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なごり歌 の商品レビュー

3.7

20件のお客様レビュー

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2024/04/23

人間ってのも まぁ なかなか いいもんだね と 思わせてもらえる 朱川湊人さん 少し前に マリ共和国の友達と話していて 彼が 初めて日本に来た10数年ほど前に 初めて新幹線に乗ることがあったそうな その時に 新幹線の駅のホームで待っていた時 目の前を ものすごい速さで何かが通過...

人間ってのも まぁ なかなか いいもんだね と 思わせてもらえる 朱川湊人さん 少し前に マリ共和国の友達と話していて 彼が 初めて日本に来た10数年ほど前に 初めて新幹線に乗ることがあったそうな その時に 新幹線の駅のホームで待っていた時 目の前を ものすごい速さで何かが通過していった 横にいた連れ合いに 今のは 何ですか? と聞き、それが 自分の乗るモノだと教えられたときに あぁ それには 僕は乗ることができない と 強く思ったそうです 人の常識、常態を飛び越えてしまったものに対する 畏怖を 我々はもっと感知すべきかも知れない 私たちは 誰でも そういう畏怖の心を 持ち合わせているはず 朱川さんの小説を読んでいると そういう気持ちを取り戻せるような気がします

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2023/04/25

1970年台の団地を舞台にした郷愁人間模様短編集。ちゃぶ台をあげて布団を敷いていた時代以降、食卓があるDKの生活に憧れ何十倍もする公団入居の抽選に応募していた頃のキラキラどろどろした世の中を彷彿させる。

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2023/03/28

かたみ歌を読んだ後にこちらのなごり歌を読む、という流れを踏まえてみたが、こちらの作品単体で読んでも充分楽しめる作品です。  アカシア商店街でテーマソングの様に流れていたというあの曲や、木綿のハンカチーフ、心の旅、作中出てくる実在の楽曲を聴きながら作品の世界観に浸れるというのが嬉し...

かたみ歌を読んだ後にこちらのなごり歌を読む、という流れを踏まえてみたが、こちらの作品単体で読んでも充分楽しめる作品です。  アカシア商店街でテーマソングの様に流れていたというあの曲や、木綿のハンカチーフ、心の旅、作中出てくる実在の楽曲を聴きながら作品の世界観に浸れるというのが嬉しい演出でした。

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2021/11/16

’21年11月16日、読了。 この何日かで、朱川湊人さんの短編集を三冊、読みました(いっぺんさん、かたみ歌、なごり歌)。そのうち、「かたみ」と「なごり」は、連作短編集で、かつ繋がっています。 この「なごり歌」の方が、「かたみ」より、ファンタジー色が強いと感じました。とても、楽...

’21年11月16日、読了。 この何日かで、朱川湊人さんの短編集を三冊、読みました(いっぺんさん、かたみ歌、なごり歌)。そのうち、「かたみ」と「なごり」は、連作短編集で、かつ繋がっています。 この「なごり歌」の方が、「かたみ」より、ファンタジー色が強いと感じました。とても、楽しんで読み進み、あたたかな読後感、でした。(かたみ歌の方が、異界色?は強いと思います。)最後の、伏線回収、というか全てが繋がる感じは、やはり流石!やはり、上手い! 次は何に、行こうかなぁ…朱川作品との新しい出会いに、年甲斐もなくワクワクしてます!

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2021/10/06
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「かたみ歌」の続きで読む。今度は団地が舞台。なぜ昭和40年代の頃を扱うのかわからないが、ある種のノスタルジーを感じる読者がいるに違いない。連作なのに、互いに話がつながりあっているのが、もうひとつの謎解き。認知構造を変える手法としては学ぶべき点が大。

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2021/08/16
  • ネタバレ

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虹ヶ本団地を舞台にした連作。粒ぞろい。①、②は意外な結末が楽しいが、⑦がやるせなく後味がよくない。オススメは⑤。 ①遠くの友だち 表紙はこれか。撫でるのもいいが、一緒に遊んでくれた方が楽しいに決まってる。 ②秋に来た男 妻・智津子の秘密が、紛らわしいというか可愛いというか。いや、可愛くはないか。 ③バタークリームと三億円 推理ドラマのように〈続く〉で終わる。読者を「騙す」幾つかの仕掛けが心地いい。 ④レイラの研究 一瞬の表情に惹かれ好きになった事が自分にも。でもあっけなく終わるなぁ、普通。 ⑤ゆうらり飛行機 朱川短編の真骨頂。じわじわくる読後感がたまらない。ただの一ファンの感想です。 ⑥今は寂しい道 ラストシーンは日本昔話のよう。307頁5行目「何十年も夫婦を・・・」深いなぁ。 ⑦そら色のマリア ③の種明かし。でもスッキリしないな。憎むべき犯人の運命が過酷過ぎたからか。

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2021/07/03
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2021/6/29 団地ができてあこがれだった時代からその後10年くらいの話。 ノスタルジックってこういうことだよね。 ただ、私今ノスタルジックを欲してなかった。 カンフル剤を欲していた。 隠れた殺人時間が暴かれたりもしたけどそれも刺激は控え目で、ウトウトしながら帰りの電車に揺られました。

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2021/05/06

『かたみ歌』同様、死を、単なる終わりとしてとらえるのではなく、世界の広がりとして描く。小説という物語形式だからこそ、それが充分に伝わる。小説以外ではなかなかこれは表現できないだろう。

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2021/04/04

『かたみ歌』の舞台である「アカシヤ商店街」から 虹ヶ本団地という巨大団地に舞台を移した続編? 登場人物達がリンクしてます。 「遠くの友だち」「秋に来た男」 「バタークリームと三億円」「レイラの研究」 「ゆうらり飛行機」「今は寂しい道」 「そら色のマリア」の7編からなる連作短編集で...

『かたみ歌』の舞台である「アカシヤ商店街」から 虹ヶ本団地という巨大団地に舞台を移した続編? 登場人物達がリンクしてます。 「遠くの友だち」「秋に来た男」 「バタークリームと三億円」「レイラの研究」 「ゆうらり飛行機」「今は寂しい道」 「そら色のマリア」の7編からなる連作短編集です。 まさしく昭和レトロ・・・ 日常に紛れ込んでくる非日常を楽しめます。

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2020/07/04
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朱川湊人の一番得意なボールをど真ん中に真っ向勝負で投げてきたような短編集。舞台は昭和中期から後期のマンモス団地。団地があこがれだった時代から古くさくなる半世紀弱。 それぞれの物語が少しずつリンクして、短編集を読み終わったら全体の俯瞰構造がうっすら見え出すという構成を仕組み。 ひとつひとつの短編に題名のとおり「名残」を惜しむ登場人物たちと、その時々の歌が織り込まれて、うっすらとしたホラー(いやノスタルジー範疇の幻想)をちりばめて…。 特に我々みたいな世代にとってはドンピシャ。そういや、スーパーカーブームとデレクアンドドミノスってほぼ同じ年代の流行やったんやねぇ。とか、新しい発見もあったりで…。 これは朱川湊人の代表作なんじゃないかな? 「何事もゆっくり、ゆっくりでいいんですよ」まさしく至言!

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