すぐそばにある「貧困」 の商品レビュー
難しい言葉を使わずリズムが良く、一章も短いので自分のような知識のない者にも分かりやすかった。中学生以上なら読めると思うので、是非お勧めしたい。 余談ですが、筆者の大西連さん、麻布学園出身なんですね。進学しないのはかなり珍しかったと思いますが、いわゆる地頭の良い方なんだろうなと、...
難しい言葉を使わずリズムが良く、一章も短いので自分のような知識のない者にも分かりやすかった。中学生以上なら読めると思うので、是非お勧めしたい。 余談ですが、筆者の大西連さん、麻布学園出身なんですね。進学しないのはかなり珍しかったと思いますが、いわゆる地頭の良い方なんだろうなと、この本を読んで思いました。
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20代の頃から、生活保護が必要な人を支援するNPO法人で活動している筆者。この世界に身を投じたのは理想や主義からではなく、「他にやりたいことも見つけられず」何となく入り込んだのがきっかけだった。 そんな筆者が、活動に参加し始めた頃から現在に至るまでのエピソードを通じて、日本にお...
20代の頃から、生活保護が必要な人を支援するNPO法人で活動している筆者。この世界に身を投じたのは理想や主義からではなく、「他にやりたいことも見つけられず」何となく入り込んだのがきっかけだった。 そんな筆者が、活動に参加し始めた頃から現在に至るまでのエピソードを通じて、日本における生活保護制度の在り方を問いかける。後半では一時期世間を騒がせた「不正受給」により活動が非常にやりにくくなったこともあり、さまざまな事例はあれども「本当に助けが必要な人達のための制度になっているか」と、世の偏見との戦いが綴られている。 本人の努力とは無関係に、貧困に陥ることもある。しかし「ルールや慣習」によって保護を受けられないケースもある。区役所職員との交渉場面が度々登場し、最前線で働く人達双方の苦しみが伝わって来る。 読んでいて気持ちが暗くなる場面が多く、なかなかに重たい内容だったが、誰しも「貧困に陥る」可能性はあるわけで、その当事者に寄り添って支援(自立も目的とした)する社会的な仕組みの重要性を思いしらされる本だった。
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身近にある多くの要因が重なり働きたくても働けない状況から住む場所を持つ事ができない人がいる事が分かった。 そして簡単では無いけど、大西さんの活動により、困った人が一人でも社会保障にたどり着ければとも思った。 もう一つは、人には居場所が必要なんだなぁ 2021.8.22
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積読解消プロジェクト遂行中。 本書の中に出てくる湯浅誠さんのお話を伺う機会があり、確かそれをきっかけに手に取った本だったと記憶してます。ずいぶんと積読してしまいました。 貧困は、日本に、しかもかなり身近に存在しています。それは間違いありません。 それを直視できるかどうか。身近...
積読解消プロジェクト遂行中。 本書の中に出てくる湯浅誠さんのお話を伺う機会があり、確かそれをきっかけに手に取った本だったと記憶してます。ずいぶんと積読してしまいました。 貧困は、日本に、しかもかなり身近に存在しています。それは間違いありません。 それを直視できるかどうか。身近な、あるいは我が事として考えられるかどうか。 我が家は、世帯収入だけ見れば貧困にはあたりません。 だからと言って裕福な家庭とは言えないし、収支で見ればかなり厳しいやりくりを強いられています。一時期は心療内科の症状で病休も取り、ますます厳しさも増しました。 そういう状態で読んでいるからか、全く他人事とは思えません。むしろ、恐怖さえ感じます。 我が家は、私は、大丈夫なのだろうか。
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経済大国ニッポン! などと言われつつも実は日本人の6人に1人は「貧困」に陥っているという その「貧困」の現実はよくわかっていない人が多い 「生活保護をうけるということ」 「なぜホームレスの人は簡易宿泊所を紹介されても行かないのか?」 「働けるのに働かないってなまけものなんじゃ...
経済大国ニッポン! などと言われつつも実は日本人の6人に1人は「貧困」に陥っているという その「貧困」の現実はよくわかっていない人が多い 「生活保護をうけるということ」 「なぜホームレスの人は簡易宿泊所を紹介されても行かないのか?」 「働けるのに働かないってなまけものなんじゃない?」 とか… 「貧困」を知らない人はその現実を知らない。 いや、考えていないし、知る必要もないと思っているのかもしれない。 とエラそうに書いている私もその一人なのかもしれない 病気や近親者の暴力、リストラなど… ふとしたことから人は「貧困」に陥る そしてその可能性がある それは誰にでもあり 他人事ではない この本はそんな貧困の現実、生の声を教えてくれる 大西さんたちもやいのスタッフやボランティアの皆さんの活動のすごさに頭が下がる その反面、心身ともに削るように活動している大西さんたちが心配になった 人は一人では生きていけない… 「さびしかった…」というクロダさんの言葉がしみた
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2018年58冊目。 寒さが増し、路上生活の方々の状況がより気になり始めるこの季節。著者の目と体験を通してエピソード形式で日本の貧困の様々な形を描いてくれるこの本は読みやすく、最初の一冊としてとてもいいと思った。特に、福祉を受けるまでの過程は、制度全体の課題も感じさせる。各エピ...
2018年58冊目。 寒さが増し、路上生活の方々の状況がより気になり始めるこの季節。著者の目と体験を通してエピソード形式で日本の貧困の様々な形を描いてくれるこの本は読みやすく、最初の一冊としてとてもいいと思った。特に、福祉を受けるまでの過程は、制度全体の課題も感じさせる。各エピソードの間に、見開きくらいでデータを用いて背景説明を入れてくれているのも親切。
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日本の貧困問題について、筆者の実体験から私たちの生活に身近な貧困について綴った作品。大きく8つのトピックを題材にしており、とにかく貧困に明るくない人にもわかりやすく書かれていると思います。階層的貧困をひしひしと感じました。
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貧困している人は、情報を正しく手に入れられないことが多いっていうのは聞いたことがある。 然るべきところに然るべき支援が届くといい。
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軽い気持ちから始めたホームレスの人たちへの炊き出しから、少しずつ幅を広げながらホームレス支援に取り組んでいく著者の体験。いろいろなケースがあり、生活保護を受けるのも善し悪し、支援する側は理想をあれこれ抱くかもしれないけど現実はうまくいかないことも多く、社会としてどうしていくか、支...
軽い気持ちから始めたホームレスの人たちへの炊き出しから、少しずつ幅を広げながらホームレス支援に取り組んでいく著者の体験。いろいろなケースがあり、生活保護を受けるのも善し悪し、支援する側は理想をあれこれ抱くかもしれないけど現実はうまくいかないことも多く、社会としてどうしていくか、支援の難しさなどいろいろ考えさせられた。
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こういう内容の本は、以前から何冊か読んでる。 貧困に陥った人の実態を知っただけでは、その人たちを助ける人たちのことを知っただけでは、ダメな気がする。知らない、知ろうとしないのも悪いけど、知ってて何もしないというのは、もっと悪いような気がする。自分のできることを考えたい。 生活保...
こういう内容の本は、以前から何冊か読んでる。 貧困に陥った人の実態を知っただけでは、その人たちを助ける人たちのことを知っただけでは、ダメな気がする。知らない、知ろうとしないのも悪いけど、知ってて何もしないというのは、もっと悪いような気がする。自分のできることを考えたい。 生活保護の受給者をバカにしたりする人は、自分もいつかそうなるかもしれないという状況を想像できないのだろうか。自分は大丈夫だと信じきっている愚かさ。なんて傲慢なんだろう。 社会は一番弱い立場、苦しい立場にある人が人間らしく生きていけるようなものであってほしい。そうでないと誰も安心して生きられないではないか。
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