1,800円以上の注文で送料無料

ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた の商品レビュー

3.7

11件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    3

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/01/02

人間と遭遇すると、なぜ様々な動物が絶滅するか、についてネアンデルタール人について当てはめた本。 ネアンデルタール人が絶滅した原因として、気候変動、ホモ・サピエンスが殺した等々が言われている。 同じ餌を奪い合う状態だと、どちらも共存することはない。ネアンデルタール人と現生人類につい...

人間と遭遇すると、なぜ様々な動物が絶滅するか、についてネアンデルタール人について当てはめた本。 ネアンデルタール人が絶滅した原因として、気候変動、ホモ・サピエンスが殺した等々が言われている。 同じ餌を奪い合う状態だと、どちらも共存することはない。ネアンデルタール人と現生人類についても同様。 現生人類はオオカミイヌを狩りに使うことができたので、ネアンデルタール人より餌を撮るのに有利であった、とする説。

Posted byブクログ

2023/08/05

出アフリカ近辺と犬に興味がある人にはかなりストライク。最初の家畜としてイヌが誕生したのは1.2万年前と大学で習ったけど、犬との付き合いはそんなに浅くないのです。加えて、ネアンデルタール人がなぜ衰弱して行ったのか、現生人類がどれだけ脅威的な侵入種なのかも丁寧に検証されていて勉強にな...

出アフリカ近辺と犬に興味がある人にはかなりストライク。最初の家畜としてイヌが誕生したのは1.2万年前と大学で習ったけど、犬との付き合いはそんなに浅くないのです。加えて、ネアンデルタール人がなぜ衰弱して行ったのか、現生人類がどれだけ脅威的な侵入種なのかも丁寧に検証されていて勉強になった。そういえばヒトはいつから白目になったんだろう。ところで題名を期待して読むとギャグかと思うくらいに裏切られる。原題の方がテーマとしては正しいのかな。

Posted byブクログ

2022/06/01

無類のネアンデルタール好きの自分はイケるが、一般の方は退屈だと思う。 ホラアナグマ、ホラアナライオンの連発でテンション上がる。

Posted byブクログ

2022/04/26

面白かった。 題名の通りで、ネアンデルタール人は、ヒトがオオカミを家畜化した事がきっかけとなり絶滅した、とする推論本。であるがために過小評価気味な本だと思うのだが、、、そこ至る迄の事実と背景情報はとても説得力を持って書かれていて、勉強になった。 犬が好きで犬関連と本だとおもい...

面白かった。 題名の通りで、ネアンデルタール人は、ヒトがオオカミを家畜化した事がきっかけとなり絶滅した、とする推論本。であるがために過小評価気味な本だと思うのだが、、、そこ至る迄の事実と背景情報はとても説得力を持って書かれていて、勉強になった。 犬が好きで犬関連と本だとおもい手にしたが、犬よりもネアンデルタール人情報の方が圧倒的に多い。 ネアンデルタール人は、何十万年も生存していたので気候変動で絶滅したとは考えにくい。しかし、待ち伏せ接近狩猟から進歩しなかった事、食べるもののほとんどが肉という多様性に欠けていたこと、など4万年前には衰退傾向にあったと考えられる。 そこにホモ・サピエンスの登場により獲物・住処などの「頂点捕食者」の位置をめぐる争いが起きたと思われる。(頂点捕食者...イエローストーン国立公園にて、放たれたオオカミ31匹によりコヨーテが頂点の座から引き摺り下ろされ自然な食物連鎖構造となった)

Posted byブクログ

2021/04/03

犬が家畜化されたのは1万年位前というのが定説だったが、最近の研究では3万年位前らしい。他の動物を家畜化した生物は人類だけで、ヒトとイヌ(オオカミイヌ)が協力することでマンモス狩りで他の食物連鎖の頂点動物を圧倒し、絶滅させた、という著者の仮説。ただ、ネアンデルタール人と人類がラップ...

犬が家畜化されたのは1万年位前というのが定説だったが、最近の研究では3万年位前らしい。他の動物を家畜化した生物は人類だけで、ヒトとイヌ(オオカミイヌ)が協力することでマンモス狩りで他の食物連鎖の頂点動物を圧倒し、絶滅させた、という著者の仮説。ただ、ネアンデルタール人と人類がラップしているのは5千年程度で、人類がヨーロッパに進出する前からネアンデルタール人はかなり衰退していたらしい。

Posted byブクログ

2019/04/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

全ての学説が仮定から始まるとすれば、ヒトがネアンデルタール人を絶滅させたのは、一つの学説であると同時に仮設だろう。 研究者でない人間としては、本説がどの程度の支持を得ているのかは不明であるが、興味深く感じられた。 とは言え、生態系やイヌを家畜にする過程については述べられているものの、実際に、現生人類がどれほどの圧力をネアンデルタール人に加えていたのか、具体性が見えてこないから印象論に感じられてしまう。 それでも、考古学や生態系について知識欲を満たしてくれる良書ではないか。と感想を抱いた。

Posted byブクログ

2019/01/24

約四万年前ユーラシア大陸で現生人類がオオカミを家畜化したことにより、ネアンデルタール人を絶滅に追いやる一端を担ったのではないか。という本書。著者本人も認めている通り、四万年前はすでにネアンデルタール人は遺伝的多様性を失っており絶滅に向かっていた。オオカミイヌの最古の化石も同時期。...

約四万年前ユーラシア大陸で現生人類がオオカミを家畜化したことにより、ネアンデルタール人を絶滅に追いやる一端を担ったのではないか。という本書。著者本人も認めている通り、四万年前はすでにネアンデルタール人は遺伝的多様性を失っており絶滅に向かっていた。オオカミイヌの最古の化石も同時期。となると、この説を補強する必要があるだろう。 海外ノンフィクションのさだめで訳書が出る頃にはすでに新しい知見が起きていることも多く、本書もその例外からは免れない。 イスラエルでは18万年前の現生人類化石が発見され、東アジアでも現生人類とネアンデルタール人の混血が発見されたことで、ユーラシア大陸への現生人類到達は従来説より大幅に繰り上がりそうだ。今後、オオカミの家畜化の時期なども再発見があるだろう。 また、ネアンデルタール人以外の人類には一切触れられていない。

Posted byブクログ

2017/06/19

ネアンデルタール人の絶滅、イヌの家畜化について、もともと考えられていたよりも1〜2万年ほど遡る可能性がある、という研究が近年出ている。 この2つの事象をつなげて、ホモ・サピエンスはイヌを家畜化したことにより狩猟効率を向上させ、大量の獲物を狩り勢力を拡大することで、間接的にネアンデ...

ネアンデルタール人の絶滅、イヌの家畜化について、もともと考えられていたよりも1〜2万年ほど遡る可能性がある、という研究が近年出ている。 この2つの事象をつなげて、ホモ・サピエンスはイヌを家畜化したことにより狩猟効率を向上させ、大量の獲物を狩り勢力を拡大することで、間接的にネアンデルタール人を絶滅に追い込んだのではないか、 というのがこの本の大枠の論の流れである。 すごく面白いのだけれど、ネアンデルタール人が絶滅した時期とイヌの家畜化の証拠だと著者が主張している時期には現時点で数千年の開きがあったり、どうしても疑問の残る結果になってしまっている。 大筋は上記の通り消化不良な感じなのだけれど、紹介されている研究はとてもおもしろかった。 例えば、”オーストラリアに最初に到達したホモ・サピエンスの数”を調査する、という研究。 遺跡の数の推移は人口増と同じような形になる、という仮定を行う。 "オーストラリアにホモ・サピエンスが作成した遺跡の数の年代毎の推移"から人口の増加率を計算し、オーストラリアにヨーロッパ人が到達したときのアボリジニの人口の数から逆算してオーストラリアに到達したホモ・サピエンスの数を見積もる、というもの。 こんな具合に、限られた証拠からこんなふうに調査していっているのか、ということがわかって非常に興味深い。

Posted byブクログ

2016/12/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 ある発見により今までの常識が一気に変わる。そのことがこの本に書かれている。  読んでいるとエイラシリーズを思い出した。だが新人類の方ではイヌは登場していなかった気がする。  2014年ベルギーのゴイエ洞窟のイヌ科の動物が、それまで想定されていたよりはるかに古い3万6000年前後(較正年代)だったという発見からこの本が生まれた。イヌがホモサピエンスと一緒に生活、狩りをしていたのではないか、そのことがネアンデールタル人の絶滅に関連しているのではないかと、いう事を投げかけているのが本書の主旨だ。  今のヒトは侵入生物であるという考えは面白った。また種が生き残るのに必要な個体数『最少存続可能個体数』(MVP)が1000固体ではすくないという指摘も新鮮だった。  主旨に行きつくまで、時間がかかるが、面白い内容だったと思う。

Posted byブクログ

2016/02/16

書名通りで、かつ各媒体に取り上げられた書評通りに素晴らしい内容だった。 知的好奇心をくすぶる刺激的な学説。 多くの参考文献や最新の研究結果などをふまえ、丁寧に論じられている。 ただ、自分の予備知識が少ない、あるいは、この専門家でもないので、充分に理解できたかといえば、まだま...

書名通りで、かつ各媒体に取り上げられた書評通りに素晴らしい内容だった。 知的好奇心をくすぶる刺激的な学説。 多くの参考文献や最新の研究結果などをふまえ、丁寧に論じられている。 ただ、自分の予備知識が少ない、あるいは、この専門家でもないので、充分に理解できたかといえば、まだまだである。 英語が堪能で、かつこの分野に関心がある人は、すでに原著で読んでいるだろうが、巻末にある参考文献も読むことができると思えば羨ましい限りだ。

Posted byブクログ