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二重生活 の商品レビュー

3.1

49件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    13

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

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2024/03/16

題材と、風景描写と、文体がとても好きだった。 フランス文学には明るくなさすぎるけど、篠原教授が優しく教えてくれる(?)のですごく腑に落ちた。この教授ちょっとネジが外れてて良い。 主人公視点で物語が進む中、彼氏などに対する認知がどんどん歪んでいってるのが地の文から伝わってきて良か...

題材と、風景描写と、文体がとても好きだった。 フランス文学には明るくなさすぎるけど、篠原教授が優しく教えてくれる(?)のですごく腑に落ちた。この教授ちょっとネジが外れてて良い。 主人公視点で物語が進む中、彼氏などに対する認知がどんどん歪んでいってるのが地の文から伝わってきて良かった。この主人公は普通に頭がおかしい大学院生だと私は思うが、尾行が白熱してくるとこちらも興奮してきて、あれ私にもそんな異常性が...?なんて思って新鮮だった。尾行はしません。 読み終えた率直な感想は「ひまで良いなあ」だった。

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2023/06/12

映画と本の両方を比べてみた。 個人的には本のストーリーのほうが好みだ。映画は事件をつくり過ぎていて、終わり方も暗く悲しい感じがした。小池真理子さんの短編集の贅肉を読んで、面白くて、映画化されてる本作を読んでみた。ちょっとまどろっこしい表現と感じるところもあったが、表現力は流石だと...

映画と本の両方を比べてみた。 個人的には本のストーリーのほうが好みだ。映画は事件をつくり過ぎていて、終わり方も暗く悲しい感じがした。小池真理子さんの短編集の贅肉を読んで、面白くて、映画化されてる本作を読んでみた。ちょっとまどろっこしい表現と感じるところもあったが、表現力は流石だと思う。 最後の終わり方には★5つけたい。

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2023/05/13

ただ単なる恋愛小説。 「文学的哲学的尾行」という言葉は初めて聞いて興味を持ったが、実のところあまり良くわからなかった。

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2023/05/10

哲学的・文学的尾行をやってみたら…と好奇心で動く珠に共感できず、なんかずっと気持ち悪さが付き纏っていました。 ずっと下手くそな尾行をしているのに悦に入ってるし、その上タクを疑いまくりなのがキモいな〜と思いました。でも結局タクとも仲良くやっていけそうだし、石坂とも和解?しちゃって...

哲学的・文学的尾行をやってみたら…と好奇心で動く珠に共感できず、なんかずっと気持ち悪さが付き纏っていました。 ずっと下手くそな尾行をしているのに悦に入ってるし、その上タクを疑いまくりなのがキモいな〜と思いました。でも結局タクとも仲良くやっていけそうだし、石坂とも和解?しちゃって…いいの?こんなに赦されまくって良いのかしら?とちょっとモヤモヤ。 篠原教授と珠が2人きりで尾行について話す時「恭しく箱に並べられていないところがいいですね。チョコレートというものは、こんなふうにぎゅうぎゅうに、乱暴に詰めこまれているほうが、〜」というチョコのくだりはそうそう!と思いました(笑)

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2023/02/06

それが他者から見てどうとか、なにに役立つのかとかそういった事はあまり重要でない、そんな気持ちはとても共感できる。 なんの関係もない人を尾行する、なんだか今すぐ自分もできそうで、そこも興味がそそられるポイントである気がする。

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2022/12/13

「尾行を哲学する」 「ひょっとすると読者自身、だれかのあとをつけたくなってしまうかもしれない。」 という帯の文言に惹かれて購入。 読後は尾行を哲学するという意味も解らず、だれかのあとをつけたくもならなかったけれど、物語はスリリングで面白かったです。 特に、主人公が近所の男を尾行を...

「尾行を哲学する」 「ひょっとすると読者自身、だれかのあとをつけたくなってしまうかもしれない。」 という帯の文言に惹かれて購入。 読後は尾行を哲学するという意味も解らず、だれかのあとをつけたくもならなかったけれど、物語はスリリングで面白かったです。 特に、主人公が近所の男を尾行をし男の秘密を知っていくことで、自分の恋人に抱いている感情が徐々に変化していく過程の心理描写が興味深かったです。

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2022/10/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一言でまとめると、女子大生が純粋な観察目的で見知らぬ他人を尾行するようになるが、その対象者に気づかれて最終的には仲良くなる話。 見知らぬ他人を尾行する、というモチーフが興味をそそったので読んでみた。特に謎もサスペンス要素もなく、ただただ!女子大生の日記を読んでいるようだった。 尾行する自分、尾行されている男の不倫、女子大生の恋人、など何となく不穏な雰囲気を醸し出しているのだが、特に問題も起きずどんでん返しもなく、自由研究のレポートみたいな小説だった。

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2022/06/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 短編でも長編でも、小池氏の物語の主人公は比較的中年層の人物が多いのだが、本作品の主人公は25歳の現役大学院生である「珠」。その点でも新鮮味があって楽しめたし、珠の当て所なく街を歩く描写やカロリーオーバーになってることに気付きながらも食事を進める姿には、当時大学生だった自分自身と重なるところがあり、個人的には親近感を覚えた。  物語は安定の小池節が炸裂し、日常風景に潜む心理サスペンスに見事に惹きつけられた。  中盤の展開は、ページをめくる手を止められないほど夢中で読み進められたが、その分期待が大きくなり過ぎてしまったのか、ラストはやや消化不良に感じた。  馴染みある鉄道会社の名前が出てきた為、本当にすぐそこで起こっているかのようなリアリティさがあり楽しめたし、フランス文学にも興味が湧いた。

Posted byブクログ

2021/12/01

「文学的・哲学的尾行」の物語。 この話を読んで、実際に全く知らない人を、 ただただ尾行する楽しさは確かにありそうだなと感じた。 人の生活の一部を安全な場所で覗き見ることは 好奇心をそそられ、若干の優越感を得られると思う。 「結局のところ、人は秘密が好きなのだ。 彼が失いたくない...

「文学的・哲学的尾行」の物語。 この話を読んで、実際に全く知らない人を、 ただただ尾行する楽しさは確かにありそうだなと感じた。 人の生活の一部を安全な場所で覗き見ることは 好奇心をそそられ、若干の優越感を得られると思う。 「結局のところ、人は秘密が好きなのだ。 彼が失いたくないのは、特定の誰か、ではなく、秘密そのものなのではないだろうか。」 このフレーズは、秘密を抱えた人間は誰しも少しは考えることではないかと思った。 秘密を抱えている人間は相手に対して猜疑心を持ちやすくなったり、 尾行相手と自分の取り巻く環境の共通点を見出すと、自分は同じルートを辿っているのではないかと不安にかられるという点は、納得できるものがありました。 結末がどうなるかハラハラして最後まで一気に読めました。 人間の知りたいという好奇心をついた興味深い作品でした。

Posted byブクログ

2021/02/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

他人の生活を尾行によって覗き込むような感覚がいつの間にか、そこに心を置いてしまって自分と重なる部分に注目置いてしまう この本の中で卓也だけ秘密を持たないように書かれているけど、 誰しもが秘密を抱えて過ごす中で卓也も同様ではないかと思った 卓也の言葉に安堵する珠も表面だけ見えてる 私自身疑い深いからか、珠を自分に置き換えて考えても尾行の終始、自分から相手が見えて観察している限り相手から自分も筒抜けだと思う、から上手く誤魔化せたと表現してる珠は間抜けに思えたし思慮浅いと思った でも、人を疑い深いのは普段から私が周りに対して何かしら秘密を抱えて過ごしているからで 相手にも自分自身同様に見えていない部分があるのでは?と考えるからだと思う 珠の行動は奇妙だと思ったし、もし私の生活に詮索入れる人が居れば、石坂同様に気味が悪い人物だと考えるけど 一目入った他人の生活を詮索してしまうことが私にもあるし、SNSで流れてきた他人の私情を知ることもあるから 結局は私も一緒かなと思った、 考え浅い私にとって考え込んでは、難しい、、

Posted byブクログ