まるで天使のような の商品レビュー
確かに面白かったのだが、訳の古めかしさがかなり読みづらくしていた。ブクログ内の評価が高かったので読み続けられたが、そうでなければ投げたすところだった。新訳で読んだらもっと高評価になるかな。ラストがすばらしい。
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ミラーとは思えないコミカルなノリと、クインのシニカルな言動に笑わされ一気読み。最後まで面白かった。もう少し掘り下げて欲しかったエピソードもちらほらあったが、後日談なんて書いたら余韻がぶち壊しになるだろう。 肝心の謳い文句『最後の一撃』は、途中で気が付いてしまったので何ら衝撃がな...
ミラーとは思えないコミカルなノリと、クインのシニカルな言動に笑わされ一気読み。最後まで面白かった。もう少し掘り下げて欲しかったエピソードもちらほらあったが、後日談なんて書いたら余韻がぶち壊しになるだろう。 肝心の謳い文句『最後の一撃』は、途中で気が付いてしまったので何ら衝撃がなく、まだページがあると思って捲ったら解説だったことの方が驚きだった。
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面白くさくさく読めるのはやはり翻訳力だと思う。黒原敏行翻訳はワタシには当たり翻訳です。最後の衝撃はまぁまぁ衝撃でした。あの人が!? みたいな。ミステリーなので内容ははぶきます。
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ラストの1,2ページが急展開だが、少々急すぎる気がして、ほんのもう少しだけ説明が欲しいと思った。しかし軽いノリの世俗的な主人公と謎の宗教団体という対象的な登場人物たちの絡みは面白く、飽きることなく最後まで一気に読めた。
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「ラスト1行の衝撃」と言うのにつられて、一気読み。主人公はちょっと軽くて自分に甘い感じのする私立探偵クイン。ネタバレになるので以下自粛・・・。でも、あそこはもうちょっと深く掘り下げて欲しかったなぁ。
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山中で交通手段を無くした主人公は、新興宗教に助けを求めるが、そこで一人の修道女にオゴーマンという人物を捜すよう依頼される。しかし、行きがかり上、調べてみると、彼は五年前に死亡しているという。 その事実を修道女へ伝えるだけで依頼は完了するのだが、町の人に話を聞いていくと、その死が謎...
山中で交通手段を無くした主人公は、新興宗教に助けを求めるが、そこで一人の修道女にオゴーマンという人物を捜すよう依頼される。しかし、行きがかり上、調べてみると、彼は五年前に死亡しているという。 その事実を修道女へ伝えるだけで依頼は完了するのだが、町の人に話を聞いていくと、その死が謎めいていた。 平凡で善良な男の身に何が起こったのか。なぜ外界と隔絶した修道女が彼を捜すのか。 主人公は関係者から話を集め、真相を探って行くのだが…。 と、言うのが物語の粗筋です。 この作家さんを今まで知らず、本屋で見かけて読んでみようと思ったのですが、そのきっかけとなったオビに書かれた言葉をここでは伏せておきます。 この本の売りでもあるからオビに書かれているわけで、ここで伏せてもあまり意味はないかもしれません。でも、できればこれからこの本を読もうとしている人には、このオビを見ずに読んでほしいです。 お話としては心理ミステリ、とでも言うのでしょうか。パズルめいたトリックというものはなく、あくまで関係者の話を集めてオゴーマンに起こったことを知るというものなんですが、気になる謎はチラホラと出てくるのものの切羽詰まった感じはなく、割とのんびりしています。また、何となく焦点を絞りにくく、起伏もあまりない話なので、普段小説を読まないという方にとっては少しダレたお話と映るかもしれません。 ただ、終盤から解決にかけて一気にミステリが加速します。 私はオビに書かれた言葉とこれに似た作品を過去に読んだことがあったので、衝撃を受けるほどではなかったのですが、それでも読了後暫く呆然としました。そして、読んでいる最中は曖昧に感じていた色々な証言が上手く収まった物語であることを知ったわけです。 何も知らずに読み始め、読了後に感じる衝撃は、私が過去に読んだ似ている本で感じたものと同様なのだろうと想像してお薦めとしたいのだけど、それがなかったとしても、全てを知った上で読む二回目がこんなに面白い本も稀じゃないかな、なんて思います。 ちょっとしたジレンマですね。 オビに書いてあるPRを読まずに手に取ってほしいけど、そのPRがないと薦められない。おまけに解説にもあるとおり、お話自体も一見地味。 難儀ですけど、小説を読むのが好きな方には是非真っ新でお薦めしたい。普段ミステリを読まない人の方が驚くかもね。
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まったくストーリーを知らず読みだす。そして見事その読み方が楽しかった。 冒頭からの話の流れで、宗教集団内でのサイコ殺人事件かと思えば、田舎町の複雑な人間関係の中で起きた不正会計と事故死を巡るハードボイルト調になっていく。 しかしラストで話が大きくうねり予想外の真相が現れる。これはフィニッシング・ストロークと言うらしいが、見事にやられた。こういう快感は久々。 しかし、そこだけでなくそれまでの話の経過も十分面白い。良く練られているし、50年前に書かれた小説なのに全く古臭さが無い。会話もユーモラスでエッジが効いているし、テンポも良い。これは新訳というのもあるかもしれない。こんな面白い小説を今まで知らなかったとは。マーガレット・ミラーの名前は聞いていたけど、こんなに面白いのなら他の作品も読まないと。
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図書館で借りたため帯がなかったので「最後の一撃」のことを知らず、読了直後にぼう然。幸せな衝撃でした。
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作者の罠の周到さに唖然。特に終盤の追い上げで見事に引っ掛かってしまった。378頁4行目とそれに続く台詞の秀逸さが光る。新興宗教の描写は思ったより少なかったものの、狭いコミュニティの息苦しさは伝わり十分満足。
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