圏外編集者 の商品レビュー
東京に住んでいる頃は中央線が大好きだった。 中央線沿いの初めての一人暮らしの部屋は6畳一間のワンルームでも私にとってはお城だった。今は地方に住んでいるが、ROADSIDEは十分に面白い。わざわざ旅行で来たら王道しか行かないけれど、住んでいれば寄り道ができる。その寄り道に、深みがあ...
東京に住んでいる頃は中央線が大好きだった。 中央線沿いの初めての一人暮らしの部屋は6畳一間のワンルームでも私にとってはお城だった。今は地方に住んでいるが、ROADSIDEは十分に面白い。わざわざ旅行で来たら王道しか行かないけれど、住んでいれば寄り道ができる。その寄り道に、深みがある。本当に激渋な地元民しか知らない情報は、インターネットには載っていない。地元民も、あまりに当たり前すぎて特に注目していないものも多く、確かになかなか表に出て来ない。よそ者である自分だからこそ見えるものがあると思っているので、作者の視点には共感するところがあった。 勝ち組負け組、というくくりにとらわれず、自分なりのスタイルを貫く姿はかっこいい。トンガったままこの歳まで突き進むと、それがひとつのスタイルで確立する。他の本も読んでみようと思った。
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ネットに本当に面白い情報はのってないんだろうね。自分の足で自分の目で世の中を見るってことなのでしょう。
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大学で就職活動が迫ってきたころ、「なんだかこの先の人生、タイヘンで、めんどくさくて、つまらなそうだなぁ…」と鬱々としていた時に、「TOKYO STYLE」と出会った。「あ、こんなふうにテキトーに生きてもいいんだ?」「こんな人が現実にたくさん存在してるんだ!」と救われる思いがした。...
大学で就職活動が迫ってきたころ、「なんだかこの先の人生、タイヘンで、めんどくさくて、つまらなそうだなぁ…」と鬱々としていた時に、「TOKYO STYLE」と出会った。「あ、こんなふうにテキトーに生きてもいいんだ?」「こんな人が現実にたくさん存在してるんだ!」と救われる思いがした。自分も「多数決で負ける子」の方の人間だったから。 出版とはまったく無関係の仕事をしているけれど、この本に書かれている著者の仕事に対するプライドや愛情は、とても素敵で、その姿勢を見習いたいと思った。自分の仕事を全うするためなら、60歳になっても人に頭を下げられる、「毎月の振込よりも、毎日のドキドキの方が大切」とか言い切れるのって、すごくカッコいいなと。二十数年たって、また一つ救われた思いです。
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たくさん本を作って、そのうちのいくつかが異常なのかと思っていたが、作った本すべてがある意味有名になっているということが分かりびっくりした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
手っ取り早く編集云々みたいなことを読み取りたいのであれば、本書の後半1/3あたりから読み始めればいいと思うけど、テクニックだけじゃないナマモノをちょっとでも多めにいれたのを残したい。と思う編集者を目指しているのであれば最初からちゃんと読まないとダメです。ちなみに、個人的にはこれから読みたい書籍のいいライブラリーだな。とも。 そして、ネタバレごめんな話として一つ。アクセス数という魔物の項はしっかりと読んでおいた方がいい。以上、簡単だけどレビュー弾
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言っていることは、間違っていないし、「その通り」なのだけど、考え方の古さは否めない。。著者の年代を考慮すれば仕方ないことだが。
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森本あんりさんの「反知性主義」を読んだあとでしたので、都築さんの一貫した立ち位置が良く分かる気がしました。美術館で展示されている絵が、コンサートホールで聴く音楽が、俳人・歌人・詩人といわれている方は発表するものが俳句・短歌・ポエムである…という権威、特定の領域を、特定の大学や特定...
森本あんりさんの「反知性主義」を読んだあとでしたので、都築さんの一貫した立ち位置が良く分かる気がしました。美術館で展示されている絵が、コンサートホールで聴く音楽が、俳人・歌人・詩人といわれている方は発表するものが俳句・短歌・ポエムである…という権威、特定の領域を、特定の大学や特定のルートで修めたことを持って、それ以外のルートから誕生するものに対して、越権行為を働いていないか。都築さんは、たくさんのものを示すから、おのれの物差しで良さを感じとることをずっと訴えているように思いました。『ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行』の取材で思うに、地方出身の東京在住者、地方に住みつづけている人、前者は地元には何もないと東京に出て来るし、地元に住んでいる人は地元のいやなところは見えないように暮らしているしで、結局口コミは役に立たず自分で走り回ってみないとおもしろいものには行き当たらないという話が印象に残っています。
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面白い。 人として面白い人なんだろうと思う。 文章を読んでいて若いなぁ〜と思いながら読んだ。 エネルギッシュ。
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自分は編集とか、アートとか全く関係ない仕事してるけど、もっと大きな視点で「生き方」を提示されるというか、エネルギーもらえる内容だった。こういう感じに少しでも近づける大人に私はなりたい!メルマガも登録させていただきましたー。
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間違いなく出版業界の圏外だ。脳みそをグーパンチされたような衝撃で、私の世界の中心を、大多数を見せてくれた。受け入れたくない現実は、この本自体も矛盾させる。 自分のパソコンを手に入れた8年前頃からテレビをほとんど見なくなった。インターネット漬けになって、それも落ち着いてきた。ほしい...
間違いなく出版業界の圏外だ。脳みそをグーパンチされたような衝撃で、私の世界の中心を、大多数を見せてくれた。受け入れたくない現実は、この本自体も矛盾させる。 自分のパソコンを手に入れた8年前頃からテレビをほとんど見なくなった。インターネット漬けになって、それも落ち着いてきた。ほしい情報は、どうすれば手に入るのか、まだ考える。与えられるものではなくて、掴みとっていくしかない。 著者のこれまでを振り返ることで、価値観みたいなものの変化がありありと伝わる。今が人生で一番忙しく楽しくて仕方ない日々を生きているのは、羨ましい。 インターネットや新しい技術が変えた世界で、今が明確に見えた。これからどうしていくか考え続けるだろう。出版やアート業界だけに限った話ではない。情報化社会の波に流されている私は、この本に出会ったがために視点を変えざるを得ない。
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