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ソーシャル物理学 の商品レビュー

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23件のお客様レビュー

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2015/12/10

ビッグデータ解析と物理学を結びつけた論理そのものが印象的。メディアラボでは様々な実験を通した発見に非常に積極的であり、こういう普遍性や根本的視点の研究こそアカデミックにやるべきだと思う。

Posted byブクログ

2015/11/23

コンピュータやネットワークの発達による「つながりすぎた世界」において、「他人との交流」が組織や社会の発展をもたらすメカニズムを科学的に説明した「社会物理学」の解説書。 様々な技術やデバイスを用いて個人の行動データを幅広く収集・分析した結果、個人が集団の外で新たなアイディアを得る...

コンピュータやネットワークの発達による「つながりすぎた世界」において、「他人との交流」が組織や社会の発展をもたらすメカニズムを科学的に説明した「社会物理学」の解説書。 様々な技術やデバイスを用いて個人の行動データを幅広く収集・分析した結果、個人が集団の外で新たなアイディアを得る「探究」と、集団内でそのアイディアを浸透させる「エンゲージメント」を通じて「集団的知性」が発達し、生産性等の向上に繋がることが説明でき、この考え方を応用すれば、企業や都市といった単位でイノベーションが可能となるが、そのためには著者が「データのニューディール」と呼ぶ、個人のプライバシーや所有権を確保しながら個人情報を活用する新たな仕組みが必要になるという。 本書を読むと、「飲みにケーション」とか「タバコ部屋での雑談」にも、実は科学的な効用があるように思えてくる。人は誰しも無意識に他人の影響を受けて生きており、相互に影響を与え合う関係こそが、組織や社会を強くする。「アイディアの流れ」「信頼」「多様性」「レジリエンス」といった定性的な世界を、ビッグデータの技術を駆使して定量的に説明する社会物理学が、学問的な面白さと実用性を兼ね備えた興味深い分野であることが理解できる。

Posted byブクログ

2015/09/20

タイトルからソーシャルグラフ方面を連想してましたが、本文では社会物理学という言葉で統一されていて、人間の動きをバッチ型のウェアラブルセンサーやスマートフォンで捕らえて分析してその相関関係を探り、未来に向けてどのように活用していくかといったことが書かれており、解説を書いている矢野和...

タイトルからソーシャルグラフ方面を連想してましたが、本文では社会物理学という言葉で統一されていて、人間の動きをバッチ型のウェアラブルセンサーやスマートフォンで捕らえて分析してその相関関係を探り、未来に向けてどのように活用していくかといったことが書かれており、解説を書いている矢野和男氏の著書「データの見えざる手」と基本的には同じ路線です。こちらは都市や社会といったスケールの大きな点にその構想を広げているところがとても面白く、IOTやAIが都市や社会とどのように関わっていけば良いのかを考える良いヒントになりました。ちなみに、とても自然でこなれた翻訳がとても読みやすかったです。

Posted byブクログ