鬱屈精神科医、占いにすがる の商品レビュー
面白さを説明するのが難しい。 鬱屈した精神科の先生が(同業者に相談するのは憚られて)救いを求めて占いに行くのだけれど、占いに求められるのは「アドバイス一つで劇的に状況が好転するカタルシスだ」というのは、毎日Lineだのの12星座占いを見て一喜一憂するタイプの人間(アタシだ)に...
面白さを説明するのが難しい。 鬱屈した精神科の先生が(同業者に相談するのは憚られて)救いを求めて占いに行くのだけれど、占いに求められるのは「アドバイス一つで劇的に状況が好転するカタルシスだ」というのは、毎日Lineだのの12星座占いを見て一喜一憂するタイプの人間(アタシだ)には非常に思い当たる部分がある。 が、代わりに触発されて想起されたのは自身の母親との関係性だった、という部分に関しては、これはもう「ある母子の関係」という文学なのでそれはそれで面白く読んだ。 そうなんだよなぁ、そこの「精神科医と占い師の相似性」の問題と「母との愛憎」の問題が入り乱れているからこそ、面白さの説明が難しいだなあ、というのがいま文章を書いていてわかったことだ。
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タイトルからして面白そうだったが、内容も面白かった。筆者の語り口調といい考え方といい、何だか読んでてニヤリとしてしまう。 幼少期の木琴の話はなんだか近しいような体験をしたことがあり、忘れかけてたエピソードがフラッシュバックした。
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「(母)親に認められたい」という思いは本人が年老いても親が亡くなっても消えないものなのか。だとしたら諦めることを諦めるしかなさそうだ。
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鬱屈精神科医、占いにすがる。春日武彦先生の著書。普段からいろいろな患者さんのお話を聞く立場にある精神科医の先生でさえ、悩み苦しみ暗い気持ちになってしまうことがある。鬱屈精神科医の先生が占いにすがる過程が本音で書かれています。精神科医の先生だって人間、占いにすがることだってあるのは...
鬱屈精神科医、占いにすがる。春日武彦先生の著書。普段からいろいろな患者さんのお話を聞く立場にある精神科医の先生でさえ、悩み苦しみ暗い気持ちになってしまうことがある。鬱屈精神科医の先生が占いにすがる過程が本音で書かれています。精神科医の先生だって人間、占いにすがることだってあるのは当然のこと。
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春日先生がいくつもの占いを体験して感想を述べるというようなものを想像していたら全然ちがった。ここまで自分のことをさらけ出すって、何かあったんですか???
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少し前に読んだ『鬱屈精神科医、お祓いを試みる』の前の本。 ここで実家のリノベーションの話も出てきている。 精神科医という職業の人間が占い師に会う。 そこに至るまでの思考の道筋が、事細かに書かれる。 自分の気持ちをつぶさに観察する客観的な視線と、 反論やツッコミや皮肉な見方を先回り...
少し前に読んだ『鬱屈精神科医、お祓いを試みる』の前の本。 ここで実家のリノベーションの話も出てきている。 精神科医という職業の人間が占い師に会う。 そこに至るまでの思考の道筋が、事細かに書かれる。 自分の気持ちをつぶさに観察する客観的な視線と、 反論やツッコミや皮肉な見方を先回りして、 しかも誰よりも深く広く的確に想像できる冷静さ。 自分の悩みにいちいち突っ込まずにいられないもう一人の自分。 それを文章で読ませる面白さ。 本が売れるかどうかという不安は、 私が読んだ本がすでに4刷目であることで杞憂になったのではないか。
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やっぱり病人が病人を診ていたのか。 春日武彦って吉野朔美の漫画に出てくるけど、吉野朔美の漫画の世界より、洒落た造りのハリボテのクリニックで喪黒福造にドーンってやられて、永遠に母親とトランプで占いする世界に行ければいいのにと思った。
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亡きお母上の呪縛から逃れたい一心で形振り構わず占いに縋る、少々情けないご自身の姿を敢えて赤裸々に描いた意欲作。誠に天晴れな作家魂と言う他ありません。常にも増して自己憐憫の欠片も無い、皮肉たっぷりの文章も素晴らしいです。褒めております。念のため。
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精神科対占い師の正当な掛け合いが読めると思ったががっかり、めちゃくちゃな精神科医がいたもんだ。 こんな精神科医にはかかりたくない。まずは占いにすがったほうがまし。
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以前著書で香山リカさんとしか思えない人物をこっそりディスっていた春日武彦先生。それ以来信頼してます。故吉野朔美と親交があったというし、共著の相手が平山夢明や内田樹などと、医師としての肩書以前に只物ではない書き手なのは確か。 この直前に読んだ小谷野敦同様、この人も色々こじらせてる...
以前著書で香山リカさんとしか思えない人物をこっそりディスっていた春日武彦先生。それ以来信頼してます。故吉野朔美と親交があったというし、共著の相手が平山夢明や内田樹などと、医師としての肩書以前に只物ではない書き手なのは確か。 この直前に読んだ小谷野敦同様、この人も色々こじらせてるよ! と思ったら多い引用の中、小谷野さんの著書からも引かれていて偶然に(シンクロニシティ?)笑ってしまった。 「精神科医枠文化人」に北杜夫、なだいなだ(越えられない壁)>香山リカという序列があるとして、春日先生は左側だと思うけど、読書好きには一定の評価を得て新刊も途切れないのに、一般受けやベストセラーがないとしたら、語りがシビアで(つまり、甘くない。読後が重い)、キャチーなフレーズ(「XXX症候群」とか新しく付けるとか)もないし都合のいいコメンテーター仕事もしないからだろう。 今回は自分史語りのエッセイと私小説の中間のようでいて、会話は占い師とのやり取りぐらいのものだから、地の文が活字びっしりで、読了に時間が(ページ数の割に)かかった。 「売れない作家」と自嘲する前に、ウザい自分語り(今回の本はそれが主眼っぽいので仕方ないけど)を読み易い小説の物語に昇華させて甘くコーティングすればいいのに、と余計なことを考えてしまった。読者は勝手ですね。
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