文学会議 の商品レビュー
文学会議に出席する文学者のクローンを作成するという表題作のほか、パンクな少女がスーパーマーケットを襲撃する作品「試練」の中編2作を併せた本。 文学会議は、話の導入部分はおとなしく始まるものの、すぐにギアはトップに入り、わけのわからない方向に。 そういえば、試練も同じように、静か...
文学会議に出席する文学者のクローンを作成するという表題作のほか、パンクな少女がスーパーマーケットを襲撃する作品「試練」の中編2作を併せた本。 文学会議は、話の導入部分はおとなしく始まるものの、すぐにギアはトップに入り、わけのわからない方向に。 そういえば、試練も同じように、静かに始まったはずが、いきなりトップギアに。 こういう作品は、考えながら読むよりも、その展開の場面を楽しんで波に乗っていくタイプの作品だと思います。 深く考えるというより、場面場面の絵が浮かび上がってくる。その場面展開はとてもシュールです。 が、そういうところは面白いけど、私はすこし苦手。
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アルゼンチンの作家セサル・アイラ 1997年発表の「文学会議」と1992年発表の「試練」の2篇の中編小説を併せたもの。「文学会議」が素晴らしいです。 表向きは作家、実はマッドサイエンティストでクローン技術を極めたという主人公がベネズエラで開催される「文学会議」に出席する機会を利...
アルゼンチンの作家セサル・アイラ 1997年発表の「文学会議」と1992年発表の「試練」の2篇の中編小説を併せたもの。「文学会議」が素晴らしいです。 表向きは作家、実はマッドサイエンティストでクローン技術を極めたという主人公がベネズエラで開催される「文学会議」に出席する機会を利用して天才作家のクローンを大量生産、世界征服を目指すという、何だかわけのわからない物語りが主人公によって語られる「文学会議」。ストーリーよりも常に脇道にそれて行くようなその饒舌な語りが全てという感のする作品。面白いです。 暴走する少女たちを描いた「試練」もハチャメチャな物語りで良いのですが、少女たちのネチネチとした会話が私の好みではありませんでした。
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筒井康隆がもしユーモアセンスを出し惜しみしたら、こんな作品になるのだろうか、という印象。 思弁的なパートと、物語が急展開するパートとの、豹変ぶりは面白い。
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