計測工学入門 第3版 の商品レビュー
あらゆる計測を網羅した一冊。計測の意義、制度、精度、誤差や正確さといった計測の数字の扱いを定義したうえで測り始める。まずは長さ・角度・面積・体積、力、温度、時間という身近(測るといわれてイメージしやすいもの)でかつSI単位系においても最も基本的なものについて、それらの量の定義と...
あらゆる計測を網羅した一冊。計測の意義、制度、精度、誤差や正確さといった計測の数字の扱いを定義したうえで測り始める。まずは長さ・角度・面積・体積、力、温度、時間という身近(測るといわれてイメージしやすいもの)でかつSI単位系においても最も基本的なものについて、それらの量の定義と測り方、主な計測機器の原理を解説している。そしてそれらを発展させるような形で工学分野において計測対象となりうるものについての説明が続く。また、バラバラに説明するのではなく、例えば「流量・粘度」、「光・放射線・電磁波」、「電圧・電流・磁気」のように関係の深いものを大きな単位としてその違いを示しながらどう測ればよいのかを示しているので計測だけでなく物理的な意味の理解もしやすくなっている。最後に記録方法としてペンレコーダやプロッタ、オシロスコープなどを紹介しているが、その中でこれらの機器を接続することで計測結果に影響が出ることに注意を促している。何らかの抵抗が加わるので当たり前なのだが意外と見落とすポイントでもある。このことまからも、正しく測り正しく記録するということがどういうことかが本書に凝縮されていることが分かる。
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