私たちはどこから来て、どこへ行くのか の商品レビュー
文系著者による理系科学者へのインタビュー集。これまでシンプルで分かりやすいので納得していたダーウィンやドーキンスの理論もそれだけじゃ説明できないんですね。そして、量子論。全ては確率でしか存在せず、認識した時点で確定する。認識しなかった世界はパラレルワールド。これが最新科学!なんか...
文系著者による理系科学者へのインタビュー集。これまでシンプルで分かりやすいので納得していたダーウィンやドーキンスの理論もそれだけじゃ説明できないんですね。そして、量子論。全ては確率でしか存在せず、認識した時点で確定する。認識しなかった世界はパラレルワールド。これが最新科学!なんか周ってる?最近の科学技術の急速な進展で、神の領域がなってきていると思いきや、身近なのに未だに分からないこともあるし、分かれば分かるほど謎が深くなってくる状況もあります。文系人間にも最新科学を教えてくれるこのような著作、待ってます。
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とりあえず一読。面白いと思ったインタビューだけピックアップして、まとめてみようか。 今読んでいる量子力学の本に関わるような内容もあり、なんだか結局いろいろな分野の研究はつながることになっていくのだろうか…と考える。
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あまりにも哲学的な問い「私たちはどこから来てどこへ行くのか」を科学で考えるというコンセプトがまず面白い。色んな分野の学者さん同士で内容が同じところもあればまったく違うところもあって楽しめた。特に団まりなさんの死生観は興奮を覚えた。進化生物学やっぱり面白いなと思える一冊だった。
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2018.7.7市立図書館 延長して借り直してようやく読了。 自称文系の著者が第一線の理系研究者やサイエンスライターに科学や生命、宇宙についての素朴な疑問をぶつけていく。 もともと2012−2014年にかけてPR誌「ちくま」の連載中もずっと読んでいたのでほぼ再読だけれど、定期的に...
2018.7.7市立図書館 延長して借り直してようやく読了。 自称文系の著者が第一線の理系研究者やサイエンスライターに科学や生命、宇宙についての素朴な疑問をぶつけていく。 もともと2012−2014年にかけてPR誌「ちくま」の連載中もずっと読んでいたのでほぼ再読だけれど、定期的に読み直すと発見があったりより深く考えられたりしそうな対談集。 あらためて読んでみて、福岡伸一、団まりな、村山斉、池谷裕二あたりはとっつきやすくて印象に残っていたとおりだったが、藤井直敬は今回はじめておもしろいと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『マンモスの作り方』⇒『Ank:mirroring ape』あたりからの興味の連鎖で読んでみる。 森達也本は『チャンキ』以来か。 実は、その中でも、ヨシモトリュウメイと名乗る謎深い登場人物に、「なぜ生きものにとって最も大事な物質である水は、凍ると密度が小さくなる例外的な性質を与えられたのか。その理由は何なのか」と語らせ、インテリジェント・デザインについて触れていた(本書で2,3度登場する)。『チャンキ』のレビューを読み返してみると、本書も含め、あと『人間臨終考』とで”三部作”なのだとメモしてあった。忘れていた。 本書は、表題にもなっている著者の疑問を、その道の専門家に問うた対話集。自然科学の第一線の研究者10人と濃密な問答が繰り広げられる。 「今日はできの悪い学生に講義するように教えてもらいたいのですが・・・」 と低姿勢で教えを乞うが、著者も相当勉強して臨んでいることがよく分かる。更にドキュメンタリー映画を撮るだけあって、対話をいかに運ぶか、その方向性や他の問題への拡散なども周到に計算されていて、著者のインタビュアーとのしての力量も窺い知れる。例えば、宇宙のダークマターを扱う物理学者の村山斉に対して、インタビュー冒頭いきなり少年時代のことを尋ねる。理由は、 「いずれ宇宙の話になることは大前提であるけれど、その前にできるだけ村山のテンポを崩しておきたい。ならば同じダークマターの話でも、違うニュアンスを引き出せるかもしれないと考えたのだ。」 という著者の策略が記される。読み始める前の会話が交互に並んでいるのかとの予想に反し、著者による、いい具合の編集が入っていること、ドキュメンタリー映画のト書きのような感じで、発せられる言葉の他に周辺状況や補足的な情報も上手く組み込まれていること、著者の対話の駆け引きなどの内面も描かれていて面白い。 最終的に、表題の解は得られない(それは予想されていた)。が、そのことを考えることの面白さに溢れる有意義な試行錯誤、紆余曲折が楽しい。 結局、第1章の福岡伸一との対話に出てくるように、 「結局のところ科学は、最初のWhy、「なぜそれが存在したのか」にどうしても答えることができないので、How(いかに)のほうを一所懸命考えることによって、ある意味ごまかしているわけです。」 と、”なぜ?”への回答はない。さらに、Howについても、それを説明したさまざまな学説も、歴史認識や思想と共に”市場原理”に晒されていて、”発達したメディアによって、あらゆる事象や現象は矮小化される。考古学や歴史認識だってそうしたバイアスから無縁ではいられない”と人類学者諏訪元相手に語り、進化生態学者長谷川寿一との対話では、本書のテーマを語る上での最重要原理のダーウィンの進化論についても、 「当時は産業革命のまっただ中で資本主義の隆盛期で、それに対するアンチテーゼとして社会主義も出てきたわけです。競争原理を強調するダーウィニズムは資本主義を正当化するときは非常に都合のいい根拠になりますから、それでああいう考え方も広がったんだと思います。」 という発言を引き出している。著者もダーウィニズムは、 「社会の近代化と共に社会学的に援用されて、優生思想や差別や格差を肯定する思想に結び付いたとの批判もある。あるいは宗教との相克もある。」 と記す。答が得られないどころか、今ある考え方にも揺さぶりをかける。話題は自然科学に留まらず、著者の意図するところ如何に関わらず多岐多様に広がりを見せ知的興味を刺激する。 生物学者団まりなの、歯に衣着せぬ男性批判も痛快だ。「自然淘汰」、「適者生存」、まさにダーウィニズムが支持され、闘争本能が生き残るために不可欠と思いこまされるのも、 「男の学門がそう思いたがるのだと私は考えています」 と語り、研究者による考え方にも男女性差はあり、”男は単純で競争が好き”と団はバッサリ言い切る。 「長く男性原理が支配してきたアカデミズムの場に身を置いてきたからこそ、彼女の実感として形成された論理なのだろう。」 と著者は分析を加えるが、今後、女性の進出があらゆる分野に拡がり女性による進化論が台頭してくれば、ダーウィニズムも覆されたりするのかもしれない。それこそ性淘汰か?! 実に面白い! そんな各ジャンルの一線級の識者と繰り広げられる丁々発止の対話。付箋紙マーキング箇所が増えるのも無理はない。 大変お勉強になった一冊。
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とても難しい本だった。 結局人間は細胞レベルが生きているということだと思った。 ダーウィンの進化論はまだまだいろいろな考えがあると初めて知った。 誰かがこの宇宙や人間を作ったと言う考えの説についてもう少し調べたいと思った。
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書名はゴーギャンの絵から取られている。人の一生や生老病死、ささやかな喜びや希望など、どのようにも見える絵である。この絵をモチーフに対談が進む。森は文系を自称するが、論理を情緒で伝える技能を持つ。また研究者たちも素直に理系な人々ではない。だから、森の素朴な質問にもみんな誠意を込めて...
書名はゴーギャンの絵から取られている。人の一生や生老病死、ささやかな喜びや希望など、どのようにも見える絵である。この絵をモチーフに対談が進む。森は文系を自称するが、論理を情緒で伝える技能を持つ。また研究者たちも素直に理系な人々ではない。だから、森の素朴な質問にもみんな誠意を込めて答えている。(岡ノ谷一夫)
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当然ながら答えは出ない。 しかし第一線の科学者たちの現代の到達点の紹介として門外漢にも楽しめた。 インタビュアーとインタビュイーが真摯に話し合う姿に憧れを覚える。 それもこれも素粒子の世界を模した姿なのであろう、 なんとなく鈴木光司「リング」の最終巻を読み返したくなった。
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子供の頃に誰もが思う疑問を今現在最先端で研究をされてる方から直接伺う贅沢な本。難しい事も多かったから全ては理解出来てはいないと思うけど、興味深かった。
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第一線の理系の知性に生粋の文系が対峙する、という企画。 でも理系とか文系とかってなんなの? 昨日、工学博士で経営学を教えている方とお話する機会があった。曰く、文系・理系という言葉は海外では通用しないのだと。結局のところ高校で数学が得意だったか苦手だったかが文理の分けの気がする...
第一線の理系の知性に生粋の文系が対峙する、という企画。 でも理系とか文系とかってなんなの? 昨日、工学博士で経営学を教えている方とお話する機会があった。曰く、文系・理系という言葉は海外では通用しないのだと。結局のところ高校で数学が得意だったか苦手だったかが文理の分けの気がするが、高校数学なんて真の意味では数学でないし、この分岐は不幸だ。冒頭に登場する福岡伸一も、たしか文系に鞍替えした、と言っていたような気がする。 さて、その福岡伸一との対談、対談と言っても話し言葉だけが記載してあるわけではない。いきなり大きなテーマを投げかける。福岡は、まずは乾杯をしながら、考える時間をかせがせてもらえますか、と述べる。話が進む。福岡にビールを注ぐ。表情を見る。想像する。そういうことの記述とともに話が進んでいく。 少し、そこに同席しているような気分になる。 私たちはどこから来て、どこへ行くのか。かねてからのテーマではあるが、わからない。わからないが、それを考えることはとても楽しいことだ。いやあ、生きてるのが楽しくなる本だよ!
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