ブランコ乗りのサン=テグジュペリ の商品レビュー
表紙とタイトルに惹かれて読了。 切なく儚い印象のお話。 カジノ街の中心で象徴的な存在の少女サーカス。 空中ブランコのサン=テグジュペリ、歌姫のアンデルセン、猛獣使いのカフカ、パントマイムのチャペック、アメリカ帰りのブラックジャックディーラーのアンソニー。 キャラクターがどれも魅...
表紙とタイトルに惹かれて読了。 切なく儚い印象のお話。 カジノ街の中心で象徴的な存在の少女サーカス。 空中ブランコのサン=テグジュペリ、歌姫のアンデルセン、猛獣使いのカフカ、パントマイムのチャペック、アメリカ帰りのブラックジャックディーラーのアンソニー。 キャラクターがどれも魅力的。わずかしか登場しないのに、アンソニーには恋をしてしまった。
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少女四人の視点で、柔らかく、淡々と静かに語られるそのくせ、中身は最初から最後まで苛烈で荒々しい物語だった。こうありたい、という心情のための生き方は、高飛車なんて言葉では生温く、傲慢と呼ぶのが正しい。この人の書く話はいつも凄い勢いを感じて、息を詰めるように読んでしまう。たかだか文庫...
少女四人の視点で、柔らかく、淡々と静かに語られるそのくせ、中身は最初から最後まで苛烈で荒々しい物語だった。こうありたい、という心情のための生き方は、高飛車なんて言葉では生温く、傲慢と呼ぶのが正しい。この人の書く話はいつも凄い勢いを感じて、息を詰めるように読んでしまう。たかだか文庫本一冊の人生が、流星が駆け抜けるが如く、燃え上がって走り去って行く、それが、激しすぎて、びっくりするほど怖い。アンデルセンが好きだなぁと思ったのだけれど、やっぱりサン=テグジュペリの激情が一番圧倒されるかな。
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このサイトで見つけて本屋さんに注文して買った本。 素晴らしい物語だった。 面白くてスラスラ読めた。 少女たちの花のように咲く一瞬の儚さと美しさ。 完璧でも完全でもなく不完全でありなさい、グッと心にきた。 一時の夢をみせてくれる、そんな物語。
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とてもよかったなー。 通勤電車の中で読んでたけど、駅に到着して歩き出すといつも頭の中で毛皮のマリーズの星の王子様が流れたなー。
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人食い3部作から読み始めたので、全く毛色の違ったお話でまず驚きました。それでもやはり、この方の作品はどこかしら欠陥を持った少女たちが逞しく生きる姿を美しく描いていてとても読んでいて勇気をもらいます。今回特に素敵だなと思ったのが、サーカスの役職にそれぞれ有名な作家の名前が肩書きとし...
人食い3部作から読み始めたので、全く毛色の違ったお話でまず驚きました。それでもやはり、この方の作品はどこかしら欠陥を持った少女たちが逞しく生きる姿を美しく描いていてとても読んでいて勇気をもらいます。今回特に素敵だなと思ったのが、サーカスの役職にそれぞれ有名な作家の名前が肩書きとしてつくとろです。サン・テグジュペリは私も大好きで、そのせいもあって読み始めたのですが、ブランコ乗りと飛行士であった彼の名前とがこのようにリンクするとは思っていませんでした。歌姫についても然り。私はまだカフカやチャペックの作品を知らないので、読んでみてから改めてこの作品を読み直したいと思いました。紅玉さんの知識の深さと、それを開けっぴろげにせず登場人物の背景に持ってくる書き方にとても好感を覚えるステキな作品です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短い本なのに、5人(かな?)の少女の生き様が描かれていて凝縮されている一冊。 それぞれ方向性が違う強さを持っていて、強い人間とは何なのか、ということを訴えかけてくるよう。 余談ですが、女性向けの小説となると男性側はこういう面子になるんですね!
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てぃーぬオススメ本 著名作家の名前を冠した少女サーカスのお話。 サスペンスっぽい内容も合わせて女の子たちの心の動きがとても面白く読むことができました。 みんなかっこ良くて可愛かった。
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なんとも美しく残酷な物語だった。 歪んでいるのに潔くて、いっそ清廉さを感じる。 アンデルセン、すきだなぁ。彼女の覚悟は美しい。 こういう少女小説、さいきん少なくなったよね。
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夢を生きる「覚悟」の話。少女たちは皆異なる「覚悟」を持っていて、それぞれが正しく、それぞれが美しい。靭やかな強さを貰えるような物語だと思う。
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