモヤモヤしていた状態からぱーっと目の前が広がった感じ。すごい。こんな人たちがいて実際こんな風にしているところがあることは日本の希望だと思う。拝みたくなる。なんてパワフルな人たちなんだ。これから日本中に広がってほしい。簡単じゃないだろうけど。とりあえずヨレヨレも買って少しでも協力。
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「ぎりぎりまで自宅で暮らす方法がひとつあるんです。それは、自分の時間を誰かのために使うことなんです」。(本文より引用)
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第一刷が2015年7月でこれは第四刷。副題?は「雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々」~大学を卒業して宝島で編集者として勤務した後,福岡に帰郷し,仕事がなかった僕に紹介されたのは,介護職で講演をすると人を呼べる村瀬孝生という50年配のおかっぱの男だった。宅老所よりあいに出入...
第一刷が2015年7月でこれは第四刷。副題?は「雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々」~大学を卒業して宝島で編集者として勤務した後,福岡に帰郷し,仕事がなかった僕に紹介されたのは,介護職で講演をすると人を呼べる村瀬孝生という50年配のおかっぱの男だった。宅老所よりあいに出入りすることになったが村瀬の本を出すという企画が消えたにも拘わらず,やることにない僕は宅老所よりあいに通い,下村恵美子という創設者に雑誌を作って見ろと言われたのだ。そもそも,下村が施設を作ろうとしたのは,おしっこまみれで垢だらけ異臭を放つマンションの部屋で暮らす・大場という呆けたお婆ちゃんの世話を焼き始めたことだった。お寺の茶室を借りて,寄合と嘘を吐いて連れ出し,隣接する空き家を二軒手に入れてデイサービスを開始した。その空き家が流石に老朽化して,移らざるを得ない時に,1億2千万円の寄付を集めて土地を手に入れ,福岡市の補助七千四百万円を獲得し,東京オリンピック決定で資材価格が高騰し,職人不足が明らかになって,2階家屋を鉄骨造りから木造に変更し,補助の増額を得て,開所したのが2015年の4月。30畳の広間と30畳大のウッドデッキを持つ特養老人ホームに26人を迎えることができた~呆けても普通に暮らしたいがモットー,いいねえ。足りない金は手作りジャム売りやバザーで手に入れる。ま,やってみるという精神が凄い。あとはケ・セラセラと
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