ゲゲゲのゲーテ の商品レビュー
水木先生が珍しく新書を出していたのを発見し、ずっと積んでいましたが、最近再発見したので、一読しました。ゲーテの本を戦場にまで持っていくハマりっぷりはすごいですね。今を生きる我々にも参考になるのでしょうか?興味がわいてきました。
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ご逝去前後の企画本。 水木はゲーテの作品を、以上に、ゲーテ自身を、好きになる。 それは、少なからぬ人が、鬼太郎を越えて水木サンを好きになるのと、同じ現象だ。
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水木しげるさんのとんでもなさがとても面白かった。し、どんな風に生きることを捉えているのか水木しげるさんが教えて下さっているようで、なるほどなぁ、と思いました。ゲーテはもう少し時間がかかるけど、水木しげるさんのフィルターを通したゲーテならいける、と思いました。
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自分のことを「水木サン」と呼び、尊大なようで何だか全てが愛らしい巨匠水木しげる。 読みやすいけれど核心をついた内容で、良い出会いだったと思う。
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『戦争と読書』を読んだ流れで再読する。 妖怪マンガの第一人者なのだからロマンチックな夢想家に思えて、その実、徹底したリアリストの一面がある。 ロマンチストかつリアリストのおっしゃる警句と箴言は、実生活に根ざした重みが感じられる。 『悪魔くん』にファウスト博士が出ていたから...
『戦争と読書』を読んだ流れで再読する。 妖怪マンガの第一人者なのだからロマンチックな夢想家に思えて、その実、徹底したリアリストの一面がある。 ロマンチストかつリアリストのおっしゃる警句と箴言は、実生活に根ざした重みが感じられる。 『悪魔くん』にファウスト博士が出ていたから『ファウスト』がお好きなのかと思いきや、『若きウェルテルの悩み』の方がお好みとは意外だ。 「母へあてた手紙」の一節、恋愛問題について「悪魔と云ふ点に於ては満々たる自信を持ってゐますから」というのは、ゲーテの名言「恋愛の中でその本領を発揮する悪魔的なものを忘れてはいけないよ」を踏まえているのだろうか。
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水木しげるにとってゲーテの言葉は生涯にわたって生きる指針だったのだなと分かる本。 死の直後に出された本として、水木しげる自身が書いたものというより、水木しげるプロダクションが今までの著作やインタビューなどから編集したものなので、企画モノ的な雰囲気も漂う。 第二次世界大戦に招集...
水木しげるにとってゲーテの言葉は生涯にわたって生きる指針だったのだなと分かる本。 死の直後に出された本として、水木しげる自身が書いたものというより、水木しげるプロダクションが今までの著作やインタビューなどから編集したものなので、企画モノ的な雰囲気も漂う。 第二次世界大戦に招集される前、絶対に死ぬと、死を前にした中、水木しげるは哲学や聖書、ゲーテの本を読みまくる。 そして戦場に『ゲーテとの対話』を持っていく。 まさに生死の境を一緒に切り抜けた大切な本なのだ。 また新約聖書もかなり読み込んでいるということも、妖怪、万のモノに神が宿るという立場なのかなと思っていたので、意外だった。 本書にもあるが、宗旨とかは関係なく、フラットに良い考えを吸収しようとする姿勢が素晴らしいと感じた。 私は、水木しげるは、ほんわか、達観したようなイメージを持っていたから、かなり堅い名著を貪り読む、探究的な部分が少し意外だった。 この時代とその後の戦争において、しっかりとした考えができたからこそ、その後の漫画にどっしり一本の筋がとおって、名作がかけたのではないかと思う。 また、水木しげるの痛快な金言もたくさん 老人の説教臭い戯言ではなく、中身があるのにポップ。 爽やかでありながら考えさせられる言葉。 さすがだな。
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漫画家【水木しげる】は、『ゲーテとの対話』(岩波文庫版:上・中・下)を雑のうに入れて、戦地ラバウルまで持っていったという。常に死の恐怖と隣り合わせだっただけに、精神的な支えとなる「お守り」が必要だった。そのゲ-テの言葉に支えられて、本書のインタビュ-での答えは「今も80パ-セント...
漫画家【水木しげる】は、『ゲーテとの対話』(岩波文庫版:上・中・下)を雑のうに入れて、戦地ラバウルまで持っていったという。常に死の恐怖と隣り合わせだっただけに、精神的な支えとなる「お守り」が必要だった。そのゲ-テの言葉に支えられて、本書のインタビュ-での答えは「今も80パ-セントは、ゲ-テ的な生き方をしている」と。〝人は窮屈な家の中にいると、ちじこまってしまう〟(デーテの言葉)。〝戦わずして土俵を降りるのはつまらんぞ〟(水木しげるの言葉)。
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水木しげるが20代から30代のころに暗記するくらいまで読み込んだというエッカーマンの「ゲーテとの対話」。その本の中から水木が傍線を引いた箇所を出版当時(2015年)の水木の年齢に合わせて選び出した93の箴言の数々を解説を交えながら紹介している。自分も少し前から初めて「ゲーテとの対...
水木しげるが20代から30代のころに暗記するくらいまで読み込んだというエッカーマンの「ゲーテとの対話」。その本の中から水木が傍線を引いた箇所を出版当時(2015年)の水木の年齢に合わせて選び出した93の箴言の数々を解説を交えながら紹介している。自分も少し前から初めて「ゲーテとの対話」を読み始めたが、当時の社会情勢や前提とする知識がないのでよくわからないことも多く、読み進めるのにも一苦労だったが、水木さんのように時間を掛けてじっくりと何度も味わうべき本だと分かった。 〇メモした箇所 6、比較的才能のとぼしい連中というのは、芸術そのものに満足しないものだ。彼らは、制作中も、作品の完成によって手に入れたいと望む利益のことばかり、いつも目の前に思い浮かべている。 →この文章を読んだ時まさに自分のことやと思った。作ること、そのものを楽しむ。 42、マンネリズムは(中略)いつでも仕上げることばかり考えて、仕事そのものに喜びがすこしもないものだ。 →ここ最近はまさにこの状態に陥ってて、いつの間にか楽しむことよりも数を稼ぐこと起き出してが目的になっていた。楽しみながら作ることに主眼を置いたら少し打開できそうな糸口が見つかった。 60、性に合わない人たちとつきあってこそ、うまくやって行くために自制しなければならないし、それを通して、われわれの心の中にあるいろいろ違った側面が刺激されて、発展し完成する。 →いかに今現時点で自分の興味がないことでも興味を持てるような考え方が出来れば、さらに限界を広げ自身の能力の幅が広がるだろうと思う。だから苦手なこともやってみるべきはそういうことだと思う。 92、生きているかぎり(中略)頭をおこしていよう。まだものを産み出すことのできる限り、諦めはしないだろうよ。 →この姿勢こそが大事でこれこそが目的。 またいつか読もう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なかなかパンチの効いた人なんだなという印象。 私はゲーテのことを知りたいわけじゃないんだけど、ゲーテを知らないと水木しげるを知れないんだろうな。 戦争が始まって祭りのような興奮状態、何かマイナスなこと1つも言えない、こういうのは幻じゃないんだと絶句する。 母親に宛てた手紙は、生死や幸福や不幸について自分の答えがハッキリと出ていて、戦争が与えた壮絶な体験がこの達観した考えを生んだんだと思えた。 この生命力が絵に表れているんだと思う。
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水木しげるさんが愛読した『ゲーテとの対話』から抜粋した ゲーテのことばと、それにまつわる水木さんのコメントを収録。 ほんの短いことばの抜粋だけど、そこに込められた意味は奥深く、 何度も読み返してしまいます。水木さんの処世訓も印象的。 抜粋されたことばの前後の流れと合わせて、 『ゲ...
水木しげるさんが愛読した『ゲーテとの対話』から抜粋した ゲーテのことばと、それにまつわる水木さんのコメントを収録。 ほんの短いことばの抜粋だけど、そこに込められた意味は奥深く、 何度も読み返してしまいます。水木さんの処世訓も印象的。 抜粋されたことばの前後の流れと合わせて、 『ゲーテとの対話』を読み通してみたいと思いました。 巻末収録の「剣豪とぼたもち」はなぜ!?(^^;
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