失われたものたちの本 の商品レビュー
『君たちはどう生きるのか」を観て「原作は同名小説ではなくコッチじゃないか」というツィートがあったので気になって読みました。 最近は優しい人がら出てくる話しか読まず、久しくこんな長い小説を手にとらなかったため読み切れるか心配でした。 そんな杞憂が吹き飛ぶ程、終始ワクワクした気持ちで...
『君たちはどう生きるのか」を観て「原作は同名小説ではなくコッチじゃないか」というツィートがあったので気になって読みました。 最近は優しい人がら出てくる話しか読まず、久しくこんな長い小説を手にとらなかったため読み切れるか心配でした。 そんな杞憂が吹き飛ぶ程、終始ワクワクした気持ちで読み終えました。保育園のお昼寝時間の前に『エルマーの冒険』の読み聞かせがあり、先が気になってちっとも寝ないので怒られていた(階段下倉庫に閉じ込められたこともある)子供のころに戻ったようです。 子供の頃に読みたかったかと言われると、そうではなく、残虐な表現を想像出来る大人になってこそ面白く感じられたのだと思います。自分の子ども(11歳)が読むと言うなら、大体中学3年ぐらいまで待って欲しいと思います。 それは、この本の中に出てくる主人公の敵(男)の住処の寝室にいる男女が子供に伝えるようなことをまだ知ってほしくないからです。準備を整えて大人になって欲しいからです。 「少年が冒険を通じて大人になる話」ではありますが、その少年は最初から清いだけでなく妬みや葛藤も持つ少年です。聡い子です。冒険の最後はめでたしめでたしではなく終わります。そこまであるので救くわれたように思います。 実写映画が作られるなら、残酷な表現も消さないで欲しい。
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王道のストーリーだった。 そして予想以上にグロかった。 ここまでグロくする必要あるか?とは思ったが、狩人編は手に汗握る展開でビジュアル的にも面白かった。 ケルト神話民話的な雰囲気。 しかし男性性のキャラクターと女性性のキャラクターの扱いが違い過ぎたのはちょっとモヤってしまったな...
王道のストーリーだった。 そして予想以上にグロかった。 ここまでグロくする必要あるか?とは思ったが、狩人編は手に汗握る展開でビジュアル的にも面白かった。 ケルト神話民話的な雰囲気。 しかし男性性のキャラクターと女性性のキャラクターの扱いが違い過ぎたのはちょっとモヤってしまったなー。 話が通じないタイプの、物語の装置っぽい悪役はことごとく女性。継母からの反映だろうとは思うものの、女性作家だったらこうは書くまい。 同性愛者を出した意味はなんだったのか? タイトルに本と付いてるけれど、本はそれほど筋には関係ない。 色んなファンタジーの名作を思い起こさせる物語ではあったけれど、私が期待していた内容とはちょっと違ったかな
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母の死と父の再婚、義理の母との関係と異母弟への複雑な気持ち。本をきっかけに異世界に入り込むという、映画ネバーエンディングストーリーのような、でも断然ダークな雰囲気のお話。全体を通して仄暗い雰囲気。
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本好きなら一度は思ったことがある「物語の世界に入ってみたい」という願いをかなりブラックな形で叶えてくれた物語。 主人公デイビットは最愛の母の死、父親の再婚と新たな兄弟の誕生という子供には辛すぎる体験をし、さらに時代は第二次世界大戦中。 これらの事が重なり物語の世界へと足を踏み入...
本好きなら一度は思ったことがある「物語の世界に入ってみたい」という願いをかなりブラックな形で叶えてくれた物語。 主人公デイビットは最愛の母の死、父親の再婚と新たな兄弟の誕生という子供には辛すぎる体験をし、さらに時代は第二次世界大戦中。 これらの事が重なり物語の世界へと足を踏み入れることになったデイビッド。 この物語の中の世界で現実に負けず劣らずの辛さを体験してデイビッドはゆっくりと、そして早く成長していきます。 かなりブラックな内容ですが、ちゃんと救いはあるので大丈夫です! 読み終わったあとに再度表紙イラストを見て「あぁ、これはあのシーンだな、あの人だな」と思い返すのも楽しい。
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宮崎駿監督推薦ということで読みましたが、児童小説ってこんなに重かったっけ?という内容にびっくりいたしました。
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冒険に入るまでが長い。 もう一つのおとぎ話が面白かったです。でも、めちゃくちゃ惨殺描写が多いのが凄い。これ、12~18歳くらいの若い読者に読んでもらいたいとありましたが、わたしはお勧めできない。美しい物語という印象よりも、首がちょん切られ 血しぶきがどばーな、鮮烈な本でした。
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知っている物語がアレンジされてたり…。 木こりさんと、ローランドが好きでした。最後ちょっと泣けました。
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図書館で。 児童書のようでいわゆるおとぎ話的王道を踏まない現代風なおとぎ話というか。人の死とか痛みや飢えがえらいリアル。 一言で言うと「この世界は残酷だ」なんて某漫画の台詞が頭をよぎるようなリアルさがあるお話でした。 それにしても主人公が可愛くない(笑)。でも最愛の母を亡くし、...
図書館で。 児童書のようでいわゆるおとぎ話的王道を踏まない現代風なおとぎ話というか。人の死とか痛みや飢えがえらいリアル。 一言で言うと「この世界は残酷だ」なんて某漫画の台詞が頭をよぎるようなリアルさがあるお話でした。 それにしても主人公が可愛くない(笑)。でも最愛の母を亡くし、同士だと思って居た父は早々に変わりを見つけ(そうではないだろうけど子供にはそう見えるよなぁ)世の理不尽さに不貞腐れている子供らしさが非常にリアルでわかりやすい。そんな子どもらしい、子供だからこその残虐さや残酷さに付けこもうとする負の存在が居たとしてもおかしくないなぁと思わせる説得力がある。 彼が自分の悪夢と立ち向かい、仲間と共に困難を克服するけれども安易なハッピーエンドに終わらない辺りが今どきの児童書だなぁって思います。 確かに善意や愛だけではどうにも守れないものはあるなぁ。面白かったです。
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ホラーとおとぎ話と少年の成長譚が絶妙な匙加減で同居している本。 タイトルと表紙に惹かれて手に取ったが、とても良かった。 題材の取り方も素敵だし、主人公の心の葛藤(母を喪った哀しみ、新しい家族への嫉妬、父親への失望等)の描き出し方が素晴らしい。 迷い込んだ世界のグロテスクさが...
ホラーとおとぎ話と少年の成長譚が絶妙な匙加減で同居している本。 タイトルと表紙に惹かれて手に取ったが、とても良かった。 題材の取り方も素敵だし、主人公の心の葛藤(母を喪った哀しみ、新しい家族への嫉妬、父親への失望等)の描き出し方が素晴らしい。 迷い込んだ世界のグロテスクさがまた、この作品を薄気味悪いものにしていて、ただのファンタジーでないところに好感を持った。
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舞台は第二次世界大戦下の英国。12歳のデイヴィッドは、母親の死をきっかけに、本の囁きを聞いたり、不思議な王国の幻を見たりしはじめます。死んだはずの母の声に導かれ、赤ずきん、白雪姫といったおとぎ話に登場する人物や怪物がうごめく、物語の世界に迷い込んでしまいます。元の世界に戻るためデ...
舞台は第二次世界大戦下の英国。12歳のデイヴィッドは、母親の死をきっかけに、本の囁きを聞いたり、不思議な王国の幻を見たりしはじめます。死んだはずの母の声に導かれ、赤ずきん、白雪姫といったおとぎ話に登場する人物や怪物がうごめく、物語の世界に迷い込んでしまいます。元の世界に戻るためデイヴィッドは…。
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