人生の道しるべ の商品レビュー
吉本ばななさんと宮本輝さんの対談集。 なんとも柔らかく読んでいてゆったりと気持ちの良い心地になった。
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宮本輝さん、吉本ばななさんの 作品への想い、書くことについて、 人生についての、滋味ある言葉が交わされる対談集。 一章ごとに織り込まれている 御両者の作品の一節が、語られていた言葉に 裏打ちされて、さらに胸にひびく。 このお二人の作品が、いつも心暖めてくれる その底流にあるも...
宮本輝さん、吉本ばななさんの 作品への想い、書くことについて、 人生についての、滋味ある言葉が交わされる対談集。 一章ごとに織り込まれている 御両者の作品の一節が、語られていた言葉に 裏打ちされて、さらに胸にひびく。 このお二人の作品が、いつも心暖めてくれる その底流にあるものに触れられるような対談だった。
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宮本輝さんと吉本ばななさんの対談集。宮本輝さんは、話される日本語も美しいのだなぁと思った。吉本ばななさんは、作品もそうだけど、どうも自分との相性的な問題で、残念ながら肌に合わない。うまく表現できないのだけど、なんというか、未熟さを感じてしまう。
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世の中を少しでも良いものにしたい、生きるって悪くないと伝えたいと思いながら小説を書いているお二人の対談。病気など苦しいことも体験してきたからこその深い言葉。しぼんでいた風船に少しずつ空気を入れてもらった気分で読み終わった。 二人に共通する、「現実世界では理不尽で大変なことばかりだからせめて小説では心根のきれいな人を書きたい」という考え方がなんだか嬉しい。 自分が吉本ばななさんの小説が好きなのはそういうことなんだと再確認した。だからといってうわべや理想だけでもなくて、苦しいことや汚いことがあることも受け入れた上での心根のよさ。宮本輝さんの小説は読んだことがなかったので、早速読もうと思った。 ★文学という仕事は、自分の小さな庭で丹精して育てた花を一輪一輪道行く人に差し上げる仕事なのではないか(柳田国男) ★人の裏側やネガティブな部分もみんな見えてしまう作家としての宿命を、マイナスの形では世に出したくない(吉本ばなな) ★自分にとって相手の嫌な部分が、社会のある仕事のなかにおいては重要な歯車となって機能する場合もある。だから、相手のささやかな欠点によって、こいつ嫌いやと断絶するんじゃなくて、そんな些細な欠点は自分で飲み込んでしまって相手を認められたとしたら、大きな宝物となるんじゃないか。(宮本輝) ★楽観主義というのはその人の天性のものではなく、自己訓練の結果。自分の力では、いまはどうにもできないと覚悟して、ばたばたせずに、もうちょっとどっちへ行くかわからん小舟に乗っていられるかどうか。幸福を求めている限りにおいて、人間は強くいられる。(宮本輝) ★体はなにかを食べて栄養にしているが、魂には魂の食べ物が必要だ。~もしも魂が何も食べていなかったりえげつない食べ物でいっぱいになっていたら、結局は人間を動かす両輪の片方であるところの体が壊れるのだ。(吉本ばなな 鳥たち) ★小説の世界では、心根のきれいな人々を書きたい。(宮本輝) ★好不調はつねに繰り返しつづけるし、浮き沈みはつきものだが、自分のやるべきことを放棄しなければ、思いもよらなかった大きな褒美が突然やってくる。(宮本輝)
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またまた大層なタイトルである。 吉本ばななという作家さんの作品を読んだことがないので、吉本さんのことはよく知らないのだけれど、宮本輝と対等に対談する、作家さんなんだ・・・とちょっと驚く。 というわけで対談集だが、今まで私は宮本輝の作品は諸手を挙げて何でも読んできたし、エッセー、対...
またまた大層なタイトルである。 吉本ばななという作家さんの作品を読んだことがないので、吉本さんのことはよく知らないのだけれど、宮本輝と対等に対談する、作家さんなんだ・・・とちょっと驚く。 というわけで対談集だが、今まで私は宮本輝の作品は諸手を挙げて何でも読んできたし、エッセー、対談集も楽しみに読んできた・・・ でも本作に対しては、うん?となにか心に引っかかる、具体的にどこのどういうフレーズに、というわけではないのだけれど、読後もざらざらした感情が残ってしまった。なんだろう・・・
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なんか言葉にはできないけど、この2人の考え方がわかった気がする。 なんだろう。 こんな回転の早い時代だからこそ、時がゆっくり流れる対話が必要だと思う。 またじっくり読みたい。
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宮本輝と吉本ばななの対談集。 2人の小説には嫌な人が出てこない。そして彼らの小説を読んだ人を癒す力がある。共に言っているが、小説を読んだ誰かが癒されるだけでいい、というような。 確かにその感覚、いま改めてそう感じるかもしれない。 親のこと、子のこと、死のこと、感覚を研ぎ済まされ...
宮本輝と吉本ばななの対談集。 2人の小説には嫌な人が出てこない。そして彼らの小説を読んだ人を癒す力がある。共に言っているが、小説を読んだ誰かが癒されるだけでいい、というような。 確かにその感覚、いま改めてそう感じるかもしれない。 親のこと、子のこと、死のこと、感覚を研ぎ済まされる文章に2人のそれらに対する向かい合い方、考え方を少しでも理解できるいい機会となる本でした。
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人間関係のヒント、創作の作法、家族と結婚、健康、死生観…。人間の「生」を力強く肯定する作品を書き続けるふたりの作家の思索が詰まった、珠玉の対話集。『集英社WEB文芸レンザブロー』連載を加筆修正し単行本化。
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二人は、ただ単純に連載のため、本のために対談をしているんじゃない、と思う。それ以上に、仲のよさ、親密さが行間から伝わってくる。私事ですが、なぜか最近活字を読んでいても頭に入ってこない時期が続いていて、本書についても読んだは読んだけど、というかんじ。お二人ともが言葉を扱う仕事、小説...
二人は、ただ単純に連載のため、本のために対談をしているんじゃない、と思う。それ以上に、仲のよさ、親密さが行間から伝わってくる。私事ですが、なぜか最近活字を読んでいても頭に入ってこない時期が続いていて、本書についても読んだは読んだけど、というかんじ。お二人ともが言葉を扱う仕事、小説家であるからこそ通じ合う部分が大きいのかもしれない。またいつか、再度読みたいと思う。ただ、吉本ばななさんのあとがきは圧倒的。それはいまの自分でも、よくわかった。読んでるこっちが勇気づけられる。
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2015.11.13開始 2015.11.16読了 宮本輝とよしもとばななの対談。 宮本輝氏の成熟さにより、ばななちゃんの未熟さが浮き彫りにされてしまう(笑)と感じるが、ふたりの小説に対する愛と責任感がひしと伝わる良書。 二十代、三十代の若者が成熟しないのは良い小説に巡り合ってい...
2015.11.13開始 2015.11.16読了 宮本輝とよしもとばななの対談。 宮本輝氏の成熟さにより、ばななちゃんの未熟さが浮き彫りにされてしまう(笑)と感じるが、ふたりの小説に対する愛と責任感がひしと伝わる良書。 二十代、三十代の若者が成熟しないのは良い小説に巡り合っていないから、という宮本輝氏の言葉に共感。 小説は生涯の友であり伴侶であり師としたいと改めて思った。
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