ヒキコモリ漂流記 の商品レビュー
人間の自尊心とは、アスファルトに咲くタンポポのようになんとあさましく、たくましいのか。妥協の天才。そりゃ貴族とか言い出すわ。 (P.168)
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2021.09.20 図書館 テレビでコメンテーターをしてるらしい山田ルイ53世。 エッセイを出してて、そこそこ人気らしい。 全部他人情報。 なんとなく気になって図書館予約してみた。 思ってた何倍も壮絶な人生! すごく生きづらそうだった。 小学生の頃から! 変に賢くて、ズルくて大人の顔色伺う子供。 いる!!!! いるけど、こんなに俯瞰で見て本にできる人はいないと思う。 子供時代から中学の引きこもり期、芸人になって子供ができる現在までの人生が描かれてる。 とにかくずる賢く世渡りしながら、完璧主義を爆発させた子供期。 読んでるのもつらくて声かけてあげたくなった。 そこから一気に引きこもり、逃げ出せてよかった!と思ったけど、ずるずるとだめな方に行って、親の金持って養成所。 なんやかんやで一発屋芸人、今。 芸人になったことを後悔してるみたいな書き方だった。 あと、子供の頃のずる賢くて勝ち気な考えはやっぱり抜けきらないんだなと思った。 だけど、生きづらかったからこそ他人の気持ちがわかる人だなとも思った。 文章はとても読みやすかった。 他のエッセイも読みたい。
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えー 面白い。読み終わったあとについ髭男爵のYouTubeみちゃった。傷つけない漫才、令和でもいけそうだけどな。かなり苦労人。だけどかなり頭いい。クロワッサンなんかの相談室でコラム書いてるのも納得。またひぐちくんとの漫才みたーい。
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いや~面白かった。重くなりがち語られがちな内容を彼の外見に似合わず軽快に読ませる。散りばめられた一見使い古された金言が軽やかにきらめく。小説を書いたら面白い本を書くに違いない。 是非、また何か書いてほしいものである。
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気が早いが来年小学生になる子どもがひきこもりになったときの参考にと拝読。 ひきこもり当事者によるひきこもり当時の気持ち、その後から現在の気持ちが赤裸々に書かれておりとても参考になった。ひきこもりから脱して身も心も立身出世する話ではないところがとてもよい。そんなことが出来るのは例外...
気が早いが来年小学生になる子どもがひきこもりになったときの参考にと拝読。 ひきこもり当事者によるひきこもり当時の気持ち、その後から現在の気持ちが赤裸々に書かれておりとても参考になった。ひきこもりから脱して身も心も立身出世する話ではないところがとてもよい。そんなことが出来るのは例外的なごく一部だと思うので。 また筆者はひきこもり中も、それ脱して大学生、芸人見習いになってからも未来を見据えない刹那的な生き方をしており(学習性無力感によるもの?)なかなか壮絶だった。 子どもには未来に希望を持って生きてほしいと思う一方、日々少し楽しいと感じることがあるくらいの期待感の方がよいのかなとも思った。 なお勉強も運動も出来るスーパーボーイがある日突然ひきこもりになり、更に髭男爵になるというのがとっても衝撃。
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「ルネッサーンス!!!」で有名な(?!) 髭男爵・山田ルイ52世の本。 正直、これまで彼に興味はなかったが、 NHK の「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」 で「残念ないきもの事典」の動物学者・今泉忠明さんと対談しているのを見て、少し興味を持った。 これまでの彼のイメー...
「ルネッサーンス!!!」で有名な(?!) 髭男爵・山田ルイ52世の本。 正直、これまで彼に興味はなかったが、 NHK の「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」 で「残念ないきもの事典」の動物学者・今泉忠明さんと対談しているのを見て、少し興味を持った。 これまでの彼のイメージで(と言っても考えてみる事もなかったけど)中学受験して名門校に通い、そこから不登校になって引きこもる‥というのがなかったので、気になって読んでみた。 読んだ感想としては、面白いっちゃ面白いし、あぁ元々は賢いんだろうな‥というのが見え隠れする文章だったけど、どこまでも後ろ向きで、でも自尊心やプライドだけは高く、そしてどこまでも落ちていく様がちょっと嫌だった。 もっと早めに救いがあるのかと思いきや、大分長く長く救いがなく、少し売れて子供も生まれた今もちょっとヤバイところは変わってない。 実家の家族との関係も含めて大丈夫かな? でも「SWITCHインタビュー 達人達(たち)」は面白かったから大丈夫かも!
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図書館で借りた本。 著者である芸人、ひげ男爵の山田ルイ53世氏が体験した、神童→ひきこもり→芸人人生の記録。優秀な人は、小さな出来事一つでも、こんなに深くだったり、複雑に思考して行動しているんだなと思った。そりゃ周りがバカに見えるわなぁ。優秀ではない方の大多数の人間である自分にはとても勉強になった。身近の優秀な人の扱い方の参考にもなった。生き難かったのかな。バカに見える周りの人に合わせるのも、大変だっただろうなぁ。
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どちらかというと樋口くんの方が目立たない感じだったので、意外に厳しい人生と感じた。子供の頃の話より、芸人になってからの方も詳しく知れると良かった。
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「ルネッサーンス」というギャグで有名な著者の自伝ですが、期待以上に読ませます。 この本を読めば、ほんの些細なことで人生が変わってしまうことがよくわかります。 「神童」→「名門中学に合格」→「引きこもり」→「大検を取得で大学へ」→「2年足らずで失踪」→「上京して芸人に」→「借金...
「ルネッサーンス」というギャグで有名な著者の自伝ですが、期待以上に読ませます。 この本を読めば、ほんの些細なことで人生が変わってしまうことがよくわかります。 「神童」→「名門中学に合格」→「引きこもり」→「大検を取得で大学へ」→「2年足らずで失踪」→「上京して芸人に」→「借金から債務整理」→そして、「復活(ルネッサンス)! 」という人生すごろくを経験した著者ならではの面白エピソード満載です。 中学生の必読書に指定してほしいくらい、読みやすくためになる。 とはいえ、ひきこもりできるのは逃げる場所がある恵まれた環境の人だけです。 逃げ場のない人間は、ひきこもりもできずにいつの間にか消えてしまいます。 この本が、ひきこもり進行中の人を立ち直らせるための何かノウハウを提供できるかと言えば、おそらくノーです。 でも、生きていればきっといいこともあると信じられる本です。 ひきこもりに入るきっかけも些細なことなら、脱出するきっかけも些細なこと違いありません。 脱出に成功した先人の生きざまを学ぶこともきっと無駄ではありません。
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新聞で『一発屋芸人列伝』の書評を読み、この人が本を書いているということを初めて知る。まずこちらを図書館で借りた。 この本だけしか読んでなくて、しかも彼が売れているときに出た本なら、ライターが書いたんでしょ? と思うけれど、後に『一発屋芸人列伝』を書いたと知っていると、こちらも彼が...
新聞で『一発屋芸人列伝』の書評を読み、この人が本を書いているということを初めて知る。まずこちらを図書館で借りた。 この本だけしか読んでなくて、しかも彼が売れているときに出た本なら、ライターが書いたんでしょ? と思うけれど、後に『一発屋芸人列伝』を書いたと知っていると、こちらも彼が書いたんだろうなと思える。 文章はうまい。芸人だけあって、くすぐりやオチもちゃんとしている。神童であった自分を露悪的に描き、頭いい人だったんだろうなーと思わせる。人生は舞台で、自分が主役、そのほかの人はエキストラくらいに思っていたというのは、そういう優秀な人しか思いつかない発想だと思った。 引きこもって、この先の自分の行く末を「人生が余ってる」と思う部分や、阪神大震災のときに、「これでリセット!」と思うところなどもありそうだなと思わせる。 有名になって、浮気した彼女の相手と渡り合う部分は、蛇足かも。そして、引きこもりになるきっかけとなった「ある事件」は、読む前から想像できるし、記述が詳細で飛ばし読みした。ここらへん、うまく書ける人と、書けない人がいると思うが、彼の場合、うまく書けたというよりもサービス精神旺盛な芸人の性か出てしまった感じかも。 次は『一発屋芸人列伝』を読みたい。
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