終わった人 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
内館さんの作品をあまり読んだことがなかったけれど、 テンポ良く、読みやすかった。 定年を迎えた人(特に男性)なら痛いほどわかる内容だろうなと思う。 また、その奥さん側の気持ちも。 地方から出てきて出世街道(言い方古い?)を歩いてきた主人公。 最後は会社から切り捨てられたにしても、「東大法学部卒」という華々しい肩書きで定年後も何かとメリットがあるものらしい。 週3回出社して年収800万円の顧問料…実際そういう方もいらっしゃるのかもしれないけどねぇ~。 それにしても、何かと登場する娘の道子。 何様なのか?と思えるようなセリフばかりで驚いた。 テンポの良さはとんとん拍子に話が進み過ぎる裏返しでもあり、ものすごく深刻なのに軽い感じが否めない。 最後の「卒婚」という言葉でさらに軽くなった気がしたのは気のせいか?
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定年を控えた人は、明日は我が身なのか? 定年まで何も備えていない主人公が悪いのか、こうゆう人が多いのかわからないが、一時流行った?熟年離婚を彷彿させる。 仕事ばかりが男の生きる道ではないと思うが、内館さんの見る軟着陸できなかった男たちはそうではないらしい。 プライドがじゃましてい...
定年を控えた人は、明日は我が身なのか? 定年まで何も備えていない主人公が悪いのか、こうゆう人が多いのかわからないが、一時流行った?熟年離婚を彷彿させる。 仕事ばかりが男の生きる道ではないと思うが、内館さんの見る軟着陸できなかった男たちはそうではないらしい。 プライドがじゃましているのは事実だろう。 こんな生き方なんてと思っている人は老後は明るいのかもしれない。 この本は読んだ人の老後を占う踏み絵なのかもしれない。
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なんだか冴えなかった。確かに退職して仕事から解放され、その吉凶は人さまざまだろう。でも、現職時代だって時間の遣り繰りの上手い下手はあり、失墜や悪あがきもあるのは同じだろう。でもって、この小説のケースは現実味がないなぁ。そもそも、主人公のブライドが高いのは分かるけれど、退職後あまり...
なんだか冴えなかった。確かに退職して仕事から解放され、その吉凶は人さまざまだろう。でも、現職時代だって時間の遣り繰りの上手い下手はあり、失墜や悪あがきもあるのは同じだろう。でもって、この小説のケースは現実味がないなぁ。そもそも、主人公のブライドが高いのは分かるけれど、退職後あまりにイジイジしていて不快だった。それでも、スポーツジムで若手クリエイターと知り合い、前向きに歩みだしたと思えば奈落の底へ。その展開にどうこうないが、妻の態度はこれまた一層不快だ。いい年を重ねた熟年夫婦が、なんなんだろう。
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