阿片戦争 新装版(四) の商品レビュー
4巻完了。最後まで揺れ続けた皇帝も屈服。イギリス側としては無理にでも戦争を起こして自分に有利な状態にもっていきたいのだから、融和策は無理だったのだろう。阿片戦争が1840年、その後日本にも影響が及ぶが1853年の黒船来航で日本開国(それ以前にもアメリカ、イギリス、ロシアが開国を求...
4巻完了。最後まで揺れ続けた皇帝も屈服。イギリス側としては無理にでも戦争を起こして自分に有利な状態にもっていきたいのだから、融和策は無理だったのだろう。阿片戦争が1840年、その後日本にも影響が及ぶが1853年の黒船来航で日本開国(それ以前にもアメリカ、イギリス、ロシアが開国を求めている)。(同じく鎖国状態だったにも関わらず)日本が清と比較すると積極的に外の状況を知ろうとしていたのは、少しは誇ってもよいのではなかろうか。
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★★★2017年7月レビュー★★★ 長い長い物語が終わった。連維材、林則徐、王挙止・・・多くの魅力的な人物によって彩られた物語、史伝だった。もっとも心の残ったのは深刻な政府、官僚組織の腐敗だ。皇帝への報告は虚偽に満ちたものであり、だれもが責任回避しか頭にない。 本当に責任感をもった、誠実な人間は左遷されるという恐ろしい事態。「過去の中国のこと」と切り捨ててはいけないと思う。現在の会社などの身近な組織でも起こりうることだと感じた。 次に、英軍による残虐行為。1840年時点においても、兵隊による残虐行為が横行していたのか。坂本龍馬が感銘を受けたという「万国公法」たるものは機能していなかったのか。そもそも阿片戦争自体が大義のない戦争であるが。 最終巻では、多くの人物が戦火に倒れた。 カン・ギタンの最期は非常に残念だ。あんなに活発だった若者が、わけも分からず死んでしまったのは悔しい気がする。
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道光帝の命により、戦闘が再開されるが、腐敗した清国軍は各地で連戦連敗。怒れる民衆たちも「平英団」を組織して英国軍に立ち向かうものの、上陸した英兵により国土は阿鼻叫喚の地獄と化す。林則徐は敗戦に慟哭の想いを噛み締めるが、新時代への変化に希望も感じつつ新たな任地・新疆へと旅立つ。(全...
道光帝の命により、戦闘が再開されるが、腐敗した清国軍は各地で連戦連敗。怒れる民衆たちも「平英団」を組織して英国軍に立ち向かうものの、上陸した英兵により国土は阿鼻叫喚の地獄と化す。林則徐は敗戦に慟哭の想いを噛み締めるが、新時代への変化に希望も感じつつ新たな任地・新疆へと旅立つ。(全4巻)
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