天久鷹央の事件カルテ スフィアの死天使 の商品レビュー

知念実希人(著者)

2023/07/30

シリーズ初の長編。そして1-4巻の次に発売されるが、時系列的には0巻にあたる。
天久と小鳥遊の初タッグ。1-4巻の慣れた距離感とは違う余所余所しさが初々しい。

やはり長編の方がミステリーは魅力的。短編は読みやすいが、どうしても小説としての深みは出にくい。
宇宙人による洗脳を訴え、自殺した患者。宇宙人を崇め奉る怪しい新興宗教団体。宗教団体とトラブルがあり、殺害された救急医。
新興宗教団体では元精神科医による、馬糞で栽培したマジックマッシュによる精神作用が利用されていた。
ここでおわらず、二重に謎が敷かれている。これぞ長編。洗脳され、自殺した者たちには脳に不思議な損傷が見られており、それは新興宗教とは別件。脳外科医により前頭葉をガンマナイフで損傷され、自我を失っていたと。天晴。

2023/07/09

天久鷹央シリーズの長編
Wikiで調べたら、シリーズIからVの間に発行されている長編でした。
それなら、そういう風にマーケティングしてよ！
でも、読む順番としては、それほどこだわらなくてもいいかも！

本作では、
天久鷹央と小鳥遊優の最初の出会いの物語。
鷹央がアスペルガー症候群であることが語られています。
今回の事件は宇宙人がらみ。
宇宙人の命令された人物によって、救急部の部長が殺害。その背景には宇宙人を神とする大宙神光教。
その信者による殺害なのか？
なぜ、殺害されたのか？
鷹央と小鳥遊が大宙神光教への潜入捜査！
そこで経験した奇蹟。
その真相は？
という展開です。

最後の最後に一ひねりあって、これまた楽しめます。

アクションあり、医療ミステリーありとエンターテイメント満載でした。

2023/06/03

人格が人為的に消されるなんて怖すぎる。
人の死を判断するのはいつか、考え深かった。
ちょうどよく読みやすいテンポ感で数時間で読み終わってしまった。

2023/05/25

天久鷹央シリーズ第4弾、今回は短編ではなく長編で鷹央と小鳥の運命的な出会いエピソードでした。
小鳥が鷹央のもとに派遣され、宇宙人による洗脳を訴える患者、その背後に見え隠れする宗教団体、そして院内で起こった殺人事件に巻き込まれていく物語です。
本当に面白かったの一言に尽きる。
鷹央の性質に関して、シリーズ1~3弾を通した大掛かりな伏線(謎)を回収してから、宇宙人の謎を通じて鷹央と小鳥のチグハグな距離感が縮まっていく感じが初々しく、そして何よりも最後の2人の晩酌のシーンが笑えました。
ライトなミステリーで読みやすいですが、内容自体は医療系なので初耳なこともあったり、特に、犯人の動機に関しては医学として「人の死とは何か」ということを考えさせられる作品でした。

2023/04/15

今回の天久鷹央の事件カルテはひと味違う。短編ではなく長編なのだ。しかも天久鷹央と小鳥遊の出会いを描いたエピソード0。退屈なわけがない、という期待値を楽々と越える作品に仕上がっている。宇宙人による洗脳、謎の宗教団体、そして病院内での殺人。果たして彼女は謎を全て解く事ができるのか。

2023/03/24

鷹央と小鳥の出会いの物語ー
出会いからこんなハードな事件になっていて、その中で深めた関係性はすごく固いものなんだろうなぁ

鷹央のそばで働き続けると決めた小鳥も今後どんどん成長していくんだろうな

2023/05/19

故あってリサイクル本。新興インチキトンデモ宗教、脳科学…好みの内容に、思わず御馳走様でした、と口走る私。タイトルはミスリードを誘う

2023/02/05

今更ですが、小鳥遊君が鷹央の元で働き始めた時のお話。
初回からこんなハードな事件に向き合いながら辞めなかったんだったら、その後に次々と大変な目に遭っても耐えられるはずですね。鷹央が自らの特性を初対面に近い相手なのに隠すことなく伝えられたからこそ、信頼関係が生まれたのかも。

2023/01/19

☆4

統括診断部にやって来た小鳥先生が、鷹央先生と出会った頃の物語でした。
先に｢推理カルテⅠ～Ⅴ｣を読んでいたので、今となってはとっても良いコンビの2人ですが、そんな2人の過去を知ることが出来て良かったです❁⃘*.ﾟ
｢事件カルテ｣も引き続きどんどん読み進めていきたいと思います！

2023/01/09

ワトソン役の小鳥遊がホームズ役の天久と出会った巻で，一連の天久鷹央シリーズの最初に位置づけられる本．人物の性格描写も面白く，このシリーズをどんどん読みたくなる．