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終わった人 の商品レビュー

3.7

173件のお客様レビュー

  1. 5つ

    29

  2. 4つ

    67

  3. 3つ

    52

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    5

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2019/01/13

定年をめぐる作品。感動作ではない。しかし、シニカルでリアリテイは半端ない。胸にひたひたと迫るものがあった。

Posted byブクログ

2019/01/09

あとがきにもあるように 『若い時に秀才であろうとなかろうと、美人であろうとなかろうと、一流企業に勤務しようとしまいと、人間の着地点って大差ないのね。社会的に「終わった人」になると同じである。横一列だ。』 「重要なのは弱くなる事を受け止める品格をもつ事」 中々そうはいかない。過去を...

あとがきにもあるように 『若い時に秀才であろうとなかろうと、美人であろうとなかろうと、一流企業に勤務しようとしまいと、人間の着地点って大差ないのね。社会的に「終わった人」になると同じである。横一列だ。』 「重要なのは弱くなる事を受け止める品格をもつ事」 中々そうはいかない。過去を懐かしんだり、今の境遇を憐れんだり。いくつになっても向かう目標が持てていれば(仕事であれ、趣味であれ)生き生きして過ごせるのだろう。銀座のママの「スーツが息をしている」という言葉もイメージしやすく良かった。 サラリーマンは他人に生殺与奪権を握られている。それなら手に職の方が良いではないか。横一列だし。 囚人と看守。夫婦関係も冷え込むと本当にこうなる。どちらかが高圧的になり、どちらかが卑屈になる。その卑屈さを聞いて更にイライラが募る。負のスパイラル。 成仏しきっていない。社会に貢献して、認知される事の喜びに未練があり、過去の職場へ顔を出したり、過去の部下と飲みに行く。現役時代はみっともないと思っていても、犯してしまう愚行。 中々にしみじみくる話。

Posted byブクログ

2019/02/06

世の中を斜に構えて見ている主人公の言動が面白い。異性との接し方や千載一遇のチャンスが訪れた時(女関係でもビジネスでも)の心情、感情の揺れ、平然を装う態度など、自分は定年とは程遠い年齢だが共感でき、読んでいてクスッと笑ってしまう場面が何度もあった。 肩書きが立派でとっつきにくそうな...

世の中を斜に構えて見ている主人公の言動が面白い。異性との接し方や千載一遇のチャンスが訪れた時(女関係でもビジネスでも)の心情、感情の揺れ、平然を装う態度など、自分は定年とは程遠い年齢だが共感でき、読んでいてクスッと笑ってしまう場面が何度もあった。 肩書きが立派でとっつきにくそうな社会の大先輩も、こういう面があると考えると距離が近くなったように思えた。

Posted byブクログ

2018/11/05

メガバンクの出世コースを歩んでいたはずが競争で負けて子会社で定年を迎えた人のその後の生き方探しのお話 正直、壮介には共感できない 一般的な老後を楽しんでる人をマウンティングして蔑んでいるけど、結局自分も同じ穴の狢じゃんね そもそも名を残したいと言うのであれば官僚か政治家を目指す...

メガバンクの出世コースを歩んでいたはずが競争で負けて子会社で定年を迎えた人のその後の生き方探しのお話 正直、壮介には共感できない 一般的な老後を楽しんでる人をマウンティングして蔑んでいるけど、結局自分も同じ穴の狢じゃんね そもそも名を残したいと言うのであれば官僚か政治家を目指すべきだね もしくはお父さんのように研究者として教授になるか まぁその場合でも文系の教授じゃなくて理系を選ぶ必要があるけどね 他人とオレは違う、特別な存在なんだー!とカッコつける中二病をこじらせて年をとるとこうなるのかと思った それにしても、定年後ねぇ… 僕が定年を迎える頃にはどうなってるのかね? 個人的には悠々自適な生活ができるのであれば今すぐにでも始めたいけどなぁ いいじゃないか、ジムに通って本読んで晩酌してのんびりとできる生活 何というか、相変わらず昔のトレンディドラマ全盛期のときの価値観そのまま歳をとっただけな印象のストーリーを感じるんだよね あと、内館牧子の「私、これだけちゃんと取材して書いているんですよ感」が鼻につく 正直、内館牧子自身が終わった人なんじゃないのか?と思った

Posted byブクログ

2018/11/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み始めたときには、東大出でメガバンクに就職って どんだけエリートの話なんだ!と反感を感じたが、人生の急転直下の主人公に対し人生バリバリ上り坂の妻、達観しすぎの感がある娘との関わりが面白くなってきた。 でもなんだかんだ言っても、勝ち組で基本的な生活に不安がないエリートの話であるのは間違いない。 定年後の手持無沙汰っぷりには共感できても、基本にはシラけるおぢさまが続出しそうな話である。

Posted byブクログ

2018/10/26

私にも近々訪れるであろう、人生に悲哀(というか淋しさ)をよく表現したいい物語だと思った。 主人公はいわゆるエリートコースを走ってきた人物、こちらは輝かしい経歴など持ち合わせておらず、比べることもおこがましいが、それでも共感できる部分は多かった。 要所要所でいい話をする娘は、ちょっ...

私にも近々訪れるであろう、人生に悲哀(というか淋しさ)をよく表現したいい物語だと思った。 主人公はいわゆるエリートコースを走ってきた人物、こちらは輝かしい経歴など持ち合わせておらず、比べることもおこがましいが、それでも共感できる部分は多かった。 要所要所でいい話をする娘は、ちょっと出来すぎの感を否めないが...。

Posted byブクログ

2018/10/21

終わった人?って題名だから、どんな悲惨な行く末かと思いきややはり小説にするくらいの内容。自分に置き換えるには少し非現実的だった。まだあと数年先自分はどうするんだろうなんて考えるキッカケにはなったが。でも小説としては素晴らしい出来だと思います。

Posted byブクログ

2018/10/12

私は壮さんより少し年上の67歳。会社勤めの友人は悠々自適な生活を送っているようだ。私は定年の無い仕事だが、どこかで自分で定年を作らないといけないと考えている。 人は定年の無い仕事でいいねと言うがそうだろうか? 事業承継や自分のそう長くは無い人生を考えるとやはりどこかで一線を引かな...

私は壮さんより少し年上の67歳。会社勤めの友人は悠々自適な生活を送っているようだ。私は定年の無い仕事だが、どこかで自分で定年を作らないといけないと考えている。 人は定年の無い仕事でいいねと言うがそうだろうか? 事業承継や自分のそう長くは無い人生を考えるとやはりどこかで一線を引かないといけないと思う。 壮さんのように会社の社長はもういいし、かと言って趣味や孫達の世界で生きて行こうも思わない。帰る故郷も無いし…。悩める前期高齢者の一人です。

Posted byブクログ

2018/10/19

田代壮介は63歳で定年になった。メガバンクの出世コースにいたが、五十歳前に関連会社に出向を命じられ、その後転籍させられた。そして取締役専務として、三十人ほどの会社で働いていたが、とうとう定年の日となってしまった。その後の壮介の何とか仕事をしたいというあがきを描く。でも、でも、東大...

田代壮介は63歳で定年になった。メガバンクの出世コースにいたが、五十歳前に関連会社に出向を命じられ、その後転籍させられた。そして取締役専務として、三十人ほどの会社で働いていたが、とうとう定年の日となってしまった。その後の壮介の何とか仕事をしたいというあがきを描く。でも、でも、東大法学部卒、メガバンク勤務、子会社でも専務、退職金と貯蓄で生活に困らない。こんないい環境の定年退職者なんてと読むうちに少し腹が立ってきた。一般的に、年金だけでは生活できないというのに。

Posted byブクログ

2018/10/07

ワタクシただ今45歳。確かに会社の組織ってそうだな、退職したあとの人生はどうしたいかな、と考えた本だった。

Posted byブクログ